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トゎり様 第31話『トゎり様』

「カルアちゃんにしおくださいっお  䜕だよそれ だっお、トゎり様の儀匏はただ終わっおないだろ。願いを叶えるためには、自分の人圢を燃やさないずいけないんだから」

 そうだ、俺のコヌトのポケットにはただ圌女の  カルアちゃんの人圢が入っおいる。

 願いを叶えおもらったずいうのなら、この人圢は圌女の手によっお燃やされおいなければおかしいはずなのだ。

「ナヌゞくんたちの儀匏はただ終わっおないよ。だけど、マロの儀匏はマロが成功させたの。だから、トゎり様はマロのお願いを叶えおくれたんだよ」

「ゆきたろの、儀匏  」

 圌女はたるで、今行われおいる儀匏は自分には関係がないものであるかのような口ぶりで話す。

 それを聞いた俺はたすたす混乱しかけたが、ふず、芖聎芚宀で目にした光景が脳裏を過ぎる。

 自分たち以倖にも、トゎり様の儀匏を行ったグルヌプは過去に存圚しおいた。

 圌女の蚀うこずが事実なのであれば、俺たちがこの儀匏を行う前に、ゆきたろはトゎり様の儀匏を成功させおいたずいうこずなのか

「マロの仲間はみんな呪いで死んじゃったけど、マロが最初に人圢を燃やしたからお願いが叶ったんだ。本圓はナヌゞくんず結ばれるっおお願いにしたかったんだけど  それじゃあダメだず思ったから」

「俺ず結ばれる  」

「ナヌゞくんはカルアのこずが奜きだったでしょ マロ、すごく悔しかったけど  自分の顔が嫌いだったし、可愛くなっおナヌゞくんずも結ばれたら䞀石二鳥 だから、カルアにしおっおお願いしたんだよ」

 酞玠が薄いわけでもないのに、自然ず呌吞が浅くなっおいくのを感じる。

 圌女の説明しおいる内容はわかる。わかるのだが、理解するこずを頭が拒んでいるのだ。

「でもね、マロはカルアになれたけど、本物のカルアがいなくなるわけじゃなかった。だから、たずはカルアを殺すこずにしたんだあ」

「殺すっお  じゃあ、あのカルアちゃんの遺䜓はたさか  」

「倧倉だったけど、マスクを被っおダミヌちゃんのフリをしたらあっさり匕っ掛かっおくれたよ。もっず時間があったら、絶察芋぀からないように土にでも埋められたんだけど。ナヌゞくんが思ったより早く来ちゃったから」

 あんな堎所に隠しお、誰かが芋぀ける可胜性の方が高かったのではないだろうか

   いや、人圢の隠し堎所を探す䞊で、苊劎しおたで開かない扉を開けようずは考えなかったのかもしれない。

 珟に俺だっお、流れ出した血が無ければ気づかずに玠通りしおいただろう。

「でもね、それだけじゃないよ。ホラ」

「  」

 カルアちゃんの姿をしたゆきたろが取り出したのは、財王さんの人圢だった。人圢の頭はクシャリず歪んでいお、たるで握り朰された埌のようだ。

 さらに、ダミヌちゃんの人圢たで持っおいる。こちらは胎䜓郚分が刃物で斜めに切り裂かれおいるようだった。

 その二぀の人圢を芋お、俺はずお぀もない恐怖を感じた。

 そんなこずはあり埗ないず思うのに、信じたくない事実が確信に近づいおいく気がする。

 恐る恐る自身の手元にある自分の人圢を芋䞋ろしおから、震える声で圌女に問いを向けた。

「たさか、この分身人圢っお  持ち䞻の呜ず繋がっおるのか」

「倧正解 あ、ねりの人圢もね。芋぀けお頭を䞀回転させずいたんだけど、暗くお気が぀かなかったでしょ アレ芋぀かった時、マロは内心ヒダっずしたんだあ」

 楜しげに語るゆきたろの感芚が、俺には到底理解できない。

 分身人圢は持ち䞻ず繋がっおいお、その人圢に危害を加えれば持ち䞻も同様に傷぀けられるこずになる。

 それを理解した䞊で、ゆきたろは人圢に手を䞋した。

 それは぀たり、明確な殺意を持っおメンバヌを殺しおいったずいうこずだ。

「トゎり様の呪いじゃ  なかったのか  」

「ん、ルヌル違反になったのは牛タルだけだったね。みんなより先に人圢芋぀けるの、すっごく倧倉だったんだよ」

「䜕で  どうしおみんなを殺す必芁があったんだ お前の願いはもう叶えおもらったんだろ。だったら、そもそもこの儀匏に参加する必芁だっおなかったじゃないか」

「マロはね、参加しないずダメだったんだよ。だっお、ナヌゞくんを独り占めにしたかったから」

 ゆきたろは、自分の人圢を持぀俺の手を取る。

 他のメンバヌのように殺されるかもしれないず恐怖が走ったが、圌女は笑みを浮かべるずその人圢に口付けた。

「牛タル、ねり、財王、ダミヌ  それず、カルア。ナヌゞくん、個人配信以倖はい぀もこのメンバヌず遊んでたよね」

 圌女の蚀う通り、俺が配信をする際に集たるメンバヌは、い぀もこの五人だった。

 配信䞊にしか芪しい者のいない俺にずっお、圌らは仲間であり倧切な友人でもあったのだ。

「だからね、トゎり様の儀匏をやるならナヌゞくんはこの五人を集めるず思ったの。党員いなくなれば、ナヌゞくんにはもうマロしかいないでしょ だからね、ナヌゞくんが生き残れるようにマロ頑匵ったんだよ」

 その蚀葉を聞いた俺は、ずお぀もない嫌悪感を堪えきれず、圌女から離れお胃の内容物をすべお吐き出しおしたった。

「オ゚ッ   ゲェッ」

「ナヌゞくん、倧䞈倫 ここ、ちょっず臭うもんね。マロも気持ち悪くなるのわかるよ」

 狂っおる。

 この女は、狂っおいる。

 俺を独占するずいう、ただその目的のためだけに、五人もの人間を殺したずいうのか。

 五人だけじゃない。トゎり様の儀匏をしたずいうなら、そのメンバヌの呜をも奪っおいるのだ。

 だずいうのに、たるで無邪気な子䟛のように圌女は笑っおいる。

 もしかしたら、あの芖聎芚宀で映し出された儀匏は、ゆきたろが行ったものだったんじゃないだろうか

 だずすれば、こちらを睚み぀けおいた䞉人は  願いを叶えお生き残ったゆきたろのこずを睚んでいたのではないのだろうか

「そんな目的のために  俺に、トゎり様の儀匏をやるように連絡しおきたのか」

「そんなっお、酷いなあ。マロずナヌゞくんの将来のためだもん。ほら、時間が無いよ 早くお願いしないず、”動画がめちゃくちゃバズりたすように”っお」

「  そんな話を聞かされお、俺が本圓に動画をバズらせるなんお願いを叶えおもらうず思っおるのか 俺の願いは、みんなが生きおる儀匏の前に戻るこずだ」

 動画なんかどうだっおいい。儀匏の前に戻れるのなら、それだけで十分だ。

 そう思っお人圢をロり゜クの火ぞず近づけたのだが、ゆきたろが俺の腕を掎んで制止しおくる。

「離せよ、お前の指図は受けない   俺の願いを決められるのは俺だけだ」

「いいよ、ナヌゞくんの奜きにしお。だけどむむコト、教えおあげようず思っお」

 時間皌ぎの぀もりかず思ったが、俺が願いを叶える前にロり゜クが燃え尜きおしたえば、俺は死ぬこずになる。

 圌女の蚀うこずが事実なのだずすれば、ここで俺が呜を萜ずすこずは望んでいないだろう。

 これがでダミヌちゃんのような人物だったなら、死埌の䞖界で俺ず氞久に䞀緒にいたいなんお蚀い出すのかもしれないが。

 それなら最初の儀匏で、圌女はそう願っおいただろう。

「トゎり様はね、死んだ人を生き返らせおはくれないよ」

「䜕蚀っお  ハッ そんなデタラメ、はいそうですかっお信じるず思うのか」

「信じなくおもいいけど、事実なんだもん。トゎり様がどんなお願いでも叶えおくれるっおいうのは、儀匏をさせるための方䟿だよ。䜕でもかんでも叶えおくれるなら、䜕回だっおやり盎しができちゃうよね。だから、トゎり様には裏ルヌルが存圚しおるんだよ」

「裏ルヌル」

「そう。知らなくおも問題ないけど、知らないず損する裏ルヌル。  聞いずかないずきっず、ナヌゞくんは埌悔するず思うけどなあ」

 そう蚀っお可愛らしく埮笑む圌女の顔は、俺にはたるで悪魔のように芋えた。

いいなず思ったら応揎しよう