【イノサンの"その後の世界"】パリ処刑人一族サンソン家、本人による回顧録――『サンソン家回顧録 第一巻:王の死刑執行人たちの記録』
この記事でわかること
集英社の人気歴史漫画『イノサン』(坂本眞一)の主人公一族、実在のサンソン家について、当人が遺した回顧録の全訳を紹介
1688年から1847年まで約160年間、パリの死刑執行人を世襲したサンソン家の実像
フランス語原典(1862-63年刊)からの完全新訳、シリーズ全6巻の第一巻の見どころ
作品情報
項目内容書名サンソン家回顧録 第一巻:王の死刑執行人たちの記録著者アンリ・サンソン、シャルル=アンリ・サンソン(原著)/鈴木雅斗(翻訳・編集)形式Kindle版(電子書籍)ページ数179ページ発売日2026年6月29日評価5つ星のうち5.0
あらすじ:1847年、一通の解任通知から始まる告白
物語は1847年、七代目当主アンリ・サンソンが職を解かれた瞬間から幕を開けます。1688年から1847年まで、フランス革命という激動の時代を挟みながら約160年にわたり、パリの死刑執行人を世襲してきたサンソン家。その最後の当主自身が、一族に課せられた宿命を自らの言葉で語り始めます。
第一巻ではまず、フランスにおける拷問刑・死刑制度の歴史的概観が丹念に描かれます。
地位剥奪:聖職者・貴族から身分の証を剥ぎ取る儀式的刑罰
さらし台と頸枷(カルカン):公衆の面前で罵声を浴びせる名誉刑
鞭打ち刑:子供や兵士にも適用された身体刑の実態
身体切断刑:拳の切断、耳切り、足切断など
烙印刑:消えない印を肉体に刻む刑罰
十字架刑:人類最古とされる極刑
斬首刑・絞首刑:貴族の特権と平民の刑、その厳然たる格差
そして17世紀、処刑人サンソン・ド・ロングヴァルが執行した毒殺未遂事件の被告・ティケ夫人の処刑シーンへ。美しく気品ある貴婦人が断頭台に上る瞬間、処刑人自身の手の震え、三度に及んだ斬首の失敗――歴史の教科書には残らない「処刑する側」の人間の記録がここに刻まれています。
本書はギロチンの弁護でも、処刑人という職の名誉回復でもありません。著者は自らを「罪深い殺人者」と呼び、死刑制度そのものへ異議を唱えます。誰よりもその職務に近かった者だからこそ書けた、一次資料としての重みがあります。
イノサンとの関係は?
本作の帯コピーにもある通り、本書は集英社の人気歴史漫画『イノサン』(坂本眞一・著)で描かれたサンソン家四代目当主シャルル=アンリ・サンソンにまつわる、その子孫による実際の回顧録の翻訳です。漫画で描かれた世界の"その後"、そして一族自身が遺した一次資料として、フィクションとは異なる角度から同じ一族の物語に触れることができます。
よくある質問(FAQ)
Q. これは小説ですか、実話ですか? A. 19世紀に実在した処刑人一族サンソン家の当主自身による回顧録(1862-63年フランス刊)の翻訳です。史実に基づく一次資料です。
Q. 翻訳の精度に注意点はありますか? A. 原典からの完全新訳・編集を行っておりますが、一部解釈の違いや誤りが生じている可能性があるため、重要な引用は必ず原典をご確認いただくようお願いしております。
Q. シリーズは全部で何巻ですか? A. 全6巻シリーズです。本作はその第一巻にあたります。
Q. 誰が書いたのですか? A. 原著者はアンリ・サンソン(七代目当主)およびシャルル=アンリ・サンソン。日本語版は独立研究者・鈴木雅斗(合同会社ゴスベルAI代表社員、日本AI学会・情報処理学会会員)が翻訳・編集を手がけています。
こんな方におすすめ
『イノサン』を読んで史実のサンソン家に興味を持った方
フランス革命期の死刑制度・拷問刑の歴史を一次資料で学びたい方
「処刑する側」の心理と葛藤を知りたい方
世界史・法制史・刑罰史の研究者、愛好家
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