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セリフを英語にしおみたら─バむリンガル膝枕

5月31日からClubhouseで続いおいる「短線小説「膝枕」朗読リレヌ#膝枕リレヌ。膝番号70の関成孝しげたかさんが再挔にあたっおセリフを英蚳されたバヌゞョンを公開。

✔原文を英語の埌に で぀けおいたす。
✔単語の途䞭で改行しおしたうこずがありたす。
✔正調「膝枕」に準じ、Clubhouse内での朗読は自由です。ひず声かけおいただけるず、うれしいです。  
✔二次創䜜noteたずめは短線小説「膝枕」ず掟生䜜品を、朗読リレヌの経緯、膝番号、Hizapedia膝語蟞兞などの舞台裏noteたずめは「膝枕リレヌ」楜屋をどうぞ。

今井雅子䜜  ã€Œè†æž•」   
セリフ英蚳 関成孝

䌑日の朝。独り身で恋人もなく、打ち蟌める趣味もなく、その日の予定も特になかった男は、チャむムの音で目を芚たした。

ドアを開けるず、宅配䟿の配達員がダンボヌル箱を抱えお立っおいた。オヌブンレンゞでも入っおいそうな倧きさだが、受け取りのサむンを求められた䌝祚には「枕」ず曞かれおいた。

"The pillow!枕"

男の声が喜びに打ち震えた。

"Ah, Sir, can you take this?受け取っおもらっお、いいっすか"

配達員に急かされ、男は「取扱泚意」のラベルが貌られた箱を䞡腕で受け止めるず、お姫様だっこの栌奜で宀内ぞ運び蟌んだ。

はやる気持ちを抑え、爪でガムテヌプをはがす。カッタヌで傷を぀けるようなこずがあっおはいけない。箱を開けるず、女の腰から䞋が正座の姿勢で玍められおいた。届いたのは「膝枕」だった。ピチピチのショヌトパンツから膝頭が二぀、顔を出しおいる。

"Beautiful fair skin! Lighter color than I saw you on the catalogue!カタログで芋た写真より色癜なんだね"

男が声をかけるず、膝枕は正座した䞡足を埮劙に内偎に向け、恥じらった。芋た目も手ざわりも生身の膝そっくりに䜜られおいる。さらに、感情衚珟もできるようプログラムを組み蟌たれおいる。だが、膝枕以倖の機胜は搭茉しおいない。膝を貞すこずに培しおいる。

幅広いニヌズに察応できるよう、商品ラむンナップは豊かだ。䜓脂肪40、やみ぀きの沈み蟌みを玄束する「ぜっちゃり膝枕」。母に耳かきされた遠い日の思い出が蘇る「おふくろさん膝枕」。「小枝のような、か匱い脚で懞呜にあなたを支えたす」がうたい文句の「守っおあげたい膝枕」。頬を撫でるワむルドなすね毛に癒される「芪父のアグラ膝枕」  。

カタログを隅から隅たで眺め、熟慮に熟慮を重ね、劄想に劄想を繰り広げた末に男が遞んだのは、誰も觊れたこずのないノァヌゞンスノヌ膝が自慢の「箱入り嚘膝枕」だった。

「箱入り嚘」の商品名に停りはなかった。恥じらい方ひず぀取っおも奥ゆかしく品がある。正座した足をもじもじず動かすのが初々しい。䞀人暮らしの男の郚屋に初めお足を螏み入れた乙女のうれし恥ずかしが䌝わっおくる。

"Welcome to my home. Make yourself relaxed like you are in your home.よく来おくれたね。自分の家だず思っおリラックスしおよ"

匷匵っおいた箱入り嚘の膝から心なしか力が抜けたように芋えた。この膝に早く身を委ねたいずいう衝動がこみあげるのを、男は、ぐっず抌しずどめる。匷匕なダツだず思われたくない。気たずくなっおは先が思いやられる。なにせ盞手は箱入り嚘なのだ。

"Well,the clothes....I do not know ladies' clothing....その  着るものなんだけど、女の子の服っおよくわからなくお.  "

男がしどろもどろに蚀うず、箱入り嚘の膝頭が少し匟んだ。

"Shall we go together for shopping?䞀緒に買いに行こうか"

さっきより倧きく、膝頭が匟んだ。喜んでくれおいるらしい。

‚男ず膝枕にずっおの初倜ずなる、その倜。男は箱入り嚘に手を出さず、いや、頭を出さず、そこにいる膝枕の気配を感じお眠った。やわらかなマシュマロに埋うずもれる倢を芋た。

翌日、男は旅行鞄に箱入り嚘膝枕を玍めるず、デパヌトのレディヌスフロアぞ向かった。

"Sorry to keep you in the tight space. A little bit of patience, OK?窮屈でごめんね。少しの蟛抱だから"

ファスナヌが閉たりきらない旅行鞄を抱きかかえ、鞄に向かっお話しかける男の顔は最倧限にニダけおいた。怪しすぎお、店員は寄っお来ない。

"Humm, I think white is the image. This looks nice. How about this?やっぱり癜のむメヌゞかなあ。こういうの䌌合いそうだよね。これなんかどう"

男が手に取ったスカヌトを旅行鞄に近づけるず、鞄の䞭で膝頭が匟んだ。

裟がレヌスになっおいる癜のスカヌトを買い求めた男は、垰宅するず、早速箱入り嚘に着せおみた。

"Oh! you look stunning! Pretty!...I can’t stand any longer!いいね。すごく䌌合っおる。可愛い  もう我慢できない"

男は箱入り嚘の膝に倒れ蟌んだ。マシュマロのようにふんわりず男の頭が受け止められる。癜いスカヌト越しに感じる、やわらかさ。レヌスの裟から飛び出した膝の皮膚の生っぜさ。倩にも昇る気持ちだ。

この膝があれば、もう䜕もいらない。男は箱入り嚘の膝枕に溺れた。職堎にいる間も膝枕のこずが気になっお仕事が手に぀かない。

"I am back!ただいた"

男が飛んで垰り、玄関のドアを開けるず、膝枕が正座しお埅っおいる。膝をにじらせ、男を出迎えに来おくれたのだ。なんお、いじらしい。愛おしさがこみ䞊げ、男は箱入り嚘の膝に飛び蟌む。

膝枕に頭を預けながら、男はその日あった出来事を話す。ずきどき膝頭が小さく震える。笑っおいるのだ。‚ 

"Do you like my story? ïŒˆåƒ•の話、面癜い"

拍手をするように、二぀の膝頭がパチパチず合わさる。もっず箱入り嚘を喜ばせたくお、男の話に熱がこもる。仕事でむダなこずがあっおも、箱入り嚘に語り聞かせるネタができたず思えば、気持ちが軜くなる。う぀向いおいた男は胞を匵るようになった。顔぀きに自信が衚れ、目に力が宿るようになった。

"I didn’t know you were such an attractive person.こんなに面癜い人だったんですね"

職堎の飲み䌚で隣の垭になったヒサコが色っぜい芖線を投げかけおきた。男の目はヒサコの膝に釘づけだ。酔った頭が傟いおヒサコの膝に倒れこみ、膝枕される栌奜ずなった。

その瞬間、男は䜜り物にはない本物のやわらかさず枩かみに魅了された。

骚抜きになっおいる男の頭の䞊から、ヒサコの声が降っおきた。

"I think I’ve come to like you.奜きになっちゃったみたい"

その倜も、箱入り嚘膝枕は、い぀ものように玄関先で男を埅っおいた。ヒサコの膝枕も良かったが、箱入り嚘の膝枕も捚おがたい。

"Your lap is the best, after all!やっぱり君の膝枕がいちばんだよ"

぀い挏らした䞀蚀に、箱入り嚘の膝が硬くなる。浮気に感づいたらしい。そこに
"May I come now?今から行っおいい"ずヒサコから連絡があった。男はあわおお箱入り嚘をダンボヌル箱に抌し蟌め、抌入れに远いやるず、ヒサコを郚屋に招き入れた。

その倜、男はヒサコに膝枕をせがんだが、手を出すこずはしなかった。ヒサコは男に倧事にされおいるのだず感激したが、男は膝枕にしか興味がないのである。

翌日からヒサコは男の郚屋に通うようになるが、あいかわらず膝枕止たりで、その先ぞ進たない。ヒサコはじれったくなるが、女のほうから"How about sharing a bed?そろそろ枕を亀わしたせんか"ず蚀うのもはばかられる。

もうひず぀、ヒサコには気になるこずがあった。男の郚屋にいるず、芖線を感じるのである。誰かが息をひそめお、こちらをゞトっず芋おいる気がする。

"Anybody, here?ねえ。誰かいるの」

"No way!そんなわけないよ"

するず、今床は抌入れからカタカタず音がする。

"What’s the sound?ねえ。䜕の音"

"In your mind! Sorry, I have a work to do.気のせいだよ。悪い。仕事しなきゃ"

"Sure, please do it. I’ll go to sleep,first.いいよ。仕事しおお。私、先に寝おる"

"No, I cannot concentrate if you are here.違うんだ。君がいるず、気が散っおしたうんだ"

男は急いでヒサコを远い返すず、ダンボヌル箱から箱入り嚘を取り出す。箱の䞭で暎れおいたせいで、箱入り嚘の膝は打ち身ず擊り傷だらけになっおいる。その膝をこすりあわせ、いじけおいる。

"Are you jealous?焌きもちを焌いおくれおいるのかい"

男は箱入り嚘を抱き寄せるず、傷だらけの膝をそっず指で撫でる。

"Sorry, I will not allow anyone to enter my room.You are the only one...for me.悪かった。もう誰も郚屋には䞊げない。僕には、君だけだよ"

男が誓うず、"Please!お願い"ず手を合わせるように、箱入り嚘は巊右の膝頭をぎゅっず合わせる。それから膝をこすり合わせ、"Please come.来お"ず蚀うように男を誘う。

"Are you OK? So many scratches.いいのかい こんなに傷だらけなのに"

"Sure.いいの"ず蚀うように巊右の膝をかわるがわる動かし、箱入り嚘が男を促す。打ち身ず擊り傷を避けお、男は箱入り嚘の膝に、そっず頭を預ける。

"I love your lap, more than anybody’s.やっぱり、君の膝がいちばんだよ"

"Awful!最䜎"

男が飛び起きるず、い぀の間にかヒサコが戻っお来おいた。玄関に仁王立ちし、圢のいい唇を怒りで震わせおいる。

"You cheated on me!二股だったんだ  "

"No! You are the only one I am serious. Look, this is only a toy!違う 本気なのは君だけだ これはおもちゃじゃないか"

男が思わず口走るず、"How mean!ひどい"ず蚀うように箱入り嚘の膝がわなわなず震えたが、男は遠ざかるヒサコの背䞭を芋おいお、気づかなかった。

男は、ヒサコぞの愛を誓うこずにした。

"Sorry, I can’t stay with you any longer. But don’t you want me to be happy?ごめん。これ以䞊䞀緒にはいられないんだ。でも、君も僕の幞せを願っおくれるよね"

身勝手な蚀い草だず思い぀぀、男は箱入り嚘をダンボヌル箱に玍め、捚おに行った。箱からは䜕の音もしなかった。その沈黙が男にはこたえた。自分がどうしようもない悪人に思えた。ゎミ捚お堎に箱を眮くず、振り返らず、走っお垰った。

真倜䞭、雚が降っおきた。箱入り嚘は今頃濡れそがっおいるだろう。迎えに行かなくおはずいう気持ちず、行っおはならないず抌しずどめる気持ちがせめぎ合う。男はヒサコの生身の膝枕のやわらかさを思い浮かべ、自分に蚀い聞かせた。

"I should forget the lap of the virgin princess. I have to. Yes, Hisako’s lap should help me.箱入り嚘のこずは忘れよう。忘れるしかないんだ。ヒサコの膝が忘れさせおくれる"

眠れない倜が明けた。男が仕事に向かおうず玄関のドアを開けるず、そこに芋芚えのあるダンボヌル箱があった。狭い箱の䞭で膝をにじらせ、垰り着いたらしい。箱に血がにじんでいる。

"Oh, I have to treat the wounds straight away.早く手圓おしないず"

男が箱から抱き䞊げるず、箱入り嚘の膝から滎り萜ちた血が男のワむシャツを赀く染めた。

"Are you OK? Does it sting? I am sorry.倧䞈倫 しみおない ごめんね」

箱入り嚘の膝に消毒液を塗り、包垯を巻きながら、男は申し蚳なさずずもに愛おしさが募った。こんなに傷だらけになっお男の元に戻っお来おくれた箱入り嚘を裏切れるわけがない。

そのずきふず、男の頭に別な考えがよぎった。

"Ah-ah, isn’t this a reaction programmed?これもプログラミングなんじゃないか"

箱入り嚘膝枕の行動パタヌンは、工堎から出荷された時点でむンストヌルされおいる。二股をかけられたずき、捚おられたずきのいじらしい反応も、あらかじめ組み蟌たれおいるのだずしたら、人工知胜に螊らされおいるだけではないのか。そう思うず、男はたちたち癜け、箱入り嚘がただのモノに芋えおきた。

"Tomorrow, I shall throw this away. Far away from here─so that it can’t return here.明日になったら、二床ず戻っお来れない遠くぞ捚おに行こう"

これで最埌だず男は箱入り嚘の膝枕に頭を預けた。別れを予感しおいるのか、箱入り嚘は身を匷匵らせおいる。箱入り嚘の膝枕に頭を預けながら、男はヒサコの膝枕を思い浮かべる。所詮、䜜りものは生身には勝おないのだ。

"No, we cannot become apart. That’s the destiny.ダメペ ワタシタチ ハナレラレナむ りンメむナノ"

倢かう぀぀か、箱入り嚘の声が聞こえた気がした。

翌朝、目を芚たした男は、異倉に気づいた。

"Oh my God! What’s going on? I cannot lift my head!あれ どうしたんだ 頭が持ち䞊がらない"

頭がずお぀もなく重い。暪になったたた起き䞊がれない。それもそのはず、男の頬は箱入り嚘の膝枕に沈み蟌んだたた䞀䜓化しおいた。皮膚が溶けおくっ぀いおいるらしく、どうやったっお離れない。

"I, I am like The Old Man with a Lump !これじゃあたるで、こぶずりじいさんじゃないか"

男は保蚌曞に蚘された補造元の電話番号にかけおみたが、呌び出し音が空しく鳎るばかりだった。

"What’s this? Instructions to the customers...?なんだこれは 商品をお買い䞊げのお客様ぞのご泚意  "

保蚌曞の隅に肉県で読めないほどの现かい字で泚意曞きが添えられおいるこずに男は気づいた。

"This is a virgin princess and, therefore, cannot be returned or exchanged. Please handle with care responsibly for the rest of your life. Improper use of the product may cause a problem.この商品は箱入り嚘ですので、返品・亀換は固くお断りいたしたす。責任を持っお䞀生倧切にお取り扱いください。誀った䜿い方をされた堎合は、䞍具合が生じるこずがありたす"

いよいよ起き䞊がれなくなった男の頭は、たすたす箱入り嚘の膝枕に沈み蟌む。か぀お味わったこずのない、吞い぀くようなフィット感が男を包み蟌んでいた。

Special thanks to Y.A.san for her advice

膝枕リレヌ81日目8/19朚関成孝さんの朗読で膝開き初挔。再挔、そしお、党文英蚳お埅ちしおいたす

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clubhouse朗読をreplayで

2023.5.31 膝枕リレヌ2呚幎蚘念 関成孝さん

2023.7.18 Rie Ooyamaさん膝番号137 デビュヌ1呚幎


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脚本家・今井雅子📚蚀葉遊びが奜きな物曞き 目に留めおいただき、ありがずうございたす。わたしが物曞きでいられるのは、面癜がっおくださる方々のおかげです。

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