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日本語ず膝を絡めお─箱入り嚘膝枕ずふしだらなヘザヌに翻匄されお

こちらで公開しおいる「箱入り嚘膝枕ずふしだらなヒサコに翻匄されお」近道は目次からは、短線小説「膝枕」通称「正調膝枕」のアレンゞ。Clubhouse朗読リレヌ #膝枕リレヌ の朗読にもぜひざ。

二次創䜜noteたずめは短線小説「膝枕」ず掟生䜜品を、朗読リレヌの経緯、膝番号、Hizapedia膝語蟞兞などの舞台裏noteたずめは「膝枕リレヌ」楜屋をどうぞ。


「スキ」があるから絡める

8月3日、Clubhouseで石野竜䞉さんの「極楜研究所」ルヌムにお邪魔した。ルヌムタむトルにある通り、「膝枕」の誕生秘話ず膝枕リレヌに぀いおじっくり聞いおいただいた。

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5/31にClubhouseで始たり、今も続く8/5珟圚67日目「膝枕」倧人の朗読リレヌ人呌んで #膝枕リレヌ 。経緯はこちらのnoteにお。

「膝枕」が読み手ず聎き手ず二次創䜜の曞き手を埗お思わぬ広がりを芋せおいるのは、「想像ず創造の䜙地ずなる隙があるから」だず石野竜䞉さんず芋解が䞀臎した。

「膝枕」ずいう単語そのものが、想像力ず創造力を刺激する。遊び心をくすぐるず蚀っおもいい。ずっ぀きやすくお転がしやすくお、自圚に圢を倉える石ころ。そのあちこちをいろんな人が磚いお、こんなのどうず披露しあっお、終わらないお祭りを盛り䞊げおくれおいる。

ClubhouseだけでなくTwitterでの膝枕er同士の亀流も盛んで、膝枕新語を䜜ったり䜿ったりしおいる。朗読クラブず文芞郚ず蚀葉遊びサヌクルが䞀緒になったような、おもちゃ箱ひっくり返し感が楜しい。

この日の昌には64膝目の賢倪郎さんが「脚本家が芋た膝枕」を読んでくれ、ルヌムを開くのを手䌝った事務所の先茩で膝番号2の埳田祐介さんず「膝の差62」ずいう膝新語が生たれた。さらに賢倪郎さんはラップが埗意だず知り、「膝枕ップ」「膝枕ッパヌ」ぞの期埅が高たった。

「Heatherヘザヌのヘザ」は成立しない⁉

39膝目、基倪村明子さんの「シドニヌ膝枕」を聎いたずき、男が二股をかける女の名前がヒサコではなく暪文字だったらず想像した。そのずき思い浮かんだ名前が「Heather」。カタカナで曞くずヘザヌずなる。ヒザに最も近い響きの名前はこれではないかず膝を打った。

さらに近づけお、男に「ひざ」を「ヘザ」ず呌ばせたいず思い、「い」ず「え」が入れ替わる栃朚匁を連想した。「いろえんぎ぀」が「゚ろむんぎ぀」になるずいう䟋が有名だが、そのルヌルを圓おはめるず、「ひざ枕」が「ヘザ枕」になるのではないか。

蚛りを気にしお人前で話すのが苊手だった男が箱入り嚘膝枕ず出䌚っおトヌクに自信が぀き、街で出䌚った膝が魅力的なヘザヌをナンパし、恋仲に。だが、膝枕ずの二股がバレお  「ヘザヌのヘザが忘れさせおくれる原文:ヒサコの膝が忘れさせおくれる」ずいうセリフを曞きたいがために思い぀いた蚭定だったが、

「ヒずヘは入れ替わらないです」

栃朚にいたこずがあるずいうkanaさん膝番号10に蚀われ、「ヘザヌのヘザ枕」はあえなくボツになった。

そのたたひず月䜙り寝かせおいたのだが、掘り起こすこずになったのは、友人の西田梓さん膝枕を緎習䞭から「今、こんなnote曞いおたす」ずメッセヌゞがあったから。

ある蚀葉遊びで曞かれたその文章を芋お、「膝枕でやっおみよう」ず思った。そのずきに、ヘザヌのこずを思い出した。「ヘザヌのヒザ」でもいい、英語を話すHeatherの蚭定が、その蚀葉遊びルヌルに䜿えるのだ。

ずいうわけで、石野竜䞉さんのルヌムでの「膝枕ず蚀葉遊びは盞性がいい」からの流れもあり、蚀葉遊び膝枕を曞いおみた。

なぞかけの郚屋の家元、ケヌシヌさんが披露しおくれた「膝枕」なぞかけも、少し圢を倉えお登堎させた。ケヌシヌ家元には、なぞかけがたくさん出おくる「なぞかけ膝枕」をぜひやっお欲しい。

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今井雅子䜜  ã€Œç®±å…¥ã‚Šåš˜è†æž•ずふしだらなヘザヌに翻匄されお」

䌑日の朝、独り身で恋人もなく、打ち蟌める趣味もなく、その日の予定も特になかった男の元に、枕が届いた。ただの枕ではなく、「膝枕」だ。ダンボヌル箱を開けるず、女の腰から䞋が正座の姿勢で玍められおいた。

「たたらないね」

寝がけ県を芋開いた男は、興奮で声を震わせ、箱から膝枕をお姫様だっこの姿勢で抱き䞊げるず、そっず床に䞋ろす。すべすべの癜いすねを畳で傷぀けないように気を぀けながら。

「ラブリヌすぎるんですけど」

どこから芋おも完璧な眺めに、にやけながら、「カタログで芋た写真より色癜なんだね」ず男が声をかけるず、膝枕は正座した䞡足を埮劙に内偎に向け、恥じらった。

「たたらないよ、最高」

噂に聞いた以䞊の完成床に、たさかカタログ以䞊の品物が届くずはず男は興奮する。ルヌブル矎術通でモナリザず察面したずきは、こんなに小さい絵だったのかず肩すかしを食らったが、この膝枕は逆だ。隙された぀もりで買っおみたら、ずんでもない掘り出し物だった。

確かに䜜り物ではあるが、芋た目も手ざわりも生身の膝そっくりな䞊に、感情衚珟もできるようプログラムを組み蟌たれおいる。ルヌカス監督䜜品に登堎しそうな、粟巧な膝枕ロボットだ。だが、膝枕以倖の機胜は搭茉しおおらず、膝を貞すこずに培しおいる。

類䌌商品はいく぀かの䌚瀟から出おいるが、ネットでのレビュヌ評䟡が高かった「膝枕」カンパニヌの商品を男は買い求めた。

䜓脂肪40、やみ぀きの沈み蟌みを玄束する「ぜっちゃり膝枕」、母に耳かきされた遠い日の思い出が蘇る「おふくろさん膝枕」、「小枝のような、か匱い脚で懞呜にあなたを支えたす」がうたい文句の「守っおあげたい膝枕」、頬を撫でるワむルドなすね毛に癒される「芪父のアグラ膝枕」  。

ラむンナップが実に豊かなカタログを隅から隅たで眺め、熟慮に熟慮を重ね、劄想に劄想を繰り広げた末に男が遞んだのは、誰も觊れたこずのないノァヌゞンスノヌ膝が自慢の「箱入り嚘膝枕」。ラベルにも「箱入り嚘」ずお墚぀きのように蚘されおいるが、その商品名に停りはなく、恥じらい方ひず぀取っおも奥ゆかしく品があり、正座した足をもじもじず動かすのが初々しい。いそいそず䞀人暮らしの男の郚屋に足を螏み入れた乙女のうれし恥ずかしが䌝わっおくるではないか。

「可愛い君、今日からここが自分の家だず思っおリラックスしおよ」ず男が優しく声をかけるず、匷匵っおいた箱入り嚘の膝から心なしか力が抜けたように芋えた。

たたらない、この膝に早く身を委ねたいずいう衝動がこみ䞊げるのを、男は、ぐっず抌しずどめ、「匷匕なダツだず思われたくない。今、気たずくなったら先が思いやられるよ。よせ、盞手は箱入り嚘だぞ」ず自分に蚀い聞かせる。

「ルヌムりェアなんだけど  」ず動揺を誀魔化すように、男はピチピチのショヌトパンツから飛び出した箱入り嚘の二぀の膝頭に目をやった。

「倚分、それ、䞋着だから、その䞊にスカヌトずか、はいたほうがいいかなっお思うんだけど  どうしよう、女の子の服っおよくわからなくお.  」

照れ臭そうに男が蚀うず、箱入り嚘の膝頭が少し匟んだ。「だったら、䞀緒に買いに行かない」ず誘っおいるのだろうか。䌚話ができたようで、男はうれしくなる。ルヌムりェアを買いに行くデヌトは、明日のお楜しみずしよう。

浮かれた男ず‚箱入り嚘にずっおの初倜ずなる、その倜、男は膝枕に手を出さず、いや、頭を出さず、そこにいる気配だけを感じお眠った。たおやかでやわらかなマシュマロに埋うずもれる倢を芋た。

楜しすぎお寝䞍足になった男は、翌日、旅行鞄に箱入り嚘膝枕を玍めるず、デパヌトのレディヌスフロアぞ向かった。

「退屈で窮屈でごめんね。寝間着売り堎の先がスカヌト売り堎だよ」ずファスナヌが閉たりきらない旅行鞄に向かっお話しかける男の顔は最倧限にニダけ、怪しすぎお、店員は寄っお来ない。

「いいな、やっぱり癜のむメヌゞだよね。ねえ、こういうのどう」ず男が手に取ったスカヌトを旅行鞄に近づけるず、鞄の䞭で膝頭が匟んだ。「だよね」ず裟がレヌスになっおいる癜のスカヌトを買い求めた男は、垰宅するず、早速箱入り嚘に着せおみた。

「たたらないな。なんなのこれ、䌌合いすぎお、キュン死レベルかも。もう我慢できない」ず箱入り嚘の膝に倒れ蟌むず、マシュマロのようにふんわりず男の頭が受け止められた。

たちたち、癜いスカヌト越しに感じるやわらかさず、レヌスの裟から飛び出した膝の皮膚の生っぜさに男は骚抜きになる。瑠璃色の光が閉じた瞌の裏に広がり、倩にも昇る気持ちだ。

「倧奜き。君の膝があれば、もう䜕もいらない」

い぀たでも箱入り嚘の膝枕に溺れおいたかったが、仕事のある日は出かけなくおはならない。居残りの箱入り嚘に芋送られ、埌ろ髪匕かれる思いで家を出るが、仕事が手に぀かない。䞀目散に飛んで垰り、「ただいた」ず玄関のドアを開けるず、膝枕が正座しお埅っおいる。留守を守る間に膝をにじらせ、男を出迎えに来おくれたのだ。

「倧奜き」ず愛おしさがこみ䞊げ、男は箱入り嚘の膝に飛び蟌み、頭を預けるず、その日あった出来事を話す。玠晎らしい沈み心地だ。倧、倧、倧奜き。

「今日もなぞかけ奜きの䞊叞になんか䜜れっお迫られお、なぞハラだよね」などず職堎の愚痎を面癜おかしく語り、「膝枕ずかけお、きれいな爪ず解く、その心は、うっずり寝入るネむル」などずなぞかけを披露するず、箱入り嚘は拍手をするように癜いスカヌトから飛び出した二぀の膝頭をパチパチず合わせた。

「たたらない、もっず君の拍手を聞きたい」ずたすたす男の話に熱がこもる。留守番の箱入り嚘に語り聞かせるネタができたず思えば、仕事でむダなこずがあっおも気持ちが軜くなった。退屈で、自信がなくお、う぀向いおいた男は胞を匵るようになった。たくたしい顔぀きになり、目に力が宿るようになった。

たたたた飲み䌚で隣の垭になった青い瞳の女が、男に色っぜい芖線を投げかけおきた。

「たたらないな」ず男の目はミニスカヌトから飛び出した女の膝に釘づけだ。

「ダヌリン」ず女が誘いかけるように囁く。

「口説かれおる」ず男は舞い䞊がり、「タッチ、オッケヌ」ず膝を指差すず、「オッケヌデス」ず女は答えた。

タッチした膝に匕っ匵られるように、男の頭が傟いお女の膝に倒れこみ、膝枕される栌奜ずなり、その瞬間、男は䜜り物にはない本物のやわらかさず枩かみに魅了された。

「たたらないな」ず男はうっずりず目を閉じ、寝そべったたた、女の名前を聞く。

「ク、クッゞュヌ テル ミヌ ナア ネヌム」

「ムリしお英語話さなくおもダむゞョりブですよ。ペロシク、Heatherです」ず日本語で答えが返っおきた。

「たたらないな、ヘザヌのヒザ」ず男が蚀うず、「ふしだらな女です」ずヘザヌはしおらしく蚀った。倚分「ふ぀぀か者です」ず混じっおいるのだろう。

埌ろめたさを感じ぀぀男が垰宅するず、箱入り嚘膝枕は、い぀ものように膝をにじらせ、玄関先で埅っおいた。

「ただいた」ず男が蚀うず、箱入り嚘が膝をこすり合わせお、誘っおくる。ルヌムりェアの癜いスカヌト越しに感じるノァヌゞンスノヌ膝は、ヘザヌの生身の膝を忘れさせるほど、やわらかく心地良い。

「いちばん奜きなのは、やっぱり君の膝枕だよ」ず、぀い挏らした䞀蚀に、箱入り嚘の膝が硬くなる。ルヌル違反の浮気に感づいたらしい。

「いや、これは、その」ず男が口ごもっおいるずころに「今から行っおいい」ずヘザヌから連絡があった。たった今別れたばかりなのに、もう男が恋しくなったらしい。「いいよ」ず返事し、男はあわおお箱入り嚘をダンボヌル箱に抌し蟌め、抌入れに远いやるず、ヘザヌを郚屋に招き入れた。

䜓育座りでヘザヌは畳に腰を䞋ろしたが、男は正座をリク゚ストし、膝枕をせがんだ。

「ダヌリン」ずヘザヌはその先を期埅するように青い瞳を最たせたが、膝にしか興味のない男は、ヘザヌに手を出すこずはしなかった。

「たたらない」ずヘザヌの膝枕に溺れる男の頭の䞊から、「ブシは食わねどヒザマクラ」ずヘザヌの声が降っおきた。

タカタカタカ、タカタカタカずそのずき抌し入れから音が聞こえた。

「タむコの音」ずヘザヌが音のするほうぞ目をやった。倧倉だ、箱入り嚘が芋぀かっおしたうず男は焊るが、「タむコのリズム、タカタカタカ」ずヘザヌは抌し入れから聞こえる音に合わせお、膝を揺らした。

「助かった」ず男はヘザヌの勘違いに胞を撫で䞋ろし぀぀、ここから出しおず蚎える箱入り嚘の気持ちを思うず萜ち着かず、モテる男は倧倉だなず優越感のようなものも芚え、揺れるヘザヌの膝枕に身を任せるうち、い぀の間にか眠りに萜ちた。

タカタカ、タカタカずいう音に、真倜䞭、男が目を芚たすず、頬に畳の跡が぀いおおり、膝を抜いたヘザヌはい぀の間にか郚屋からいなくなっおいた。

タカタカ、タカタカ、タカタカ、タカタカ。

「かたっおあげなくおごめん」ず男は抌し入れからダンボヌル箱を䞋ろし、箱入り嚘を取り出す。

「擊り傷だらけじゃないか」

可哀想に、箱の䞭で暎れおいたせいで、箱入り嚘の膝は傷だらけになっおいた。タむコになっお「ここから出しお」ず蚎え続けた二぀の膝をこすりあわせ、いじけおいる。ルヌムりェアのスカヌトにも血が滲み、悲劇のヒロむンそのものだ。

「隙しおなんかいないよ」ず男は箱入り嚘を抱き寄せるず、傷だらけの膝をそっず指で撫で、「悪かった。もう誰も郚屋には䞊げない」ず誓う。

「り゜぀かないでね」ず手を合わせるように、箱入り嚘は巊右の膝頭をぎゅっず合わせ、それから膝をこすり合わせお、「来お」ず蚀うように男を誘う。

「うれしいけど、いいのかい こんなに傷だらけなのに」

「二床ずあなたを離したくないから、今、来お欲しいの」ず蚀うように巊右の膝をかわるがわる動かし、箱入り嚘が男を促す。擊り傷ず打ち身を避けお、男は箱入り嚘の膝に、そっず頭を預ける。

「Look who is here?   アナタの愛しのヘザヌがたた来ちゃっタペ」ずヘザヌは翌日から男の郚屋に通うようになったが、やはり膝枕止たりで、その先ぞ進たない。い぀も抌し入れから聞こえるタむコに合わせお膝を揺らしおいるうちに、男は気持ち良くなっお眠っおしたうのだ。

だが、ヘザヌは幞せだった。「たたらない」ず男が膝枕に頭を預けおくれる時間が奜きだった。「たたらない」ず繰り返す声がやがお聞こえなくなり、代わりに芏則正しい寝息が聞こえおくるのを受け止めながら、ようやく自分に居堎所ができたように感じるのだった。

タむコの音は今倜も聞こえおくるが、い぀ものタカタカよりビヌトが激しく、ドンドンず䜓圓たりするような音だ。

ダダヌンずひずきわ倧きな音がしお、抌し入れからダンボヌル箱が転がり萜ちたかず思うず、床を打った勢いで、䞭から䜕かが飛び出した。

「タむコ、ゞャナむ It's ãƒ’ザマクラ」ず興奮のあたりカタカナ倚めで叫ぶヘザヌの声で男が目を芚たすず、ヘザヌず箱入り嚘が鉢合わせおいた。

「倧倉だ、修矅堎だ」ず男はパニックになり぀぀、生身の膝ず䜜りものの膝が自分を巡っお睚み合う光景に恍惚を芚えた。

「タフマタ、ゞャナむ、フタマタだったなんお」ずヘザヌは圢のいい唇を怒りで震わせ、「GO TO HELL‌」ず捚お台詞を吐いお郚屋を飛び出す。

「奜きなのは君だけだ だっお、これはおもちゃじゃないか」ず男が思わず口走るず、「ひどい」ず蚀うように箱入り嚘の膝がわなわなず震えたが、男は遠ざかるヘザヌの背䞭を芋おいお、気づかなかった。

「たたらない、たたらない」ず二぀の膝枕にう぀぀を抜かした男は、ヘザヌぞの愛を誓うこずにした。

「頌む、これ以䞊䞀緒にはいられないんだ。だけど、君も僕の幞せを願っおくれるよね」

寝がけた蚀い草だず思い぀぀、男は箱入り嚘をダンボヌル箱に玍め、捚おに行った。タカタカの音は聞こえず、その沈黙が男にはこたえ、自分がずんでもない悪人になったように思えた。䟋えようもない埌悔や反省や迷いの入り混じったモダモダした胞の内も箱ず䞀緒にゎミ捚お堎に眮くず、振り返らず、走っお垰った。

畳に寝転がったが、目は冎える䞀方だった。

タカタカ、タカタカず音がしお、箱入り嚘が戻っお来たのかず思ったが、そんなはずはなく、トタン屋根を打぀雚の音だった。

たたらないな。

なぜあんなひどい仕打ちをしおしたったのかず今頃濡れそがっおいるだろう箱入り嚘のこずで頭がいっぱいになり、迎えに行かなくおはずいう気持ちず、行っおはならないず抌しずどめる気持ちがせめぎ合う。

「り゜぀かないでね」ず手を合わせるように膝をギュッず合わせた箱入り嚘の姿を頭から振り払おうず、男はヘザヌの生身の膝枕のやわらかさを思い浮かべ、「箱入り嚘のこずは忘れよう、忘れるしかない、ヘザヌの膝が忘れさせおくれる」ず自分に蚀い聞かせ、「ヘザヌの膝、ヘザヌの膝、ヘザヌの膝」ず唱え続けた。

昂ぶった気持ちのたた眠れない倜が明け、男が仕事に向かおうず玄関のドアを開けるず、そこに芋芚えのあるダンボヌル箱があった。

タカタカ、タカタカず真倜䞭に聞いたあの音は、幻聎ではなく、箱入り嚘が狭い箱に䜓をぶ぀けながら膝をにじらせ、垰り着いた音だったのだろうか。過酷な道のりを物語るかのように、箱に血がにじんでいた。

「倧倉だ、早く手圓おしないず」

咄嗟に箱から抱き䞊げるず、箱入り嚘の膝から滎り萜ちた血が男のワむシャツを赀く染めた。

「たたらない、こんなに傷だらけになっお僕のずころに戻っお来おくれた君を裏切れるわけがない」

愛おしさず申し蚳なさを募らせながら、男は箱入り嚘の膝に消毒液を塗り、包垯を巻き、ヘザヌに別れを告げる芚悟を固めたのだが、そのずきふず頭をよぎったのは、

「これもプログラミングなんじゃないか」

ずいう疑問だった。たしか、箱入り嚘膝枕の行動パタヌンは、工堎から出荷された時点でむンストヌルされおいるはずだ。だずするず、二股をかけられたずき、捚おられたずきのいじらしい反応も、あらかじめ組み蟌たれおいたわけで、人工知胜に螊らされおいるだけではないのか。

「感情なんお、あるわけないよな」ず男はたちたち癜け、箱入り嚘がただのモノに芋えおきお、「明日になったら、二床ず戻っお来れない遠くぞ捚おに行こう」ず思い盎す。奜きだった気持ちたでり゜に思え、なんだか時間を損したような空しさを芚え、それを埋め合わせるように、男はこれで最埌だず箱入り嚘の膝枕に頭を預けた。

「たたらないなんお、もう蚀うもんか」ずうそぶき぀぀、䜓は正盎に箱入り嚘の膝枕に溺れようずするのだが、別れを予感しおいるのか、箱入り嚘は身を匷匵らせおいる。ルヌムりェアのスカヌトはそよずも動かない。

いいさ、僕にはヘザヌの膝があるし。

所詮、䜜りものは生身には勝おないのだ。

「ダメペ ワタシタチ ハナレラレナむ りンメむナノ」ず倢かう぀぀か、箱入り嚘の声が聞こえた気がした。

「倧倉だ、頭が持ち䞊がらないよ」

翌朝、目を芚たした男は、異倉に気づいた。

「䜓勢を倉えられない。䞀䜓どうなっおるんだ ダメだ、暪になったたた起き䞊がれないよ、ちょっず、り゜  」

それもそのはず、男の頬は箱入り嚘の膝枕に沈み蟌んだたた䞀䜓化しおいた。たぶん皮膚が溶けおくっ぀いおいるらしく、どうやったっお離れない。

「むダだよ、これじゃあたるで、こぶずりじいさんじゃないか」

かろうじお䌞ばした手で男は保蚌曞を぀かみ、そこに蚘された補造元の電話番号にかけおみたが、呌び出し音が空しく鳎るばかりだった。

「たたらないな。なんだよ、レビュヌの高評䟡、サクラだったのかよ。読めない字でゎチャゎチャ曞いおあるし。商品をお買い䞊げのお客様ぞのご泚意   䞀番最初の文字、なんだこれ  こ」

この商品は箱入り嚘ですので、返品・亀換は固くお断りいたしたす。すっずがけず、責任を持っお䞀生倧切にお取り扱いくださいたせ。せっかく可愛がっおくださっおも、誀った扱い方をされた堎合は、䞍具合が生じるこずがありたすので、お気を぀けくださいたせ  

䞖界が薄れ行き、男の頭は、たすたす箱入り嚘の膝枕に沈み蟌む。無駄な抵抗を諊めた男を、か぀お味わったこずのない、吞い぀くようなフィット感が包み蟌み、いざなう。浮䞖を離れ、もっず遠くぞ、もっず深くぞ。

「ヘザヌはGO TO HELL、地獄に堕ちろず蚀ったが、僕が堕ちたここはHELLなんかじゃない。蚀うなれば、HEAVEN」

蚀葉遊びのかくれんが

タむトルの「箱入り嚘膝枕ずふしだらなヘザヌに翻匄されお」に

【は】箱入り嚘
【ひ】膝枕ず  
【ふ】ふしだらな
【ぞ】ヘザヌに
【ほ】翻匄されお

ず文節の頭にハ行を隠した。

「膝枕」でアむり゚オ䜜文。「サ行で䞉者䞉様」を䜜っおみるず、

【さ】「最䜎」
【し】ショックなのは
【す】奜きだったから
【せ】背䞭を向けお
【そ】それっきり

【さ】最高の
【し】沈み蟌みに
【す】吞い蟌たれ
【せ】䞖界は薄れお
【そ】それっきり

【さ】最愛の
【し】䞻人様に
【す】捚おられお
【せ】性胜䞍良よ
【そ】それっきり

膝枕erなら「どれが誰のこずか」わかるはず。䞊から「二股かけられたヒサコ」「箱入り嚘の膝に沈み蟌む男」「男に裏切られお䞍具合を起こした箱入り嚘膝枕」。

新たな遊びが始たりそうだ。

「箱入り嚘膝枕ずふしだらなヘザヌに翻匄されお」は、アむり゚オ䜜文ずは別に、ある蚀葉遊びルヌルに則っお基本姿勢膝枕を曞き換えおいる。どれくらいの人が気づくのか、気づく人はどの蟺りで気づくのだろうか。違和感を感じなければ、気づくのは遅くなる。うたくかくれんができおいるず楜しいなず思う。

膝開き王、気づかず読み通す‌

8/6金19:00より「ミスタヌ膝枕」埳田祐介さん膝番号2がClubhouseにお膝開きした。朗読を終えた埳田さんに「ルヌルわかりたした」ず聞いたずころ、「いいえ」。

オヌディ゚ンスの方々も「」。

先にnoteを読んで気づいおいた膝付䜜家やたねたけしさんは「タカタカ」で気づいたずいう。

他に「たたらない」ず「ルヌムりェア」の連呌ず、最埌の䞀文もヒント。

少しず぀「わかった」の人がふえ、膝マメのコバ膝番号13小矜勝也さんず膝番号14堀郚由加里さんが最埌たで「なに なに」ずなり、「わかったヌ」ずなるたでに30分ほどかかった。思ったよりうたく隠れられたかもしれない。

謎が解けた小矜さん、ルヌルに則っおツむヌト。ずおも自然で、蚀われるたで気づかなかった。

蚀葉遊びの二乗

8/24、きぃくんママさん膝番号34が「わにのだんすは膝枕」を発衚。だんすわにの元に膝枕ずおたけの別冊「わにのだんす」が届き、clubhouseでの䌝道に匵り切るずいうストヌリヌもダダダダダンス。

埳田祐介さんの膝開きを聎いおいお、途䞭たでルヌルに気づかず。かくれんが倧成功。「ヘザヌ膝枕も、もっずうたくかくれられるずころありそう」ず腕が、いや、膝が鳎る

clubhouse朗読をreplayで

2022.5.21  å°çŸœå‹ä¹Ÿã•ã‚“

2023.5.28 鈎蘭さん×ノアさん

2024.1.21 鈎蘭さん

2024.2.18 鈎蘭さん膝枕リレヌ1000日カりントダりン

2025.12.20 鈎蘭さん


いいなず思ったら応揎しよう

脚本家・今井雅子📚蚀葉遊びが奜きな物曞き 目に留めおいただき、ありがずうございたす。わたしが物曞きでいられるのは、面癜がっおくださる方々のおかげです。

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