あなたにとっての豊かさとは:連続小説『共生の黎明』に込めた未来への問い
皆さま、いつもありがとうございます。
私たちは普段、「豊かさ」という言葉を何気なく使っています。
けれど、改めて考えてみると、
“豊かさ”とは、一体何なのでしょうか。
たくさんのお金を持つこと。
便利な暮らしを手に入れること。
欲しいものを自由に買えること。
もちろん、それらは大切です。
安心して暮らせることは、人にとって大きな支えになります。
私も、それを否定したいわけではありません。
けれど現代は、
物が増え、便利さが増している一方で、
心が休まらない
誰かと比べてしまう
孤独を感じる
「自分には価値がない」と思ってしまう
そんな苦しさもまた、静かに広がっているように感じます。
数字では測れない“空白”が、人の心に生まれている。
私は時々、そう感じることがあります。
『共生の黎明』では、
「感謝」や「小さな助け合い」を、何度も描いてきました。
それは、
“本当の豊かさとは何か”
を、私自身が考え続けていたからかもしれません。
たとえば、
疲れた時に「大丈夫?」と声をかけてもらえたこと。
誰かと一緒に食べた温かいご飯。
「ありがとう」と言われた瞬間。
帰れる場所がある安心感。
そうしたものは、お金では完全には測れません。
けれど、人の心を支えているのは、
案外そういう“小さな温度”なのではないでしょうか。
私は、
豊かさとは、
「たくさん持つこと」
だけではなく、
「安心して心を置けること」
でもあるのではないかと思っています。
誰かと笑えること。
自分の存在を否定されずにいられること。
困った時に、「助けて」と言えること。
そして、
その声に「大丈夫だよ」と返してくれる人がいること。
『共生の黎明』で描きたかった未来も、
競争の勝者だけが豊かになる社会ではありません。
小さな優しさや、感謝や、支え合いが、
きちんと呼吸できる社会です。
それは、派手な未来ではないかもしれません。
けれど私は、
そういう未来の方が、人は少し安心して生きられるのではないかと思っています。
もちろん、豊かさの形は、人それぞれです。
夢を追いかけることに豊かさを感じる人もいる。
静かな日常に幸せを感じる人もいる。
大切な誰かを守ることに、生きる意味を見出す人もいる。
きっと、正解はひとつではありません。
そしてこの問いを、
皆さまに一緒に考えていただきたい。
《あなたにとっての豊かさとは、何でしょうか。》
その答えは、もしかすると、
誰かとの小さな繋がりの中に、静かに灯っているのかもしれません。
島江長しろまる(しまえなが しろまる)
