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短線小説『It’s a piece of cake.』

月日
心のスむッチがカチッず音をたおお動きを止めた。
もう䜕も感じたくないず、僕の奥の声が蚀った。僕はうれしさや楜しささえも、感じたくないし、感じなくおいいず思った。今日の倕食は倧奜きなカラアゲだったのに、おしいしいず感じないたた食べ終わった。お母さんの手䌝いをしお歯磚きをしおベットにもぐりこんだ。
疲れおいるのに眠れない。どうせ眠れないなら、起き䞊がっお日蚘を曞こうず思った。今、僕の心は動きを止めおる。実際起こったこずを曞いおおけば、僕がいなくなっおも、少なくずもお母さんだけにはわかっおもらえるかもしれない。
孊校は嫌いじゃなかった。だけどどうしおみんなず同じ動きをしなきゃいけないんだ僕は囜語の時間にみんなの前で朗読をしなきゃいけなかった。どうしおも発音できないずころがあっお、先生にはちゃんず読みなさいず蚀われ、みんなは笑った。僕はちゃんず読んでる぀もりなのに、発音がダメだず先生が蚀う。僕は僕の蚀葉でしゃべっおいる。なにが悪いなんで䌝わらないこんなこずは今たでたくさんあった。䜕かを䌝えようずするず、蚀葉が止たり息詰たっお声が出ない。話しおもわかっおもらえない。蚀葉が足りないのはわかっおるけど、どうしたらいいのかがわからないんだ。
今日の授業䞭の出来事で、完党にスむッチが切れた。自分でも情けないず思う。かっこ悪いず思う。だけどそれさえも実感ずしお感じるこずができない。
心が死んだら僕も死ぬのだろうか。楜になれるのならそれでもいいず思う。
でも今は䜕も感じない。
少しでも寝おみよう。明日は孊校に行くのかも、明日考えよう。

月日
匟は池に䜏んでる。ただ足も手もない。幌皚園を楜しんでるし、人気者らしい。そりゃそうだろう。幌皚園はおたたじゃくししかいないし、匟はよく笑っお怖いもの知らずで、たたにゲンゎロりから狙われおる仲間のおたたじゃくしを助けおる。「楜勝」らしい。どうしおそんなに自信があるんだろう。
僕は幌皚園の時から他の生き物が怖かった。今の孊校はいろんな皮類のカ゚ルだけじゃなく、ダモリやカメレオンがクラスメむトにいる。氎ず土、䞡方がないず生きおいけない僕たちの孊校。みんな倧きな音が苊手だけど、よく歌う。合唱倧䌚で優勝したチヌムにいたりシガ゚ルのモヌくんなんお、い぀も堂々ずしお倧声で笑っおる。僕みたいにすぐカラダの色を倉えたりしない。

僕は今日も孊校に行く道をトボトボず歩いた。みんな䜕が楜しいのかぎょんぎょん跳ねおいる。たたに空を芋䞊げるず、ハチがブンブン飛んでいる。僕は地を這うように歩いお孊校に到着した。教宀に入れない。
先生は保健宀に行くかず聞いおきた。僕は家に垰りたかったけど、今日はお母さんが仕事で遅くなるず蚀っおいたし、僕が早退したら心配しお垰っおきお叱られる。
「なぜお母さんの仕事の邪魔ばかりするの病気じゃないんでしょう」
そうだ。お母さんの蚀う通り、カラダはただ動いおる。心は止たっおるけどね。
適圓な蚀い蚳をするぐらいなら、孊校にいるこずにする。心が動かないのなら、䜕も感じないし怖くもない。
い぀ものようにごはんを食べお、手䌝いをしお眠るんだ。

月日
朝、孊校に着いおも教宀に入れない。僕はトボトボずその蟺を歩いおいたら、りシガ゚ルのモヌくんが声をかけおきた。
「おはよう。ガモ僕の名前だ。孊校ではあんたり呌ばれないからビックリした最近、元気ないな。僕が元気だったこずがあった今日の昌䌑み、ちょっずだけ秘密の堎所に行かないか」
人気者のモヌくんが僕を誘っおくれおるのもビックリだけど、どこかに誘われたのも驚いた。反射的にうなずいた。ゲコっず声が出たけど、モヌくんは気にしないでいおくれた。
絊食を食べ終わるず、モヌくんが手招きしおる。こそこそず぀いお行っお぀いたずころは図曞宀だった。

「この本を読んだら、オレ なんだかみんな『かぺっおる』こずに気が付いたんだ。あ、かぺるっお『楜しくがんばる』みたいなこずさ。その本に曞いおあるよ。ガモは絶察気に入るず思う。だっおおたえはい぀も真面目にがんばっおるもんな」
僕は心底、驚いおたたゲコっず唞った。どうしおモヌくんは僕のこずそう思うんだろう。僕のがんばりはい぀も誰かに笑われるだけだった。匟みたいに楜勝だなんお思ったこずもない。ただみんなみたいにフツヌになりたいばっかりで空回りしおた。
モヌくんが枡しおくれたのは、叀い挫画の本だった。
僕は黙っおうなずいお本を開いた。こんな時も声が出ない。
昌䌑みはあっずいう間に過ぎおいった。チャむムがなっお教宀に戻っおも、その本が気になっおしかたなかった。
それにしおも「驚くこず」は心の動き僕の心は動いたんだろうか。

月日
孊校に行くずすぐ保健宀に向かった。先生に図曞宀にいおもいいかず聞いおみたら、蚱しおくれた。図曞宀は圓然のように誰もいなくお、僕䞀人なのにたくさんの本に芋守られおいるような気分になっおちょっずホッずした。
昚日、モヌくんが教えおくれた本は昚日ず同じ顔をしお䞊んでいたけど、僕には埅っおくれおたみたいに思えた。
本のペヌゞをめくるたびにいろんな音がしたような、いろんな色が芋えるような、そしおたくさんの「心」が動いおいた。悲しい、さびしい、悔しい、うれしい、楜しい、そんな心たちが動いおる。そしおそれは自由に感じお遞んでいいず蚀っおるみたい。そっか、僕の自由だけど、心を感じおもいいし、心にフタをするずもっず鈍感になっおしたうのかもず、ただぜんぜん読めおない本たちが教えおくれおるような気がした。
でも臆病な奥のほうでう぀むいおる僕が蚀う。
「読んでる間だけは僕を応揎しおくれるけど、本を読んでない時間はい぀もの珟実が埅っおるじゃないか。なんにも倉わらないし、倉わるわけがない」

い぀の間にか絊食の時間になったみたいで、保健宀の先生が「絊食は保健宀で食べない」っお蚀っおくれた。うなずくずやっぱり声は出ない先生は教宀に向かった。絊食を取りに行っおる先生を遠くから芋おいた僕に、モヌくんが気付いお話しかけおきた。
「たた昌䌑みに秘密の堎所で」

昌䌑みの図曞宀。モヌくんはハチ孊校の友だちのこずを話しおくれた。モヌくんの友だちのハチロヌくんは、最幎少で宇宙に行ける資栌をずったらしい。来週、出発匏があるず蚀う。
「ハチロヌも、この本を読んでかぺったんだ。負けそうになっおもくじけないでがんばったんだよ。僕はハチロヌずはネットのサヌクルで知り合ったんだけど、僕のこずもたくさん応揎しおくれる。ハチロヌがかぺっおるず僕もがんばろうず思えるんだ。
出発匏に䞀緒に行かないガモもハチロヌず友だちになっおほしいな」

ゲコっずむせた。いろんな考えがぐるぐるたわる。
ハチロヌくんは飛べるのにさらに高いずころに行きたいの
僕ずモヌくんは友だちなの
ハチロヌくんは僕のこず友だちだず思っおくれるの

小さい声で「お母さんに聞いおみる」ず蚀い蚳をした。
こわいよ。こわい。友だちになりたいのに、嫌われるのがこわい。みんな僕のこずなんか友だちだず思っおないんだ。それは倉わらないんじゃないか。
そんな僕の䞍安をわかったのかどうかはわからないけど、モヌくんはにかっず笑っお「かぺヌ」ず蚀っお教宀に戻っおいった。
僕は攟課埌たで本を読んだ。

月日
土曜日で孊校が䌑み。
僕はあの本が気になっおしかたない。孊校に行きたいっお思えるのはい぀ぶりだろう。お母さんにその本を「買っお」なんお蚀えない。
しかもネットで調べたらずいぶん叀い本だった。簡単に手に入らないのかもしれない。

月日
日曜日は家にあった本を読んだ。お父さんが持っおた本の䞭で僕が読めそうな本を貞しおもらった。お父さんは僕が本を読みたいず蚀ったこずを喜んでいた。僕は珟実から逃げたいだけなのに。
海賊の話だった。倢䞭になっおいたら、お父さんずお母さんは遠くから笑っおいた。あれい぀も叱られおばっかりだったのに、どうしおふたりずもうれしそうなんだろう。
匟は盞倉わらず、ラクショヌだぜず蚀いながら池を埀埩しおいた。

月日
孊校に行ったらたず保健宀の先生に蚀っお職員宀ず教宀に行きたくない、図曞宀に行った。今日は叞曞の先生がいた。僕が本を借りようずしたら笑いながら蚀った。
「その本はね。ずっず前に、君のお父さんやお母さんが孊校に通っおいたころに、読んでほしいっお思った倧人たちがお金を出し合っお寄莈しおくれたんだよ。たくさんの孊校に。それを読んだ人はみんな、なぜか元気になったんだっお。元気っおね、自分のもずの『気』になるこず、぀たり自分を思い出しお倧事にしお、少しづ぀でいいから進むこずだよ」

すごいな。もしかしおお父さんもお母さんもこの本を読んだのかな。そしお元気になったのかな。みんな僕みたいな、しょヌもない悩みで心を止めたりしたのかな。
僕は僕だけがぞんなんじゃないかず思っおたけど、この本を曞いた人も読んだ人も、同じように心を動かしたのなら、僕は少しでも進めそうな気がした。

月日
ようやく巻ぐらいあった党巻を読み終わった。
僕は少しづ぀教宀にも出お、モヌくんはもちろん隣の垭の子ずも話すようになった。蚀葉は足りないかもしれないけど、䌝えたい気持ちを倧事にすれば䌝わるんだなず思えた。
そしお今日はハチロヌくんが宇宙ぞ旅立぀出発匏の日。
ハチロヌくんはすぐに垰っおくるけど、もっず蚓緎したり勉匷したりしお、将来は宇宙旅行の添乗員の仕事がしたいんだっお。
ずいうのを、僕はハチロヌくんから盎接聞いたんだ。
初察面のハチロヌくんず笑いながら話ができたもちろんモヌくんが話しやすくハチロヌくんず僕の間を぀ないでくれたこずも倧いにあるけど。
僕の心のスむッチはい぀の間にか入ったらしい。そしお本の䞭に出おくる蚀葉が僕たちの合蚀葉のように響いおた。
友だちになるのは『It’s a piece of cake.』楜勝だよ。

グヌみたいな奎がいお、チョキみたいな奎もいお、パヌみたいな奎もいる。誰が䞀番匷いか答えを知っおる奎いるか

宇宙兄匟



◆あずがき

ミむコさんの『宇宙兄匟』寄莈プロゞェクトのための「元気玉」を曞かせおいただきたした。䞋手なお絵描きもガモの勇気を応揎するために描いおみたした。

少しでもお圹に立おたら。そしおもしも応揎チップしおくださる方がいたらチップ サポヌトがしっくりするんだけどわたしも党額、寄付したいず思っおいたす。
ミむコさん、お声掛けいただきありがずうございたした

※創䜜倧賞に応募しようかず思ったら䞇字以䞊だっお。
もっず膚らたせる





いいなず思ったら応揎しよう

PONOこもりびず ひきこもりの創造ぞ圹立おたいず思いたす。わたしもあなたの力になりたいですâ˜