「塁打」を狙う日本のVCに、存圚䟡倀はあるのだろうか

日本のスタヌトアップや VC は、本気でホヌムランを狙っおいるのか 倧半のプレむダヌがスモヌル IPO で満足しおいるのではないだろうか

日本のスタヌトアップ界隈は、皆、「塁打」を狙いすぎだ。

起業家のビゞョンも小さいし、投資家のレベルも䜎い。その䞊で、いやしくお぀たらない「界隈意識」ず、くだらない「同調圧力」によっお、「仲良しこよし」で小さくたずたっおいる。その生ぬるさず閉塞感には、正盎蚀っお蟟易しおいる。

本来、スタヌトアップずは「100瀟に投資しお、瀟が倧成功し、残り99瀟の倱敗を補っお䜙りあるほどのリタヌンを叩き出す」ずいうゲヌムである。「ホヌムランを狙う」ずいうのが、このゲヌムを支えるグランドルヌルだ。北米はもちろん、ペヌロッパ、南米、アゞア圏においおも「ホヌムランを狙う」こずこそがゲヌムを回し続けおいる。

唯䞀の䟋倖が日本だ。ホヌムランを狙わずに、「仲良しこよし」で「塁打」を着実に狙おう。そういう゚コシステムが極東の島囜を特異的に支配しおいる。私は、そこに匷烈な違和感を芚えおいる。

日本のスタヌトアップ「界隈」に所属しおいるず、キャピタリストが嬉々ずしながら「男気で投資したした」ず自慢しおいるシヌンに出くわす。

もちろん、これは嘘である。自芚があるのかどうかは分からないが、人間は「儲かる」こずに投資する生き物だ。「目に芋えた負け戊」に嬉々ずしお投資する人がいるずしたら、「男気」ずいうより「狂気」を疑われるだろう。圌らは「男気」を掲げながら、本音では「蚈算された塁打」に狡猟に目を光らせおいる。だからこそ、より䞀局始末が悪い。

「塁打」を狙うのであれば、VC ではなく、PE で良いのではないだろうか

総合力で芋れば、VC よりも PE の方が優秀な人材が倚く、ポヌトフォリオのバリュヌアップを担圓するチヌムも存圚する。VC ず違っお「なんちゃっお瀟倖取締圹」ではなく、しっかりず珟堎たで入り蟌んで、匷床の高い゚グれキュヌションもしおくれる。

しかし圌らは「男気」ずいう名目で、VC の䞖界で「塁打」を狙い続ける。

今の“スタヌトアップ界隈”にむノベヌションは起こせない

圌らの狙う「塁打」ずは䞀䜓䜕か それは、短期的な芖座の元で行われる、ごく小芏暡な利益の享受である。䟋えば目先の黒字化の重芖や、VC だけが儲かる小芏暡 IPO などはその奜䟋だ。

「塁打」を"着実な目暙”ず蚀えば聞こえは良いのかもしれないが、長期的な芖座を欠いたそのような利益の「確保」は、もっず倧きく、本質的な躍進のための゚ネルギヌをスポむルし、ずきにその可胜性をも摘み取る倧きな機䌚損倱だ。

圓たり前だが、本気でバットを振り抜かなければボヌルが堎倖ぞ飛び出しおいくこずはない。「塁打」に気を取られるずいうのは、ゲヌムの流れをガラリず倉える「ホヌムラン」の可胜性を捚おお、ずりあえず塁に出ようずいう逃げの姿勢に他ならない。

ヌヌ私は起業家の皆さんに問いたい。

あなたがわざわざ打垭に立぀のは、ずりあえず塁に出るためですか 誰もがアッず驚くような堎倖ホヌムランをかっ飛ばすためではなかったのですか 「塁打」に囚われながら働く  .それは楜しいこずですか

ずきずしお「塁打」を諊めなければ到達できない堎所がある。

その遥か圌方を目指しお打垭に立぀。それが本来のスタヌトアップではなかったか。

日本の起業家ず VC 界隈は、本気で「ホヌムラン」を打぀ために魂を燃やしおいるのか それずも、珟金䞀括賌入した豊掲のタワマンの屋䞊でシャンパン片手に仲良く BBQ の薪を燃やしたいのか どうせ燃やすなら、魂にしようぜ。ず私は蚀いたい。

前述のように、スタヌトアップにずっお「ホヌムランを狙う」ずいうのは䞖界共通のグランドルヌルだ。日本を垭巻する「塁打狙い」は、明らかにそれに反しおいる。なぜそんなこずがたかり通るのか。

日本のスタヌトアップ「界隈」が、それを蚱しおしたっおいるからだ。いわばそこに「界隈」だけで通甚するロヌカルルヌルを創り出しおしたっおいるのだ。

いやしくお぀たらない「界隈意識」ず、くだらない「同調圧力」を楜しんで、有名無実ず欺瞞に溢れた瀟倖取締圹ずしお悊に入る。䞀方で、日本の産業や人類の前進に資するような、䜕らかのむノベヌションにも寄䞎しないヌヌ。そんな「界隈」であり続けお、そこに進化はあるのだろうか

䞖界の投資家たちは「黒字化はい぀か」ずは聞かない

ダむニヌは、本気でホヌムランを狙っおいる。

それも、日本のスタヌトアップ「界隈」が芋たこずもない芏暡のホヌムランを、私の人生のすべおを賭けお狙っおいる。

2024幎9月、ダむニヌは Bessemer Venture Partners及び Hillhouse Investment Management をリヌド投資家ずしお、74.6億円の資金調達をした。フォロヌアップ投資家には、Light Street Capital の元パヌトナヌである Jay Kahn 率いる Flight Deck Capital や、Thrive Capital のアゞア専門ファンドである Eclectic Management がいる。

資金調達の過皋では、40から50瀟皋床の Tier1 のグロヌバル投資家ず䌚話をしたが、日本の VC ず党く違うその目線には圧倒された。打合せの床に自身の芖座の䜎さを痛感し、猛省する日々だった。

䞀䜓䜕が違うのか。䜕が圌らず自分の間でそれほど倧きく隔たっおいるのか。初めの頃は刀然ずしおいなかった。しかし次第に、私の䞭でその正䜓が明瞭になっおきた。

圌らは本気でホヌムランを狙っおいるのだ。

床重なる打合せの䞭で、圌らの口からは䞀床も「黒字化はい぀か」ずいう質問が出おこなかった。今のダむニヌのサむズであっおも、誰もそんなこずを気にしおいない。

最初はそのこずを意倖に感じた。しかし圌らの目を芋おいたら、その理由もおのずず分かった。圌らはもっず「ずっず先」を芋おいるのだから、そんなこず気にもずめなくおも無理はない。

この姿勢は、日本の「塁打狙い」ずあたりにも察照的だ。日本ではVCがスタヌトアップに「アヌリヌステヌゞでの単月黒字化」を求める事䟋を聞いたこずがあるが、そんなのは圌らにずっおは噎飯物のお話だろう。もしかするず「塁打」どころか「お前はメゞャヌリヌグで送りバントのサむンを出すのか」ず笑われるのかもしれない。

なにせ圌らは倢物語でなく、珟実的に「ホヌムラン」を狙う、そういうゲヌムの䞭にいるのだ。そしお実際に、その「ホヌムラン」を䜕床も目にしおいる。䞀発かっ飛べばゲヌム党䜓がひっくり返っおしたうような、瀟䌚を倧きく倉革する力を持った特倧の「ホヌムラン」を、圌らはよく知っおいる。

近幎で蚀えば、 Uber などは間違いなく圧倒的な堎倖ホヌムランのひず぀だ。日本ではデリバリヌサヌビスずしおの Uber Eats がよく知られおいるが、本家の Uberは配車サヌビスずしお、珟圚の亀通事情の䞭で既になくおはならないものずなっおいる。海倖で実際に目にした人ならば、その圧倒的な存圚感はよくご存じのこずだろう。亀通事情は Uber の登堎で䞀倉し、今や Uber なしの瀟䌚ずいうのは想像も぀かないずころたで到達しおいる。

ひずたび攟たれれば、䞖界が倉わる。これが「ホヌムラン」の条件だ。

それでは Uber は、最初に「塁打」を狙ったのか。答えは吊だ。Uber は2009幎に創業しおから、2022幎たで䞀床も幎間黒字を出さなかった。日本の感芚から蚀えば、これは衝撃的なこずかもしれない。しかし改めお考えお欲しい。今や亀通事情を根底から芆しお芋せた Uber は、13幎間幎間黒字を出すこずがなかった故に劣等生か 空振り䞉振か そんな蚳がない。それこそたさに特倧の「ホヌムラン」に違いない。

䞖界の䞀流の投資家の目は垞に、この「特倧ホヌムラン」を芋据えおいる。

それはあたりに単玔な事実だった。しかしそんな単玔な事実が、日本ず䞖界の投資家ずの間に絶察的な壁ずしお立ちはだかっおいるのも、たた事実だった。その隔たりを意識した途端、私はもう、日本のスタヌトアップ゚コシステムに匷烈な違和感ず危機感を抱かずにはいられなくなった。

だからいた、若茩者であるこずを十分に自己認識した䞊で筆を執っおいる。

倖食産業から、日本経枈を再興させる。

日本からホヌムランを打぀には、䞖界で戊える文化やリ゜ヌスを駆䜿するこずが必須である。そしお、倖食産業は、日本が䞖界に誇る最匷の産業だ。

これが、私がこのドメむンに立脚する、唯䞀無二の理由である。

ダむニヌは、飲食店向けの POS システムやモバむルオヌダヌ、CRM ツヌルや決枈、勀怠管理や評䟡管理など、倖食産業のオペレヌションに必芁なあらゆる゜フトりェアを開発する。それだけでなく、そこで埗られた貎重なオフラむンデヌタをもずに、飲食店や埓業員に金融的な信甚を䟛䞎する。

「飲食店のモバむルオヌダヌの䌚瀟でしょ」ず蚀われるこずがよくあるが、モバむルオヌダヌや POS システムは、実は党く本質ではない。

ダむニヌが倖食産業の「真のむンフラ」ずなり、それを起点に、日本が囜際的なプレれンスを取り戻すこず。これこそが、ダむニヌの本質である。

ダむニヌは「塁打」を狙わない。目先の利益を「確保」しないし、小さな成功に甘んじない。目指すのはあくたでも特倧の「ホヌムラン」だ。

倖食産業の真のむンフラになるずは、そういうこずだ。倖食産業が「ダむニヌ以前ダむニヌ以埌」ず区分できるような巚倧な倉革をもたらすこず。それを通し、囜際瀟䌚の䞭での日本の立ち䜍眮をも倧きく躍進させるこず。我々の目指すのはそういうこずである。

珟時点で手掛けおいる事業は、ただただ入口に過ぎない。登山に䟋えるならば、䞀合目どころか、登り始めおすらいない。前日に自宅で荷造りをしおいる最䞭である。しかし私の県は、はっきりず山頂を芋据えおいる。

はじめは、総理倧臣になりたかった

日本を倉えたい。このモチベヌションは孊生時代から倉わるこずがない。

きっかけは、20歳の頃の䞖界䞀呚旅行だった。

勉匷を頑匵っお東倧に入ったものの、授業にも恋愛ありきのサヌクル掻動にも、早々に飜きおしたった。飲み䌚やカラオケ  「孊生らしい遊び」にも䞀通り觊れおみたけれども、䜕だか道化でも挔じおいるみたいですぐに嫌気が差したのだ。次第に私は呚囲に察しお疑問を浮かべるようになっおいた。

東倧たで来お䜕をしおいるんだ

そう思ったら居おも経っおも居られなかった。2幎生に䞊がるタむミングで䌑孊。単身で䞖界を巡るこずにした。最終的に倧孊は䞭退するこずになったが、孊䜍蚘よりも重芁なものをいく぀も埗たずいう確信がある。

40カ囜以䞊を回っおいる䞭で目にしたのは、それたでテレビや新聞のニュヌスでしか芋たこずがなかったような、今たでの自分の生掻ずはかけ離れた䞖界だった。
様々な囜の、様々な光景が網膜に焌き付き、錓膜を揺らし、頭の䞭を駆け巡った。垰囜する頃には、私は党く別の人間になっおいた。そしお思った。総理倧臣になろう、ず。

簡単に口にすれば笑われるようなこずかもしれないが、私は本気だった。私にそう思わせたのは、䞖界䞭で目にした衝撃的な出来事の数々だった。

南米のグアテマラでは、ゲリラによる略奪が人々を苊しめおいた。歊装したゲリラが旅人などを襲っお金品を奪う。そんな悪行が蚱されお良いのか、ず私は思った。
しかし珟地の事情を深く知るに぀れ、事態はそう単玔でないずいうこずも分かっお来た。ゲリラの暪行する背景には、政治の腐敗の問題があったのだ。

グアテマラでは、政府偎の軍人が村で略奪を行ったり、女性に暎行をしたりするこずが垞態化しおいお、ゲリラは元々それに察抗するために生たれた自衛のための存圚だった。しかし掻動資金の乏しさから、次第に旅人を襲うようになっおいったずいう。

たしかに手段は悪だった。略奪行為が肯定されおいいはずがない。しかし圌らは必死だった。決しお「良い思いをしたい」ずいう利己的な行動原理で動いおいる蚳ではないのだ。根本的なずころには「䜓制の腐敗から自分たちの村を守る」ずいう正圓な目的があった。ただ圌らには、略奪ずいう「悪」以倖の方法でそれを圢にする道が存圚しなかっただけなのだ。

䞀介の旅行者であった私には、この話がどこたで真実なのかは分からない。ただ圓時はその理䞍尜で、自分の想像も及ばなかった「捻じ曲がった珟実」に打ちのめされたのを芚えおいる。

「日本の衰退」を芋たくない

私に衝撃を䞎えたのは、䜕もグアテマラの珟実だけではなかった。

䞖界䞭、いたる所に理䞍尜な珟実があり、苊しみながらも抜け出せない䞍条理があった。

それらを目の圓たりにしお、祖囜に垰っお来お痛感したのは「日本は恵たれおいる」ずいうこずだった。もちろん、日本も倚くの瀟䌚問題を抱えおいるし、理䞍尜な珟実だっお数倚く存圚しおいる。少子化問題や瀟䌚保障費の問題、埅機児童問題  挙げおいけばきりがない。

しかし䟋えば倚くの人が、今日明日の生掻をどうにもできずに途方に暮れたり、垞に生呜の危機に晒され続けるような苛烈な珟実は、日本にはない。そういう意味で「日本はめちゃめちゃ恵たれおいる」。

こんなにも恵たれた囜は他にはないし、この先にも生たれお来ないのではないか。
それが私の、垰囜したずきに抱いた玠朎ながら切実な実感だった。

だずすれば、この恵たれた環境を自分の子や孫の代たで匕き継いでいきたい。それが日本のためになるのはもちろん、䞖界にずっおも倧事なこずなのではないかヌヌ。

けれど、この数十幎、日本の経枈はどんどん衰退しおいるずいう珟実がある。近い将来、アメリカや䞭囜、むンドに富が集䞭し、極東の島囜は経枈的に呚瞁化され、今よりずっず貧しくなっおいく。そういう未来が芋えおきおしたっおいる。もしそうなれば、日本人は海倖の資本家から、安い劎働力ずしお買われるこずになっおしたう  。

いた誰かがアクションを起こさなければ、この恵たれた環境を、䞋の䞖代に匕き継ぐのは難しくなる。そう考えたずき「誰かじゃなく、自分じゃないのか」ずいう想いが芜生えおいるこずにも気が぀いた。この囜の問題は、私自身の問題に他ならない。

フランス語でノブレス・オブリヌゞュずいう蚀葉がある。「身分の高い者は、それにふさわしい矩務を負う」。元々貎族階玚に向けられた蚀葉だ。珟代日本においお、䞭流階玚に生たれ、特に恵たれた環境の䞭で育おおもらった私は、おこがたしいのかもしれないけれど、それにふさわしい矩務を負うべきであるように思えた。
日本を再興するために、総理倧臣になり、政治を倉えよう。

これが私の行動を起こした原点だ。

コネがないず、政治の䞖界では成り䞊がれない

私はすぐに行動を起こした。最初は囜䌚議員のもずで、秘曞ずしおむンタヌンをするこずにした。

圓時の私は政治に぀いお党くの無知であったから、今のうちに詳しくなっおやろう、ず決意めいたものを抱えお飛び蟌んだ圢であった。

むンタヌンをやっおいたのは幎匱くらいで、トむレ掃陀や、衆議院䌚通の郚屋掃陀、神棚の掃陀、パヌティヌ刞を配るための䌁業ぞの営業、政治のパヌティヌのロゞなどなど  。雑甚も含めお、やれるこずは䜕でもやった。ずきには「メモをずれ」ず指瀺を受けお䌚議にも参加させおもらったから、思った以䞊に内郚の事情にも粟通するこずができた。

無知だった私には勉匷になるこずばかりで、本圓に倚くのこずを孊ばせおもらった。䞀方で珟実を知れば知るだけ「この䞖界でのし䞊がるのは難しいだろう」ずいう事実もたた痛いほどに感じるこずになった。

政治の䞖界では、䜕よりバックボヌンが倧事だった。いわゆる地盀、かばん、看板の「䞉ばん」ず呌ばれるもので、「父が倖務倧臣でした」「祖父は防衛倧臣でした」みたいな肩曞がなければ、簡単に成り䞊がるこずはできない。

私が秘曞をしおいた議員の方には、残念ながらこの「䞉ばん」がなかった。「若手の新進気鋭」ず呌ばれる、勢いのある政治家ではあったけれど、バックボヌンがないばかりにほずんど「小間䜿い」のような扱いを受けおいた。

そしお私にも、同じようにバックボヌンなんおない。

それではどんなに頑匵っおも、結局圌のように、なかなか成り䞊がるこずもできないのだろう  。そんな未来が芋えおしたった私は、総理倧臣になるずいう方針を転換するこずにした。

そもそも総理倧臣は、手段ではあっおも目的ではなかった。日本ずいう囜を良くするために䜕ができるのか、その道筋は「政治」だけではないのだず、この頃にはようやく分かるようになっおいた。

ビゞネスの力でも、䞖界は倉革できる

では、どうやっお日本を倉えようか 政治以倖の道を暡玢し、私が蟿り着いたのが、起業家、アントレプレナヌを目指すずいう方針だった。

もずもず私は「法」で人を動かすこずに匷い関心を持っおいた。政治家になっお立法ができれば、䞊から匷制的に䞖の䞭を動かすこずができる。そういうシンプルな構図が頭の䞭にあったのだ。

しかし重芁なのは「法埋」ではなかった。぀たりそれは「システム」の問題なのだ。瀟䌚の構造そのものに働きかけお、圚り方を倉えおいく。なにも立法にこだわる必芁はない。そういう「システム」に働きかけるものずしお、私の前には「ビゞネス」があった。

法埋ずは、䞊から物事を倉えおいく「トップダりン」のシステムだ。それに察しお、ビゞネスは䞋から物事を倉えおいく「ボトムアップ」のシステム構築力を持っおいる。

法埋が倉わらなくおも、䟋えばひず぀の゜フトりェアが䞖界を倉えるこずがある。LINE による人々のコミュニケヌションの倉化は、法埋によっお䞊から䜜られたものではない。䟋えば蒞気機関が、自動車が、むンタヌネットが、䟋えば iPhone ずいうたったひず぀の補品がヌヌ私たちの生掻をどれだけ倧きく倉えたこずか。

実際に瀟䌚が倉われば、むしろ法埋は慌おお埌から぀いおくる。産業にはそのように、民間から瀟䌚を倉えおいく力が宿っおいる。

だから私は、起業ずいう道を遞んだ。

「課題」をどう芋極めるか

最初に手を぀けたのは「政治系のアプリ」だった。

䜏民の意芋を自治䜓が集める「広報公聎」ずいう課の仕事がある。圓時流行っおいたブロックチェヌンの仕組みを䜿っお、それをオンラむン化できないか。

「゜ヌシャル」「ロヌカル」「モバむル」の頭文字をずっお「゜ロモ」ずいう名前を぀けたそのアプリは、結果的に倧倱敗に終わった。党く䜿っおもらえなかったのだ。

圓時の私は「これが自分の䜜る最匷のプロダクトだ」くらいに思っおいたのだが、蓋を開けおみればそう思っおいるのは自分だけで、実際にはニヌズが存圚しおいなかった。

出錻をくじかれた圢ずはなったが、この倱敗からは最も倧事なこずを孊んだ。人々の感じおいる課題を正しく芋極めなければ、良いサヌビスにはならない、ずいうこずだった。

それでは「人々の感じる課題ずは䜕なのか」ず、120個ほどのアむデアを出しおみた。日垞で「面倒だな」ず思うこずがあったらメモを取り、深堀りしお考えた。その他に、Twitter珟Xで「めんどい」「だるい」などで怜玢をかけお分析も行った。人々が䜕気なく呟いおいる蚀葉の䞭に、ヒントがあるかもしれないず思ったからだ。

Twitterを䜿っお「めんどい」「だるい」ず怜玢。筋の良さそうな課題は、さらに深掘りしお怜玢する。

「お颚呂に入るのがめんどい」「服を遞ぶのがだるい」など、様々な「課題」がそこにはあった。䞖の䞭にはこんなにも面倒なこずが溢れおいるのかず、改めお芋るず笑っおしたいそうだった。瀟䌚は課題で満ちおいた。

倚皮倚様な課題の䞭で、私の泚目したのは「ランチに䞊ぶのがだるい」ずいう課題だった。私自身、「サブりェむ」ず「䞲カツでんがな」で長らくバむトをしおいたこずもあっお、飲食関係の課題はより䞀局身に染みたのだ。飲食店の珟堎にはレガシヌなツヌルも数倚くあり、様々な課題がそこにあるこずは分かっおいた。

そこでたず「ランチのテむクアりトのモバむルオヌダヌサヌビス」を始めるこずにした。

「300件」の飲食店に飛び蟌み営業

最初は「ココペリ」ずいう名前でサヌビスを開始した。名前は食ず豊穣の神様から取ったものだ。

サヌビスを甚意したは良いものの、滑り出しは順調ずは蚀えなかった。なかなか導入しおくれる店舗が芋぀からなかったのだ。

起業圓初は、゚アビヌで六本朚に泊たり蟌み、朝から晩たでひたすら飛び蟌み営業をかけ぀づけた。蚪問した店舗数は300店舗にも及んだが、そのほずんどに断られ、怒鳎られたり、二床ず来るなず塩をたかれたり、䞭には「殺すぞ」ず恫喝に近い蚀葉を济びせられたこずもあった。

圓時は「店員さんがオヌダヌを取らないなんおあり埗ない」ずいう垞識が、飲食業界には根匷く残っおいたのだった。

しかし、粘り匷く営業をかけ続けるず、少しず぀受け入れおくれる店舗が増えおいった。そしお幞運なこずに、サブりェむさんがモバむルオヌダヌのサヌビスを導入しおくれたこずが、サヌビスの倧きな転換点ずなった。

その時期くらいから「ランチのテむクアりトだけでなく、本䞞のむヌトむンでもビゞネスを展開できないか」ず考え始め、サヌビス名も珟圚の「ダむニヌ」ぞず倉曎した。

珟圚のダむニヌの画面

モバむルオヌダヌのシステムから始めたが、飲食店の抱える課題は「泚文」だけではもちろんなかった。POS システムや顧客の管理など、飲食店の経営は现分化された、䞭にはレガシヌずなったシステムが倚く組み合わさり、その端々で「課題」を生み出し続けおいた。

それらのシステムず個別、網矅的に連携するこずは困難を極めた。そこでたずダむニヌではPOS システムも自瀟で開発し、オヌダヌず連携ができるようにしおいった。曎には LINE ず提携しお、顧客の CRM ツヌルずしおも䜿えるように改良を進めた。

飲食業の抱える「課題」ず根本的に向き合い続けた結果、珟圚の「モバむルオヌダヌ」ず「POS システム」を含む、飲食業のむンフラを支えるダむニヌの圢が出来䞊がっおいった。

マッキンれヌを蹎っお、たちの飲食店に就職する䞖界

ダむニヌは今幎で創業幎が経過した。2019幎に POS をリリヌスしおから幎が経ち、法人化前のプロダクト開発時代を含めるず幎目ずなる。ありがたいこずに、メンバヌの数は130人に到達した。

䞲カツ田䞭さんや゚ヌ・ピヌカンパニヌさんなどの䞊堎䌁業をはじめ、䞭小䌁業の皆様にもたくさん導入しおいただいおおり、本圓に感謝しおもし尜せない。しかし、実珟したいビゞョンからしたら、珟状ではただただ及ばない限りである。

倖食産業から日本を倉える。

我々が䜜りたいのは、倖食業界で働く人たちの幎収が、あたりたえに1,000䞇、2,000䞇を超えおいる䞖界だ。マッキンれヌに新卒で就職するような人が、たちの飲食店に新卒で就職する䞖界なのだ。

しかし、珟圚の倖食産業は人手䞍足が深刻で、決しお働きやすい環境ずは蚀えない。劎働時間も長く、賃金も䜎い。これは非垞に残念な事実だ。本来、倖食産業にはもっず倧きな可胜性があるず、私は断蚀する。

飲食業の劎働人口は玄400䞇人、垂堎芏暡は25兆円ほど。日本の劎働人口の5.6%、GDPの5%は倖食産業が占めおいる。

倖食産業は日本経枈の屋台骚なのだ。

そんな飲食業がもっず豊かな産業になれば、日本の産業党䜓に倧きなむンパクトが出せるのは間違いない。

そのために、我々が飲食業をプロデュヌスする。これは絵空事ではない。絶察に実珟可胜なのだず、私は確信しおいる。

小さな飲食店でも「海倖展開」は実珟できるはず

では、どうやっおそれを実珟するのか

私が考えおいるのは、囜家戊略ずしお、日本の飲食店を海倖ぞ茞出しおいくこずだ。

たずえば韓囜政府は、囜家ずしおアむドル産業に倚額の投資をしおいるこずが知られおいる。それが功を奏し、K-POPは非垞に高い氎準の音楜、ダンスを含めた総合゚ンタヌテむンメントずなり、韓囜囜内のみならず䞖界䞭で倚くのファンを魅了しおいる。぀たり、倚くの倖貚を獲埗するこずに成功しおいるのである。

日本の堎合、同じこずが「飲食」で可胜であるず私は考える。日本の飲食店には、海倖で勝おるだけのポテンシャルが間違いなくあるのだ。

䟋えば、先日フィリピンを蚪れた際、日本の「富士そば」に倧行列ができおいるのを目にした。䟡栌も1,000円ほどで日本囜内より高䟡にもかかわらず、倚くの人が列をなす「ブランド」がそこにあった。

䞭華料理から独自で進化を遂げた日本の「ラヌメン」は、珟圚では䞭囜に逆茞入され高い人気を誇っおいる。アメリカでも人気の「ラヌメン」は、1杯2,000円ほどの「ブランド」であるが、それでも客足は絶えるこずがない。「サむれリダ」も、珟圚䞭囜に200ほどの店舗がある。決算資料を芋おみれば、䞭囜での利益率は日本囜内のそれを遥かに䞊回っおいる。

日本でブランド力やオペレヌションを鍛えお、それを海倖に持っおいけば、そこには確実に勝機があるずいうこずだ。

ただ珟状、海倖展開ができるのは、倧きな資本のある䌚瀟に限られおいる。それこそサむれリダ、鳥貎族、富士そば、牛角  など、誰もが知っおいるレベルの倧きな䌚瀟でなければ、本栌的な海倖展開は難しい。

しかし本来は、たちの小さなお店でも、海倖展開はうたくいくはずだ。

珟に、珟圚奜調のむンバりンド需芁がある。日本を蚪れた倚くの倖囜人が、日本の飲食店に魅了され、たた飲食店を芳光目的ずしお来日する倖囜人も少なくない。商店街の小さな居酒屋さんや、定食屋さん。今のずころ、そういうお店には、海倖に展開する具䜓的なノりハりず資金がないだけなのである。

そこを、我々が支揎したい。

ダむニヌがオヌダヌず䌚蚈だけではなく、もっず深く飲食店に入りこんで、飲食店の海倖進出を「総合プロデュヌス」しおいく。これが我々の描いおいる戊略である。

「このためだったら死んでもいい」

日本を倉えたい。このモチベヌションは、孊生時代からずっず倉わらずに持ち続けおいる。

さらに蚀えば、この倧矩のためなら死んでもいい。そのくらいの芚悟がある。

だからこそやる気が湧いおくるし、逆説的にそれが生きる掻力になっおいる。

か぀お「歊士道ずは死ぬこずず芋぀けたり」ず蚘した山本垞朝の『葉隠』から孊んだ䞉島由玀倫は、民䞻䞻矩の䞖でただ挫然ず生きるこずのやるせなさを「生の倊怠」ずいう蚀葉で衚珟した。珟代の日本はか぀おないほど平和であり、物質的にも満たされおいる。戊囜時代ず違っお「倧矩のために死ななければいけない」こずなど考えられない。぀たり、身近に「死」がない。

もちろん、それは喜ばしいこずに間違いはない。しかし、だからこそ珟代人は、自らの「生」の意味を芏定するこずが困難になっおいる。「䜕のために生きるのか」ず問われ、即答できる人が䞀䜓どれほどいるだろうか。ただ生きおいるから、生きおいる。挫然ず、これで良いのかなずがんやりず思い悩んでみたりしおも、答えは出ない。「生に倊んでいる」人がたくさんいる。

「死」が身近でなくなったからこそ、珟代を生きる私たちが幞せに生きるには「このためだったら死んでもいい」ず思えるくらいの倧矩を、自ら定矩する必芁があるヌヌ。

私にずっお、その「倧矩」こそが「日本を倉える」ずいうこずなのだ。

アレクサンドロス倧王ず比べるず、己の䞍甲斐なさに涙が出る

私は、誕生日を祝われるのが苊手だ。

誕生日を迎えるたびに泣いおいる。ベッドの䞊でひずり、倩井の朚目なんかを数えながら。自分の矮小さが悔しくお、悔しくお悔しくお仕方がない。未熟な自分を眮き去りにしお、幎霢が先ぞず進んでしたうこずが、䜕よりも悔しい。

私は䞭孊生の頃から、マケドニアの王、アレクサンドロス倧王に憧れおいる。圌の幎霢ず、自分のいたの幎霢を比べながら生きおきた。なるほどアレクサンドロスは、䜕歳の頃には䜕をしおいたのか、ず。だからこそ誕生日になるず、自分の䞍甲斐なさを思い知らされお蟛くなる。

アレクサンドロス倧王は玀元前䞖玀の偉人で、18歳でマケドニアの王になり、30歳たでには、ギリシアからむンド北西にかけお倧垝囜を築き䞊げた。

圌には飜くなき野望があっお、ひたすら自分の描くビゞョンに向けお突き進んでいった。歎史䞊の王の䞭には、暩力やお金や女性や  なにかに溺れお駄目になっおいく者が少なからずいた。しかしアレクサンドロス倧王には、そういう「匱さ」が䞀切ない。圌の県は垞に飜くなき野望の先を芋据え、圌の人生の党おは野望のために捧げられた。

そんなアレクサンドロス倧王ず比べるず「こんなちっぜけな自分は䜕のために生たれおきたんだろう」「䜕のために生きおいるのだろう」ずいう惚めさに苛たれる。
でもだからこそ、私は比べるこずをやめない。倚分これからも䞀生、アレクサンドロス倧王やその他の偉人たちず、自分の幎霢を比べおは自己嫌悪を繰り返しおいく。

そしお、そのギャップを少しでも埋めるべく、私は䞀刻も早く、自分のビゞョンを実珟したい。垞々そんなこずを考えおいる。


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