見出し画像

#219.1on1で毎回沈黙が続くのは、質問が悪いからじゃない


こんにちは!人材開発コンサルタント・離職防止コーチのMAKOさんです。

忙しいのに成果が出ない管理職へ。1on1・育成・任せ方を「構造」から整えて、部下が自走するチームをつくるヒントをお届けいたします。

今回は『1on1で毎回沈黙が続くのは、質問が悪いからじゃない』というテーマでお話をしていこうと思います。



「1on1で何を話せばいいかわからない」は、正直な悩みだ

1on1を導入している会社が増えています。でも、現場の管理職からよく聞く声があります。

「1on1で何を話せばいいかわからない」「毎回、進捗確認で終わってしまう」「部下が話してくれないので、自分ばかり話している」「やっているけど、効果があるのかどうかわからない」

この悩みは、管理職として当然のものです。1on1は「やれ」と言われても、具体的な進め方を教えてもらえないまま始めることがほとんどです。やり方がわからないまま続けると、形骸化します。毎週30分、ただ時間を消費するだけになります。

1on1で何を話せばいいかわからないと感じているなら、それは準備と設計の問題です。話す「内容」より先に、1on1の「目的」を整理することが必要です。

1on1の目的を、まず整理する

1on1で何を話せばいいかわからなくなる最大の原因は、「1on1の目的が曖昧なまま始めている」ことです。

1on1は、進捗確認の場ではありません。進捗確認はチームミーティングでできます。1on1でしかできないことをやるために、時間を使う必要があります。

1on1の本来の目的は、大きく3つあります。

① 部下の状態を把握する

仕事の進み具合だけでなく、部下が今どんな感覚で仕事しているか、何に詰まっているか、何に不安を感じているかを把握する場です。チームミーティングでは話しにくいことを、一対一だから話せる。その情報を管理職が受け取ることが、最初の目的です。

② 部下の思考を引き出す

「どう思っているか」「どう判断したか」「次にどうしたいか」を問いかけることで、部下の思考プロセスを言語化させる場です。部下が自分で考える習慣をつくるための場でもあります。管理職が答えを渡す場ではなく、部下が自分で答えを出す場として設計することが重要です。

③ 関係性を積み上げる

業務の話だけでなく、部下がどんなことに興味を持っているか、今後どうなりたいと思っているか、仕事以外でどんなことを考えているかを知る機会です。この積み重ねが、部下が「この人には話せる」という信頼をつくります。

この3つの目的を持って1on1に臨むだけで、「何を話せばいいかわからない」という感覚はなくなります。


効果が出る1on1の進め方

目的が整理できたら、次は進め方です。効果が出る1on1には、シンプルな構造があります。

ステップ① 最初の5分:状態確認

「最近、どんな感じですか?」「仕事の中で、今一番エネルギーを使っていることは何ですか?」「先週一週間を振り返って、どうでしたか?」

最初の5分は、部下の「今の状態」を確認することに使います。業務の話に入る前に、まず「この人が今どこにいるか」を把握することが重要です。ここで出てきた言葉が、その後の会話の方向を決めます。

ステップ② 中盤の20分:テーマを深掘りする

状態確認で出てきたことの中から、最も重要なテーマを一つ選んで深掘りします。「それについて、もう少し詳しく教えてもらえますか?」「その時、あなたはどう判断しましたか?」「そこで一番難しかったのはどこですか?」

複数のテーマを浅く話すより、一つのテーマを深く話す方が、部下にとっても管理職にとっても価値があります。1on1で何でもかんでも話そうとすると、どれも中途半端になります。「今日はこれを深掘りする」という絞り込みが、1on1を効果的にする鍵です。

ステップ③ 最後の5分:次のアクションを確認する

「今日の話を踏まえて、次に何をしようと思っていますか?」「来週までに、何か一つやってみることはありますか?」「次回の1on1までに、確認したいことはありますか?」

最後の5分で、部下が自分で「次のアクション」を言葉にする場をつくります。管理職がアクションを指示するのではなく、部下が自分で決める。この違いが、自走型の部下をつくるかどうかに影響します。

1on1で使える質問例

1on1で何を話せばいいかわからない時、質問のストックを持っておくことが有効です。以下は、現場で効果があった質問例です。状況に合わせて使い分けてみてください。

状態を把握する質問
「最近、仕事していてどんな感覚がありますか?」
「今、一番エネルギーを使っていることは何ですか?」
「先週を振り返って、一番手応えがあったことは何ですか?」
「今、何かモヤモヤしていることはありますか?」

思考を引き出す質問
「その時、どんな判断をしましたか?」
「もし同じ状況になったら、次はどうしますか?」
「その問題を解決するとしたら、どんな方法が考えられますか?」
「自分なりに、どう思っていますか?」

成長を促す質問
「最近、自分が成長したと感じる場面はありましたか?」
「今、どんなことができるようになりたいと思っていますか?」
「一年後、どんな仕事をしていたいですか?」
「今の仕事で、もっとこうなればいいと思うことはありますか?」

関係性を深める質問
「仕事以外で、最近どんなことに興味がありますか?」
「私のサポートで、もっとこうしてほしいということはありますか?」
「チームに対して、何か気になっていることはありますか?」
「私に、正直に伝えにくいと感じていることはありますか?」

これらの質問を全部使う必要はありません。一回の1on1で使う質問は、多くても5〜6個です。部下の返答を丁寧に受け取り、そこから次の問いを立てる。この繰り返しが、効果のある1on1をつくります。


1on1が形骸化する、3つのNG行動

効果が出る1on1の進め方を知った上で、やってはいけないことも整理しておきます。

NG① 管理職が話しすぎる

1on1は、部下が話す場です。管理職の話す割合は、全体の30%以下が理想です。「聞く」より「話す」が多くなっている管理職の1on1は、部下にとって「また説教の時間だ」になっています。

NG② 進捗確認だけで終わる

「今週どこまで進みましたか?」「来週はどうする予定ですか?」だけで終わる1on1は、チームミーティングで代替できます。1on1でしかできない「状態の把握」と「思考の深掘り」に時間を使ってください。

NG③ アドバイスをしすぎる

部下が何か悩みを話してきた時、すぐにアドバイスを返していませんか。アドバイスより先に、「もう少し聞かせてもらえますか?」と受け取る姿勢を持つことが重要です。アドバイスをしすぎる1on1は、部下が「話しても管理職の意見を聞かされるだけ」と感じるようになり、やがて本音を話さなくなります。

1on1は、継続することで力を発揮する

1on1の効果は、一回では出ません。継続することで積み重なります。

毎週同じ時間に、同じ相手と、30分向き合う。この積み重ねが、部下との信頼関係をつくり、部下の状態を把握できる精度を上げ、チームが動く土台をつくります。

「1on1で何を話せばいいかわからない」という状態から始まっても、問題ありません。最初は質問を一つ持っていくだけでいい。「最近、どんな感じですか?」から始めてみてください。

その一言が、部下との会話を変えます。会話が変わると、チームが変わります。


▼7つのマネジメントスキルについて発信しています
・部下育成 ・1on1 ・離職防止 ・チームビルディング ・管理職育成

忙しいのに成果が出ない管理職へ。
「人が自ら動く状態を、仕組みで再現する」ためのヒントをお届けしています。

フォロー・スキ、励みになります!

「1on1で何を話せばいいかわからない、毎回進捗確認で終わってしまう」と感じているなら、LINEで具体的なヒントをお届けしています。効果が出る1on1の進め方と質問例を、無料でお伝えします。
👉 https://lin.ee/tz4wU2k


▼ あわせて読みたい



いいなと思ったら応援しよう!