上級編②天鳳「鳳凰卓」雀魂「魂天」でもフリー雀荘ではただの「養分」。グレーゾーンを生き抜く「味見力」。
高打点の匂いを感じたことがあるか?
字牌が全然出てこない卓。ドラが全く見えない。または、自分や他にドラが見えているのに、それ以外の人がかなり押している、入ると思っている両面が、何巡経っても全く埋まらない。 などなど…
我々麻雀打ちは、場や手組の些細な違和感も見逃さないが、何より、「空気」も大事に感じている。
ここでいう「空気」とは、「感覚」、「直感」だと思ってもらって構わない。
その「匂い」を嗅ぎ取れるかどうかが、上級者と中級者を分ける。
冗談ではなく、本気で言ってる。
ただし、匂いを感じた瞬間に手を止めるやつは、まだ上級者じゃない。
自分にも手が入ってる。だから完全に降りる気はない。でも何でも切れるわけじゃない。このグレーゾーンで思考停止するか、情報を引き出しながら手を進められるか。
それが「味見力」だ。
第1章 味見とは
味見とは、切る牌の順番で意図的に相手の反応を引き出し、自分の手の進行を組み直す材料にする技術だ。
完全に押す局面でも、完全に降りる局面でも使わない。「押す前提だが、相手次第では迂回も考える」という半決断の局面でこそ生きる。
そしてこれは、ネット麻雀では成立しない。
画面の向こうに顔はない。手が止まった瞬間も、切り方が変わった瞬間も、こちらには届かない。目の前にいるからこそ、相手の反応という情報が存在する。
牌を切る順番は、ただの手順じゃない。相手から情報を引き出す実験だ。
河を見るな、手を見るな、相手の顔を見ろ。
第2章 何を切って、何を読むか
味見に使う牌は主に2種類だ。ドラそのものは今回は入れなかった。
オタ風
誰も欲しがらないはずの牌。これを切って悩まずに鳴かれたなら、手がまとまっている証拠だ。形が決まっている。
そこで見るのは手出しの牌だ。縦鳴きで中張牌が手出しされた場合、よほどのことがなければ横で受けた可能性が高い。その場合、役牌のドラは切れる可能性が上がる。勝負手なら尚更だ。
ドラそば
ドラそばを切って躊躇なく仕掛けてきた場合、これも形が決まっている場合が多い。鳴いた形、手出しの牌から形を推測出来る。そして推測した形に刺さる牌は、もう切らない。手組し直すしかない。
無反応の時
何を切っても反応がない。これが一番読みにくい。
ただ、無反応の場合は自分が考えていた形とは全く違う手組であることが多い。縦系の手組、または愚形テンパイがすでに入っている可能性が高い。 たまに冷やかしで、手牌の中ぐちゃぐちゃの人もいる。
「反応がない」という情報も、立派な情報だ。
第3章 引き出した情報の扱い方
味見で得た情報を、簡単に撤退の理由にするな。
迂回路を探すための地図だ。
自分にも手が入ってる。打てない牌が何かわかった。ならその牌を使って、別ルートで手を組み直すだけだ。手を諦めるんじゃなくて、手の形を変える。
例えばドラそばへの反応や仕掛けから、「この牌は切れない」と判断したなら、そのドラそばを別の面子の材料として使う方向に切り替える。オタ風を鳴かれて手出しから打点の天井が見えたなら、自分の手の進行スピードと天井を比較して、押し継続か手替わりかを決める。
判断の分岐はシンプルだ。
味見で引き出した情報が「相手の打点の天井が低い、または手がまだ遠い」なら押し継続。「打点の天井が高く、形も決まってる、そして、相手の和了り牌を掴んでしまっている。」そんな時に迂回をする。
迂回とは、打てない牌を切らずに済む別ルートで手を作り直すことだ。
この繰り返しが、フリーで生き残る技術だ。
終わりに
味見力は「勇気」じゃない。「技術」だ。
何となく怖いから切るのを後回しにするのとは全然違う。切る順番を設計して、相手の反応から情報を引き出して、必要なら自分の手を組み直す。必要がないなら真っ直ぐ攻める。
この一連の流れを意識してやっているかどうか。
フリーの卓には情報が溢れている。顔色、間合い、手出しの速さ、鳴きの躊躇、視線。ネット麻雀にはない情報が、目の前に山積みだ。
その情報を使わずに打つのは、目を瞑って歩くようなものだ。
まず匂いを嗅げ。次に味見しろ。それから自分好みの味付けにするんだ。
