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ゼロテ派のこと

「ゼロテ」は熱心の意味。ゼロテ派は熱心党とも言われる。
 彼らにとって、古代ローマ帝国の強力な支配等、絶望的な状況の中でも、ユダヤ人独立王国実現を目指すことが、神の意思にかなうと考えていた。

・律法は遵守するが、暴力は厭わない。
・そのため、過激主義となり少数の者が参加する秘密結社型である。
・懐に小刀をしのばせることから、「シカリ派」とも呼ばれた。
・しかし、支配勢力のローマ帝国要人には簡単には近づけないため、国粋主義者の立場からは「「ローマ協力者」や「ローマとの妥協を主張するユダヤ人」を狙った。
そのため、民衆から「次は誰が狙われるのか」と、恐怖と猜疑心で見られていた。
結局、ユダヤ人民全体の独立を目的としながら民から乖離する傾向があった。
尚、「強盗のバラバ」(イエスとともに十字架につけられた強盗)はゼロテ派の可能性が強いとの説がある。

また、ゼロテ派は、旅人を襲い「半殺し」にするが殺さないとの伝承もある。(十戒の「殺すな」律法を守るためと、解釈をする説もある)
ユダヤ人が、「ゼロテ派に襲われた民を助けない(隣人とならない)」のは、ゼロテ派の敵とならないためとも言われたらしい。

尚、イエスの死後(1世紀半ば)ユダヤ社会では反ローマ的な急進思想の影響力が増し、それがやがてローマと対決するユダヤ戦争へ向かう一因となった。

その後、悲惨な流転の歴史をユダヤ民族全体が過ごすことになった。

正義への熱心さが、いつしか排他性と暴力へ変わるとき、社会は深い分断へ向かう事例でもある。
さて、何事につけ、非寛容な態度は、やがて恐ろしい結末を生む。これも歴史の重大な教訓ではないだろうか。


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