紀元前の食糧問題
古代ローマがシチリア島を勢力下におさめる以前、イタリア半島においては、小麦栽培が農業の主力だった。
しかし、小麦栽培が盛んなシチリア併合後は、小麦価格は暴落。
イタリア半島の農家は、とても小麦栽培では経営が成り立たなくなった。
しかし、そんな苦情を元老院はじめローマ政界が認める気配はない。
地中海を挟んでカルタゴやエジプトが対峙している。
小麦農家のために、苦労して手に入れたシチリアを手放す理由など、ありえないのだ。
さて、「どうも小麦栽培はだめらしい」、そう思ったイタリア半島の農家は、「ブドウ農家、ワイン農家」に転業をした。
ワインのほうが高価でもあるし、経営効率もよかったから。
そうしなければ、生きていけない事情があったにせよ、それで何とか生き延びることが出来たのである。
イタリアからドイツ、フランス、スペインまで広がるワインの歴史の陰には、シチリアの小麦がある。
