Leica M8 ― CCDが生む、フィルムの記憶

2006年に登場した 👉 ライカ初のデジタルM型レンジファインダー フィルムのMシリーズ(M3・M6など)の流れをそのままデジタル化した、 かなり“異端でクセ強い”カメラ。
基本スペック
センサー:APS-Hサイズ CCD(約1.3倍クロップ)
画素数:約1000万画素
ISO:160〜2500
シャッター:〜1/8000秒
レンズ:Mマウント(全てマニュアル)
ファインダー:レンジファインダー(光学)
センサーがCCDで色ノリがこってりしていると言われている。フィルムのような発色だ。当時の同時期にあったNikonD200は遥かに安く使い勝手も良くCCDの特徴もM8に似ていた記憶がある。M8は流石に高すぎて買えなかった
今でも中古でも人気があり高価な金額で販売されている。一度使って見ると
魔力に引き込まれる危ないカメラだ。危うく買いそうになった。

モデルを前にして、このレンズを開放で使うと、 どこかコントロールしきれない光が入り込んでくる。 フレアが滲んで、コントラストが抜けて、 色は少し転ぶ。 でも、それが悪いとは全く思わない。 むしろ、その“ズレ”が心地いい。 現代のレンズのように正確ではないけれど、 その曖昧さが、被写体の空気をやわらかく包む。 モデルの輪郭は少しだけ溶けて、 光と一緒に混ざっていく。2004年発売のレンズなのでM8にピッタリかな。

二重像でピントを合わせて、シャッターを切る。
それがM型ライカの撮影スタイル。
背面ディスプレイで撮る最近のカメラとは違って、
ディスプレイはあくまで“確認用”にすぎない。
だからこそ、撮る前にすべてを決める。
距離、光、タイミング。夕暮れの新宿。
少しアンダーに設定して、差し込む光を待つ。その光の中に、誰かが入ってくる瞬間を待つ。ただそれだけのことなのに、
この時間が、やけに楽しい。
便利さとは逆のところにあるこの感覚。
思い通りにいかないからこそ、写った一枚に、ちゃんと理由が残る気がする

順光で撮影すると良い感じだね。レンズの力もかなり大きい。シングルコートのこのレンズはずっと変わらないが人気がある

ダイナミックレンジが少ない初期のデジタルカメラ。この頃はまだフイルムと併用が続き、撮影したフイルムはスキャンしてデジタル化して納品。凄い作業量で何度も徹夜したね。デジタルは確認用みたいに使っていたがNikonD3が出て一変した。

Leica LEITZ Summilux M 35mm f1.4
暗所でも割と悪くない色乗りも良い。これはレンズの力も多大にあるかな

Leica LEITZ Summilux M 35mm f1.4
レンジファインダーなので絞り開け気味で撮影は難しい。これはほぼ置きピンで撮影した。CCDの力かオレンジが綺麗に出た

陽が傾く時間に撮影。新宿や渋谷はあっという間に街の姿が変わる。記録として残してみた。青空の色がデジタルぽいな

ただの信号を Leica M8 で撮る。
ISO感度は弱い、1000万画素、IR問題つまり赤外線(Infrared)を拾いすぎてしまう現象。AFもないしね。発売当時から“時代遅れ”と言われたカメラ。センサーはKodak製。誰も買わないと思ってたよ。今使うとそれが何故かよい。この不自由さがあるからこそ、ただの信号が写真になるのだろう

Leica LEITZ Summilux M 35mm f1.4
開放の“グロウ感”f1.4で撮るとハイライがほんのり滲むカリカリじゃない、柔らかい光。とろけるけど、やりすぎないうるさくないクラシックなボケだ仕事仲間を撮ってみた

M8 で、新宿のビルと青空を撮る。抜けるような青。少し硬くて、でもどこか透明感がある。ガラスに反射した光は強く、
コントラストもはっきりしている。
最新のカメラみたいな整い方じゃない。
少し荒くて、不安定で、でも印象に残る色。ただのビルと空なのに、なぜか記憶に近い。これもきっと、CCDの描写なんだろうか。だんだん欲しくなるカメラだ
