認知症初期も壮絶だった
本当に数週間ぶりだろうか。
母の覚醒が戻った。
よく喋る!よく歩く!肩も首も柔らかい!
箸を持って、色んなものを掴もうとしていた!
久しぶりに「お母さんだ!」と思える一日だった。
2年ほど外していた眼鏡も掛けてみた。
目を閉じていることが多く
わずらわしくて、わたしが勝手に外していたが
明日からは眼鏡を掛けて
デイサービスへ送り出してみようと思う。
夕飯後
ポータブルトイレで排尿も成功。
排ガスもしっかりあった。
お腹は少し張っている。
まだガスは残っているようだが、
今日は覚醒が良い為
このまま、そっと見守ることにした。
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キッチンに立っていると、
ふと昔のことを思い出した。
認知症が始まった頃の母だ。
ちょうど兄の泥沼離婚と重なり、
孫と突然引き離された時期だった。
その頃のわたし達は、
「精神的なショックで、
おかしくなったのではないか。」
そう思っていた。
まだ認知症だとは気付いていなかった。
母は突然、攻撃的になり、
父に飛び蹴りしようとした。
父がとっさによけると、
母はそのまま床へ倒れ、手首を骨折。
悲鳴が家中に響いた。
それが、まさに今わたしが立っている、
このキッチンだった。
わたしはその時リビングにいた。
兄も、
離婚のことで弁護士へ提出する書類の相談のため
実家に来ていて、その場に居合わせた。
兄は、
「手首が変な方向を向いとる。折れとる。」
と冷静だった。
でも、わたしは怖くて見ることができなかった。
今思えば、認知症初期だったのだ。
本当に壮絶だった。
その頃の母は、普段は普通に会話ができる。
だからこそ、
突然別人のようになる姿に、
家族は戸惑うばかりだった。
もし認知症の初期で、
精神症状が強く出ているなら…。
どうか、一人で抱え込まず、
認知症を専門に診てくださる医師を探してほしい。
必要なら、転院することも選択肢の一つだと思う。
我が家も、いくつもの病院を回った。
紹介状を書いていただくことに
気が引ける人も多いと思う。
特に親世代は、
「先生を替えるなんて失礼。」
そう考える方が少なくない。
父もそうだった。
でも、あの時は、わたしが動いた。
そして、
「遠慮しなくていい。」
と背中を押してくださった人生の先輩方がいた。
あの一歩があったからこそ、今の母がいる。
医師を替えるという決断にたどり着くまで、
父は一人で母を支え続けてきた。
あの頃は、子供らには、
迷惑掛けたくない!という
父だった。
数年前に
「もう限界だ!帰ってこい!」と言われて
実家に同居スタートしたが
今となっては、父の口からは
「住まわせてやっとる!」
どの口が言う…?
在宅介護は、人を変える。
わたしも、父も
喧嘩が耐えない…
母のためにも、
冷静に、ならなくては…
