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表面しか見ない人間は、問題を解決しているつもりで壊している

表面しか見ない人間


表面しか見ない人間は、仕事ができない。

もっと正確に言えば、
問題が起きた理由を見ずに、見えている現象だけで判断する人間は、組織にとってかなり危ない。

売上が落ちた。
じゃあ営業が悪い。

ミスが増えた。
じゃあ現場の注意力が足りない。

人が辞めた。
じゃあ本人の覚悟が足りない。

会議が長い。
じゃあ会議時間を短くすればいい。

こういう見方をする人は多い。

でも、これは仕事をしているようで、何も見ていない。

目の前に出ている症状だけを見て、
その奥にある構造を見ていない。

だから打ち手が浅くなる。
だから同じ問題が何度も起きる。
だから現場は疲弊する。

そして本人だけは、
「自分は問題を指摘できている」と思っている。

これが一番厄介だ。


表面を見る人は、だいたい人のせいにする


表面しか見ない人の特徴は、すぐに原因を人に置くことだ。

営業が弱い。
メンバーの意識が低い。
マネージャーが甘い。
現場が考えていない。
管理部門が遅い。
経営が決めない。

もちろん、人の問題がないとは言わない。
でも、人の行動には必ず背景がある。

なぜ営業が弱く見えるのか。
なぜメンバーの意識が落ちているのか。
なぜマネージャーが決めきれないのか。
なぜ現場が考えなくなったのか。
なぜ管理部門が遅く見えるのか。
なぜ経営が決められない状態になっているのか。

そこを見ないまま、目に見える人だけを責める。

これは、問題解決ではない。
ただの感想である。


現場では、だいたい症状だけが見える

会社の中で最初に見えるのは、いつも症状だ。

売上の未達。
納期遅延。
退職者の増加。
会議の増加。
報告の遅れ。
責任の押し付け合い。
上司への確認待ち。
部署間の摩擦。
誰も決めない空気。

でも、これらは原因ではない。
あくまで、表に出てきた結果である。

本当に見なければいけないのは、その奥にある。

売上が落ちているのは、営業力の問題なのか。

そもそもターゲットがズレているのか。
単価設計が間違っているのか。
受注後の運用が重すぎて拡張できないのか。
現場が疲弊して提案品質が落ちているのか。
経営が撤退判断を先送りしているのか。

ミスが増えているのは、注意力の問題なのか。

業務量が限界を超えているのか。
責任範囲が曖昧なのか。
確認フローが壊れているのか。
例外対応が常態化しているのか。
そもそも仕組みとしてミスが起きる設計なのか。

ここまで見ないと、打ち手にならない。
そして、また同じことが起きる。

--

表面しか見ない人は、打ち手が雑になる


構造を見ない人の打ち手は、だいたい雑だ。

売上が落ちたら、営業件数を増やす。
ミスが増えたら、チェック項目を増やす。
会議が増えたら、会議時間を減らす。
人が辞めたら、採用を増やす。
現場が動かないなら、もっと詰める。
管理が遅いなら、もっと急がせる。

一見、正しいように見える。
でも、それは症状に対して反射しているだけだ。

営業件数を増やしても、ターゲットが間違っていれば疲弊するだけ。
チェック項目を増やしても、業務設計が壊れていれば現場の負荷が増えるだけ。
会議時間を減らしても、決める人が決めなければ何も進まない。
採用を増やしても、受け入れるマネジメントが壊れていればまた辞める。

詰めても、判断基準が渡されていなければ人は動けない。
急がせても、優先順位が整理されていなければ処理は詰まる。

問題は、現象ではない。
現象を生んでいる構造である。

そこを見ない人は、打ち手を増やしているようで、むしろ問題を深くしている。

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本当に仕事ができる人は、奥を見る


仕事ができる人は、表面の出来事をそのまま受け取らない。

売上が落ちたと聞いたときに、

「誰が悪いのか」ではなく、
「どこでズレたのか」を見る。

人が辞めたと聞いたときに、

「本人の問題か」ではなく、
「辞める前にどんな症状が出ていたか」を見る。

ミスが起きたと聞いたときに、

「誰が確認しなかったのか」ではなく、
「確認しなくてもミスが起きにくい設計だったか」を見る。

現場が動かないときに、

「やる気がないのか」ではなく、
「判断できるだけの基準と権限が渡されていたか」を見る。

この差は大きい。

表面を見る人は、人を責める。
奥を見る人は、構造を直す。

表面を見る人は、感情で判断する。
奥を見る人は、再発条件を潰す。

表面を見る人は、目立つ問題に飛びつく。
奥を見る人は、静かに壊れている場所を見る。

だから、結果が変わる。


ポンコツなのは、知らないことではない

知らないこと自体は問題ではない。

経験が足りないこともある。
知識が足りないこともある。
視野が狭い時期もある。

それは仕方がない。

本当に問題なのは、
表面しか見ていないのに、見えていると思い込むことだ。

これが一番危ない。

自分の見えている範囲だけで、原因を決める。

目についた人を責める。
わかりやすい打ち手に飛びつく。
構造を見ずに、正論っぽいことを言う。

そして、問題が解決しないと、また誰かのせいにする。

これは能力の問題というより、姿勢の問題だ。

本気で問題を解決する気があるなら、表面で止まってはいけない。

なぜ起きたのか。
何が前提としてズレていたのか。
どの仕組みが壊れていたのか。
誰が悪いではなく、何がそうさせたのか。
同じことが次に起きないように、どこを変えるべきなのか。

ここまで考えて、初めて仕事になる。

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明日使える基準


目の前で問題が起きたとき、まずこう考えた方がいい。

これは原因なのか。
それとも症状なのか。

売上未達は、原因ではなく症状かもしれない。
退職は、原因ではなく症状かもしれない。
ミスは、原因ではなく症状かもしれない。
会議の多さは、原因ではなく症状かもしれない。
現場の沈黙は、原因ではなく症状かもしれない。

見えているものを、そのまま原因にしない。
その奥にある構造を見る。

人の問題に見えるものほど、
実は設計の問題であることが多い。

意識の問題に見えるものほど、
実は基準の問題であることが多い。

能力の問題に見えるものほど、
実は任せ方、見方、育て方の問題であることが多い。

表面だけを見ている限り、会社は直らない。

問題を見ているつもりで、
ただ症状に反応しているだけになる。

表面しか見ない人間は、ポンコツの極みだと思う。

なぜなら、仕事とは、見えているものに反応することではないからだ。

見えていない構造を見つけ、
次に同じ問題が起きない状態を作ること。

それが、本当の仕事だ。


表面しか見ない人は、問題が起きてから騒ぐ。

でも本当に危ないのは、その出来事そのものではない。
そこに至るまでに、何度も症状が出ていたのに、

それを問題として扱わなかったことだ。

危機は、ある日突然深くなるわけではない。
見えていた違和感を流し、
小さなズレを放置し、
「まだ大丈夫」と処理した時間の分だけ深くなる。
その話を、こちらの記事で詳しく書いた。
『手遅れ|危機はこうして深くなる』

表面に出た問題ではなく、
その前に出ていた症状をどう見るか。

危機時の経営を立て直すうえで、最初に必要になる視点を書いている。
表面ではなく、構造を見る。

そういう仕事の見方を書いています。

少しでも刺さった方は、スキを押してもらえると嬉しいです。

今後も、経営、組織、マネジメント、現場で起きるズレについて書いていきます。

フォローしてもらえたら、次の記事も届きます。

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