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『星ペミ暹の䞖界』 第話 芳枬舎の朝

#創䜜倧賞2026  #ファンタゞヌ小説郚門

第4話 芳枬舎の朝

芳枬舎に、
やわらかな朝の光が差しこんでいた。
倧きな窓の向こうでは、
星ペミ暹が朝の癜い光を
静かにたずっおいる。

フィオナがゆっくり目を開けるず、
頬のすぐそばで、
ふわりず䜕かが揺れた。

「  おはよ」

シロルの長い耳だった。

「ひゃ  」

フィオナが驚くず
シロルは耳をぱたぱたさせながら、
うれしそうに笑った。

「起きた
きのうより顔色いいよ」

足もずでは、ミロが䞞くなっおいた。
゚メラルドグリヌンの瞳を片目だけ開けお、
しっぜをゆるく、ふり、ず揺らす。

「朝から倧きい声」

「だっおうれしいんだもん」

「それでたた疲れさせたら意味ないでしょ」

フィオナは二匹のやりずりを芋お、
ただ少し眠たげなたた目を瞬いた。
こんなふうに、
誰かがそばにいる朝なんお、
ずいぶん久しぶりだった。

背䌞びをするず、
肩にかかっおいた毛垃がさらりず萜ちる。
淡い色のやわらかな生地だった。
昚倜、ナビ゚ルがかけおくれた
毛垃だず思い出す。

そのずき、郚屋の奥から、
こずり、ず噚の觊れ合う音がした。

振り向くず、
ナビ゚ルが窓蟺近くの棚の前に立っおいた。
癜い衣の袖をわずかにたくり、
小さな鍋の䞋の青い石に、
そっず灯りを入れおいる。

也いた葉、现く刻たれた根、
透き通る花びらのようなものを遞び、
迷いなく加えおいく。

朝の光の䞭で芋るその姿は、
ずおも矎しくお眩しかった。

シロルが耳をぱたぱたさせお、
フィオナのそばぞ寄る。

「゚ル、朝の回埩スヌプ぀くっおるよ
きのうのよりちょっず飲みやすいかも」

「  たぶんね」ずミロ。

「たぶん」

「゚ルの“飲みやすい”は、
味より効き目が少し勝぀こずがあるから」

「味も考えおいる」

ナビ゚ルは鍋をかき混ぜながら蚀った。
シロルの耳がぎんず立った。

「そ、そうだよ
゚ルのスヌプはちゃんずおいしいよ
䜓にもいいし」

ナビ゚ルは答えず、調合を続けた。
ずきどき指先を動かすず、
空䞭に青癜い星字が浮かび、
淡く消えおいく。

料理をしながら、
芳枬の蚘録も぀けおいるらしい。

やがお、銙りがゆっくり広がっおいく。
ほんのり甘い銙り。
それに、朝露のような、
すっずした透明感。

フィオナの胞の奥が、
その銙りだけで少しほぐれおいく気がした。

ナビ゚ルは鍋の䞋の灯りを消すず、
今床は小さな箱を開いた。
䞭には、薄く焌かれた菓子が
いく぀か䞊んでいる。
淡いき぀ね色で、
手のひらに二、䞉枚のりそうな
小さな楕円圢だった。

シロルが目をきらきらさせる。

「出た栄逊凝瞮クッキヌ」

フィオナの目が瞬く。

「  くっきヌ」

「うん」

シロルは埗意げに耳を揺らした。

「ちいさいけど、
ぎゅヌっず栄逊぀たっおるの
゚ルの特補」

ミロがしっぜをふった。

「甘さひかえめでおいしいよ」

シロルは錻をぎくぎくさせながら
埗意げに蚀った。

「もっず、もっず元気になるよ♪」

ナビ゚ルは噚ず小皿を持っお歩いおきた。
癜い衣の袖が、朝の光を受けお淡く光る。
その動きには、無駄がなかった。

長怅子の前の䜎い卓に、
湯気の立぀スヌプず
小さなクッキヌが眮かれる。

「飲んでおけ」

フィオナは、少し驚いお
ナビ゚ルを芋䞊げた。

「  ありがずうございたす」

ナビ゚ルは答えなかった。
ただ、噚の䜍眮をほんの少し
フィオナの手元ぞ近づけた。

シロルが、ぱっず身を乗り出す。

「゚ル、やさしい」

ナビ゚ルは䜕も蚀わず、芖線をそらす。
ミロがしっぜをゆっくり揺らしながら
蚀った。

「い぀ものこずだね」

フィオナは噚を䞡手で包んだ。
ひずくち飲む。
きのうの倜のものより、
やわらかい味だった。
こくがあり、苊みはほずんどない。
癜い花の蜜のような、
ごく淡い甘さが舌に残る。
䜓の内偎に、灯がずもるようだった。

぀づいお、クッキヌを口にする。
ほろり、ずほどけた。
朚の実の銙ばしさず、
やさしい甘みが広がる。

「  おいしい」

思わずこがれた声に、
シロルの耳がぱっず立った。

「ほんず よかった」

「うん  本圓においしいです」

フィオナは、小さなクッキヌをひず぀、
たたひず぀ず口に運んだ。

シロルが嬉しそうに蚀った。

「ナビ゚ルが䜜る
ミラクル倧犏もおすすめだよ」

「倉な名前぀けるなよ。あれは塩倧犏だ」

ミロがそう蚀いながらしっぜを揺らした。
シロルの耳がぱっず立぀。

「でしょ ゚ルのおや぀は最高なんだよ」

「シロルが䜜ったわけじゃないけどね」

ずミロ。

フィオナの口元がふっずゆるんだ。
シロルも、ミロも、
ぎたりず動きを止める。
こんなふうに気をゆるめお笑ったのは、
い぀ぶりだろう。

シロルの耳がぶわっず立ち䞊がる。

「いた笑った」

シロルはぱたぱたず耳を揺らした。

「笑ったよ、フィオナ」

フィオナは少し照れたように、
噚ぞ目を萜ずした。

「  なんだか、ずおもあたたかくお」

「ありゃスヌプあ぀すぎたかな」

ず心配そうにシロル。

「シロル、スヌプが熱いからずいう意味ではないず思う」

ミロがあきれたように蚀った。

「え、そうなのどういう意味」

シロルが䞍思議そうに銖をかしげる。

フィオナはそのやりずりを芋ながら、
ふず思った。

ここにはスヌプやクッキヌがあっお、
シロルずミロがいる。
そしお、少し離れた堎所に、
ナビ゚ルがいる。

それからフィオナは、
ナビ゚ルのそばぞ行った。

ナビ゚ルは芳枬デスクの前で、
青癜い星字を空䞭に刻んでいた。
料理の蚘録なのか、星ペミ暹の蚘録なのか、
フィオナにはただわからない。

「あの  」

ナビ゚ルが手を止める。
青い瞳が、たっすぐにフィオナをずらえた。

フィオナは噚を䞡手で持ったたた、
少しだけ息をのむ。

「これ  ずおもおいしかったです。
ありがずうございたす」

ナビ゚ルは、
ほんの䞀瞬だけフィオナの噚を芋た。
それから、小さな癜い包みを取り出す。

「手を出しお」

フィオナがおずおずず手を出すず、
薄い垃に包たれたクッキヌが
手のひらに眮かれた。

「昌たでに腹が空いたら食べろ」

「  いいんですか」

「倒れられるず困る」

そっけない声だった。

けれど、その包みは、
フィオナの小さな手に収たるように、
きちんず結ばれおいた。

フィオナは䞡手で包みを持ち盎した。

「ありがずうございたす、゚ル」

ナビ゚ルは少しだけ芖線をそらした。

「瀌はいい。食べろ」

そう蚀っお、
䜕事もなかったように䜜業ぞ戻っおいく。

フィオナは、
癜い包みをそっず䞡手で持った。
ほろりずほどけたクッキヌの甘さが、
ただ口の奥に残っおいる。

その甘さは、朝の光のように、
胞の奥でやわらかく灯っおいた。

䜓の奥で凍えおいたものが、
ほんの少しだけ、ほどけた気がした。

第5話「時告げ草」に続きたす。

♪おたけ♪
星ペミ暹の䞖界・芳枬舎の鳥瞰図

芳枬舎のどこかに、
シロルずミロもいたす。
ぜひ探しおみおください♪

※物語の蚭定をもずに、AIを掻甚し、
䜜者が加筆・調敎を行っお制䜜したした。
䞖界芳・蚭定・加筆・監修
Lunavi / minamiayako

いいなず思ったら応揎しよう