2026年度から国民健康保険料は「4区分」へ 新設された子ども・子育て支援金分と上限額113万円のポイント
自営業やフリーランスの方、退職後に会社の健康保険を離れた方のもとには、毎年6月頃に国民健康保険料の納付書が届きます。10回払いを採用している自治体では、8月頃は第3期にあたる時期です。
2026年度の国民健康保険料では大きな変更があります。年間の上限額が引き上げられたほか、「子ども・子育て支援金等課税額」という新しい区分が追加され、これまでの3区分から4区分へ変更されました。
今回は、国民健康保険の基本的な仕組みと、2026年度から変わる保険料の計算方法、上限額について分かりやすく整理します。
国民健康保険とは?基本の仕組みを確認
国民健康保険は、会社員が加入する健康保険や後期高齢者医療制度に加入していない方を対象とした公的医療保険です。
主な加入対象者は以下のような方です。
・自営業やフリーランスとして働く方
・会社を退職し、任意継続や家族の扶養に入らなかった方
・職場の健康保険に加入していないパート・アルバイトの方
・無職の方(学生を含む)
国民健康保険は、加入者が納める保険料と国や地方自治体の公費によって支えられています。
医療機関を受診した際に、原則3割負担で済むのは、この公的医療保険制度があるためです。
また、会社を退職して国民健康保険へ切り替える場合、手続きは原則14日以内とされています。手続きが遅れても保険料はさかのぼって発生するため、早めに市区町村の窓口で手続きを行う必要があります。
2026年度から保険料は「4区分」に
これまで国民健康保険料は、以下の3つの区分で計算されていました。
・医療給付費分(医療分):加入者の医療費に充てられる部分
・後期高齢者支援金等分(支援金分):後期高齢者医療制度を支える負担分
・介護納付金分(介護分):40歳以上65歳未満の方が負担する介護保険分
2026年度からは、ここに新しく「子ども・子育て支援金等課税額」が加わります。
これは、子育て世帯への支援を社会全体で支えるための制度で、国民健康保険の加入者も負担対象になります。
保険料は、所得に応じて計算される「所得割」と、加入者数などに応じて計算される「均等割」などを組み合わせて算出されます。
なお、具体的な保険料率は自治体ごとに異なります。
例えば水戸市の令和8年度国民健康保険税では、
・医療保険分
・後期高齢者支援金分
・介護納付金分
・子ども・子育て支援納付金分
それぞれに所得割と均等割が設定されています。
2026年度の上限額は最大113万円
国民健康保険料には、負担額が一定以上にならないよう年間の上限「賦課限度額」が設定されています。
2026年度の上限額は以下の通りです。
・基礎課税額(医療分):67万円
・後期高齢者支援金等課税額:26万円
・介護納付金課税額:17万円
・子ども・子育て支援金等課税額:3万円(新設)
従来の3区分では合計110万円となり、そこに新設された子ども・子育て支援金分3万円が加わることで、最大113万円となります。
また、賦課限度額は近年上昇しており、令和3年度の99万円から令和8年度には110万円まで引き上げられました。
医療費の増加などを背景に、高所得世帯にも一定の負担を求める一方で、上限に達しない世帯の負担を抑える役割もあります。
上限額に達するのはどんな世帯?
賦課限度額に達するのは、主に所得が高い世帯です。
ただし、退職後に国民健康保険へ加入した50代後半〜60代の方でも、不動産所得などによって前年所得が高くなった場合、保険料が大きく上昇することがあります。
国民健康保険料は、所得や加入人数、自治体ごとの料率によって変わります。
2026年度から制度が変更されるため、自分の住んでいる市区町村から届く通知書を確認し、保険料の内訳や変更点を把握しておくことが大切です。
