ロンリーネイビー
雨の日の曇り空
オレンジの夕方とは違う
昼と夜の境界線
灰色の静かな別世界
スコールは鳴り、
アスファルトを洗う
水溜りは映し出した
歩く傘と
長ぐつをはいた
猫
普段の動物の気配はない
代わりに別の生き物達が動き出す
トレーラーは大きく水をはねた
噴水のように持ち上がった水の塊が
視界を遮る
そして
目の前で地面に叩きつけられて
消えていった
ここまで降ると傘なんて意味がない
バシャバシャともう手遅れな靴を水につけた
髪は固まって、服が張り付いて靴下は沈んだ
傘の軒先から滴る水をぼうと眺めていた
立ち止まって家までの距離を試算する
ようやく折り返し地点といったところか
ため息とやる気を吐き捨て足を踏み出した
水を吸った足取りは重かった
灰色の世界でひときわ存在感を放つ
緑は飛び跳ね、横切っていった
そして、
また灰色ばかりの世界へ
