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車の運転の仕方や車種で、その人の性格や今の感情が読みとれる

車を運転していると、イライラしている人は、遅い車や落ち度のある運転を見かけると、怒りの感情をぶつけてくることがあります。

具体的には、ウインカーも出さずに前に、わずかな車間距離でズバッと入ってきます。

もちろん、車社会における匿名性があるおかげで、自分の身元を知られることがないから、羞恥心を感じることなくできる業です。

職場で、筋が通らないことに声を荒げて怒ることはできません。理由は、自分が立場上悪くなったり、損をすることが容易に想像できるからです。

『旅の恥はかき捨て』という言葉もあるように、知らない人を相手にする時や今後のつきあいが想定されないと判断した場合の人間は、リミッターがはずれやすくなります。

車社会がまさに、旅行中の心理状態と類似するところがあると思います。

品の無い運転をしても恥ずかしくありません。
混雑している都会の街並みの中で、やくざでもない一般人が、肩で風を切った歩き方をする人はいません。単なる馬鹿と思われることを知っているからです。

車でスピード違反を繰り返しながら追い抜いていく様が、まさにそれです。

昨今、あおり運転が概念化したことに伴って法整備もされたおかげで、無法者は鳴りを潜めていましたが、時間の経過とともにまた増えてきました。

高速道路を走っていると、トラックがトラックを追い抜いている場面に遭遇すると思います。

大型トラック同士だと、互いが時速90キロ前後だから、追い越しをするトラックが完全に抜ききるまでに、数十秒かかります。

また、追い越しをされるトラックが抜かせまいと意地をはると、数分トラックの壁が出来上がります。

乗用車の人からしてみればたまったものではありません。

お金を払って高速道路を走っているわけだから、可能な限り思い通りのスピードで走りたいのです。

すると、乗用車の人はどうするかと言えば、片側二車線の場合、車線がない左のすき間などから強引に抜きにかかろうとする人がでてきます。

当然、違反です。イライラする気持ちはわからなくはありませんが、違反を繰り返した運転は、そのうちに事故につながります。

最近、イライラした運転をする人が増えたのは、長引く経済不況や物価高なども起因していると思います。

お金に余裕がなくなると、心の余裕もなくなります。もちろん、お金に余裕がなくても、私のように心にゆとりがある人もたくさんいます。

余裕を持った運転や相手を気づかう運転ができる人は、あることを知っているのです。

焦った運転をして、追い越しを繰り返していれば、その運転に同調する車が何台も発生して走りにくい状況になるし、時間的に大した得をすることがないということを経験により、知っています。

人間を動かす2つのてこは、利益と恐怖である、とフランスの皇帝ナポレオンは言いました。

すると、利益がないと判断すれば行動を起こさないのです。無理な割り込みなどしても、到着時間が早まることがないということを、賢い人は知っています。

ところが、知っていても、その時の感情だけで行動してしまう人も一定数います。

見知らぬ人が、目の前に強引に割り込んで入ってきたという事実に、『やりかえしたい』という報復願望が芽生えます。

多くの事故が、このような割り込みに対する報復の応酬だと、私は分析しています。

事故が起こるのは、単独事故はのぞいて、双方のどちらかがルールを守っていないか、どちらとも守っていないのかのいずれかです。

ルールを双方が守っていて事故が起きるはずがありません。

私は、トラックの運転手という職務上、嫌でも自分の周りを走っている車の動き方を予測するクセが身につきました。

運転歴が長い人も、こうした推測運転が備わっていると思います。

何故、予測する運転をするかは、事故に巻き込まれたくないからです。

具体的にどのような予測をしているかをお話します。

自分の直前の車が前との車間を急激につめ出したら、追い越しを実行する時のサインです。

要は、一定速度で走っていた車がスピードを上げたということは、追い越しをしなければ、その前に低速車がいてふんづまりになるという危機感を感じたからです。

もう一つ、前の車の次の行動を予測できることがあります。

片側三車線あった場合、直前の車が今からどちらに車線変更するかを予測できます。

基本的に前の車が車線変更をする場合、前との車間を縮めつつ、行きたい方へ車体が微妙に寄っています。

しかし、運転歴が長い人は、そのことを後ろの車に悟られまいと、サッカーのドリブルのようにフェイントをかけてくるつわ者も、時々います。

何故、こうした周囲の車に意識をした運転をしたいのかについては、2つのタイプの運転をする人がいるからです。

1つは、普通に目的地だけを目指している運転です。私のような長距離運転手がそれにあたります。

そして、もう一つが厄介です。思い通りの運転を試みようとするタイプです。

スピードを可能な限り落としたくないので、車線変更を繰り返す運転になります。

交通トラブルやあおり運転の原因を紐解けば、単なる1つの割り込みから始まっています。

1台が割り込みをされて、された側が報復をして、互いがヒートアップして、バトルをしている場面をよく見ます。

割り込みをする方が1番悪いと思いきや、報復するのも同じ穴のムジナです。

やりかえさなければ、バトルをする必要もなければ、その後、事故をすることもありません。

しかし、単なる割り込みをされただけで、腹を立てるという事態が人間の器が小さいと思いませんか?

また、無理な割り込みをする人は、報復されることも想定しているし、逆に報復してくることを望んでいる人もいます。

要は、売った喧嘩を買ってくれる人を探している輩もいるのです。

何故、そんな人がいるのかは、車の運転で刺激を求めている人もいます。

もちろん、自分の乗っている車が、排気量が高いことを前提として、勝負しても勝てることを想定している人が、よくそういう運転をしています。

だから、普通に運転したい方に言いたいのは、売られた喧嘩を買わないことをお勧めします。

相手にするから、相手を刺激して喜ばせることになります。

しかし、最近は、軽自動車でも高速で走っても安定しているし、急加速もできるから、軽自動車のあおり運転を見ることが増えました。

高速道路で、軽自動車が普通車に勝負しても排気量の違いにより勝負になりませんが、一般道では違います。

無数の車が走っている中で軽自動車が、バトルをした場合、車体の小ささの分だけ小回りがきいて、すりぬけやすいという利点があります。

そのことを十分理解している人は、かなり無茶な運転をしています。

高速道路でも、最近、工事が多くて車線の絞り込みになっていることがよくあります。

軽自動車の人が、もうこの先、しぼりこんで、道路がなくなるにも関わらず、ギリギリまで行って、後続車にブレーキを踏ませる運転をします。

しかし、無理矢理に入っても、その先は渋滞しているので、リスクをおかすほどの見返りは何もありません。あるとすれば、自己満足だけです。それと、ギリギリに入るというスリルを楽しんでいるのです。
万引きをする人の心理ともよく似ています。

万引きも2種類あって、純粋に物が欲しい万引きと、万引きする時の人目をしのんで、成功させるという達成感です。

絞り込みギリギリ突破は、まさしく後者です。

しかし、そんな運転ができるのも、車社会における匿名性の成せる業です。

私たちは社会で、『他人に迷惑をかけてはならない』という秩序を共有しています。

そして、ほとんどの人がその秩序を守ることを、無理にでも意識しています。

何故なら、損をすることが想定できるからです。

だからこそ、車社会という非日常的な状況において、その抑圧された一定の秩序を無視したくなる輩が出てくるのは、必然的かもしれません。

とはいえ、ほとんどの人は、一般社会同様に、常識的な運転をしています。

私はあおり運転や無茶な運転をする人を見る度に、『経済的、精神的に余裕が無いんだろうなぁ』といつも思ってしまいます。




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