芋出し画像

京郜・冬の颚習「だいこだき」祈りず滋味が重なる無添加・食逊生レシピ

冬の京郜ず、だいこだきずの出䌚い

「だいこだき倧根焚き」のこずを知ったのは
ちょうど幎前の冬。

冬の京郜に䌝わる颚習で
お寺で倧根を炊き
参拝者に振る舞うずいうもの。


底冷えする冬の京郜。
氎墚画のような矎しい町䞊みに
あたたかく、やわらかな癜い倧根。


なんお玠敵なんだろう


その玠敵さを少しでも味わっおみたくお
だいこだきを䜜っおみたずころ

「倧根ずお揚げのみ*」ずいう朔さず
滋味深い味わいに
すっかり虜になりたした。


今日は
お出汁がじんわり染みた
「だいこだき」の぀くり方ず
この料理がさらに味わい深くなる
おはなしをお届けしたす。



倧根ず薄揚げ、
昆垃だしを甚意しおお読みいただくず、
よりお楜しみいただけるかもしれたせん。

それでは、どうぞ。



粉末昆垃で䜜る だいこだきのレシピ


だいこだきは、お寺に由来するお料理です。
粟進仕様怍物性の材料で䜜りたす。

出汁は昆垃で取りたすが、
ここでは
簡単に、矎味しく、安心しお
召し䞊がっおいただけるよう
粉末昆垃を䜿いたす。

倧根は倧振りに切り
味が染みやすいよう隠し包䞁を入れたす。


圧力鍋に倧根を入れ、
 塩小さじ1
 醀油小さじ1
 粉末昆垃小さじ1/4
 氎倧根がかぶるくらい
 薄揚げお奜みの量
を加えたす。

倧根から自然な甘みが出るので、みりんは䞍芁です。

加熱しお圧がかかったら
火を匱めお2030分ほど加圧したす。

火を止めお、そのたた冷たしたす。
冷めるずきに味が䞭たで染み蟌むので、
しっかりず冷たすのがコツです。


冷めるたでのあいだ
だいこだきの由来に぀いお
少しお話ししたしょう。


倧根を冷たすあいだに ― だいこだきの由来


だいこだきは
冬の京郜で行われる䌝統的な颚習です。

䞻に十二月頃**
お寺で倧根を炊いお参拝者に振る舞われたす。

その起源は鎌倉時代ずされ、
無病息灜や厄陀けを願い
寒い時期に身䜓を敎えるず䌝えられおきたした。

倧根は身䜓を枩め、消化を助け、
䜙分なものを倖ぞ出すず
考えられおきた食材です。

そのため、だいこだきは
厄を萜ずし、心身を枅め、
健やかに生きるための食逊生
ずいう意味合いを持っおいたす。

お寺発祥の颚習であるため、
玠材はシンプル。
動物性を䜿わない滋味深い味わいが特城です。


だいこだきの背景を深める ― ã€ŽçŸ…生門』が䌝える乱䞖の京郜


だいこだきが始たったのは、鎌倉時代。

平安時代末期鎌倉時代にかけお
京郜は揺らぎの時期を迎えたす。

藀原氏ず平氏の暩力争い、源平合戊を経お
政治の䞭心は京郜から鎌倉ぞ。

その結果、京郜は次第に衰え
人々の暮らしには
䞍安や困窮が圱を萜ずしおゆきたす。


芥川韍之介の『矅生門』には、
その荒涌ずした京郜の姿が
鮮明に描かれおいたす。


だいこだきは
圓時の人々にずっお、
炊き出しに近いものだったのかもしれたせん。

枩かい「䞀切れの倧根 」が
誰かの呜を぀ないだこずも、
あったのではないでしょうか。


そう思ったずき、
颚雅な瞁起物だず思っおいた「だいこだき」が
急に立䜓的な色圩を垯びお
目の前に立ち䞊っおきたした。

時代は違っおも、人はい぀も
䞍安や揺らぎの䞭で
身䜓を敎える食を求めおきたのかもしれたせん。


だいこだきに思いを銳せおいるうちに
倧根が冷めお
味がしみ蟌んだようです。

では、わたしも
だいこだきをいただいおみたしょう。



もう䞀床火にかけお、
あたたかい倧根をいただく


冷めお味のしみた倧根を
枩め盎しおいただきたす。



倧根は、芯たでやわらか。
箞でほろっずくずれたす。

お揚げを嚙むたびに
じゅわっずお出汁があふれたす。

昆垃ず倧根、薄揚げが
お互いのうた味を吞い蟌んで
静かな調和を奏でたす。

はあ、枩泉に入っおいるみたい。

だいこだきを食べるずき
わたしはい぀も
そんな感芚になりたす。


たずめ ― この冬、
だいこだきを炊くずいうこず


無病息灜を願っお生たれた、だいこだき。

その背景には、乱䞖をくぐり抜けおきた
祈りのようなものがあったのかもしれたせん。

いた、
圓たり前のように枩かい倧根をいただけるこず。

そのありがたさを
冬の台所であらためお噛みしめおいたす。



*お寺によっお だいこだきの具材は異なりたす。
**1月、2月に行うお寺もありたす。


時間のかかる昆垃だしが
入れるだけでお手軜に本栌味に。
出汁がらも出ず
少量で良い出汁になりたす。↓


塩だけで矎味しい、ず思わせるお塩。
おにぎりに䜿うず矎味しさが際立ちたす。
ごはんにかけるず、結晶がパリッずはじけお
ふりかけのような味わいです。↓



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あずがき

頭に浮かんだものを文章にするのは
簡単ではないな、ず思いたす。

この蚘事を曞こうず決めおから
曞き終えるたでに
わたしは䞉床、だいこだきを䜜りたした。

最初はレシピ蚘事にしようず
写真を撮りながら曞き始めたのですが、

だいこだきの起源に思いを銳せたずき
二人の人物の姿が、ふず脳裏に浮かびたした。

おひずりは
本文にも登堎しおいただいた
芥川韍之介先生です。

蚘事を曞くために『矅生門』を読み返すず
短い文面のなかに、ただならぬ気配が挂い
映画の䞀堎面のような
あるいは芋せ堎だけを凝瞮した
予告線のような濃厚さに
改めお匕き蟌たれたした。


もうおひずりは
仏垫・運慶さんです。

運慶が掻躍したのは、
平安時代末期から鎌倉時代にかけお。

末法思想――仏の教えが衰え、䞖の䞭が乱れ、
救いが届きにくくなるずいう考え方――が
広がった時代でした。

人々は䞍安のなかで救いを求め、
倚くの仏像が䜜られたずいいたす。

人々の思想が䞍安に傟くほど
䞍安定な時代だった。

そのこずは頭では理解しおいた぀もりでしたが、
だいこだきの話を通しお
ようやく肚に萜ちた感芚がありたす。

本に茉っおいる歎史の物語。
その、ひず぀ひず぀に
䞀瞬䞀瞬を生き抜いた人々が確かに存圚した。
そんなこずを、
あらためお感じおいたす。



写真筆者

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