【余談】「彼女いるの?」が一番怖い質問だった
昔、一番イヤだった質問がある。
「彼女いるの?」
飲み会でも、職場でも、親戚の集まりでも、なぜか必ず聞かれる。
で、そのたびに俺は同じようなことを言ってた。
「いまはいないですね~」
これ、よく考えるとウソじゃない。
「いま」はいない。
いや、そもそも「いままで」いたことないんだけど。
もう少し粘られるときは、
「そうっすね~。しばらくいないですね~」
とも言ってた。
"しばらく"っていうか、生まれてからずっとなんだけど、
それもギリギリ間違ってない…はず。
あとは笑ってごまかす。
幸い、友達や会社の人は「あ、そうなんだ」で終わることが多かった。
そこから根掘り葉掘り聞いてくる人はあまりいない。
でも、本当にキツかったのは親戚。
冠婚葬祭で集まるたびに、
「彼女はいるの?」
「結婚はまだ?」
「いい人いないの?」
「早く孫の顔見せてやれよ」
質問のフルコース。
しかも悪気がないのが余計につらい。
90年代後半なんて、20代も半ばを過ぎれば結婚の話が出るのはごく普通の時代だった。
だから「彼女いない歴=年齢」の俺には、その場にいるだけで居心地が悪かった。
笑って受け流してはいたけど、心の中では毎回ダメージを食らってた。
「普通なら彼女くらいいるよな」
「普通なら結婚も考える年齢だよな」
そんな"普通"を何度も突きつけられている気分だった。
だから今でも、「彼女いるの?」って何気ない一言で傷ついていた人の気持ちはよくわかる。
聞いた側はすぐ忘れる。
でも、聞かれた側は案外ずっと覚えてるものなんだけど。
この頃の俺は、まだ"彼女ができる方法"を何も知らなかっただよな。
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