消された学派
健康のメンバーシップでも、そこで繰り返しお伝えしていることの一つに、こんなことがあります。
「熱が出ても、できる限り解熱剤は飲まない。」
なぜなら、熱は体がウイルスや細菌と戦っている証拠だからです。それを薬で無理やり抑え込めば、本来追い出すべきものが体内に残り、結果として治りが遅くなったり、こじらせたりする。
血圧が高ければ「なぜ高いのか」を見ずに薬で下げる。
ホルモンバランスが乱れれば「なぜ乱れたのか」を見ずにホルモン療法を行う。
現代医療では、原因に向き合わず、症状だけを抑え込む 「対症療法」 が蔓延しています。
でも、昔からそうだったわけではありません。
100年以上前、医療の世界はもっと多様でした。ハーブ療法、ホメオパシー、整骨、栄養療法。
体の自然治癒力を引き出すことを基本とする、さまざまな「自然療法」が当たり前のように存在していたのです。
流れが変わったのは、20世紀初頭でした。
ロックフェラー財団とカーネギー財団。この二つの巨大財団が、医療教育に莫大な資金を投じ始めます。1910年に発表された 「フレクスナー報告書」 をきっかけに、米国の医学校は次々と再編され、彼らが支援する 「西洋医学(対症療法)」 に沿った教育機関だけが生き残るようになっていきました。
支援を受けられなかった自然療法系の医学校は資金難で閉鎖。残ったのは、化学合成薬と外科手術を中心とする西洋医学だけ。
なぜ財団がそこまでしたのか。背景には、ロックフェラーが当時保有していた 石油産業 の存在があると言われています。石油から作られる化学物質は、合成薬の原料そのものでした。つまり、薬を売る仕組みを世界中に広げることは、彼らの巨大なビジネスと完全に一致していたのです。
「症状を薬で抑える医療」は、繰り返し薬を必要とします。患者は治っても、また次の薬を買う。慢性疾患であれば一生涯。これほど安定したビジネスモデルは、ほかにありません。
こうして、原因を見ずに症状を抑える医療が「正しい医学」として教科書に載り、自然療法は「非科学的」「怪しいもの」というレッテルを貼られ、片隅に追いやられました。
権力とお金は、医療の方向性まで決めてしまったのです。
そして、経済の世界でも
実は、まったく同じことが起きていたのです。
経済の不調に対して、まったく異なるアプローチを取る二つの学派があります。
ひとつは、現在大学で広く教えられ、各国政府が採用している学派。
もうひとつは、政府には都合が悪く、ほとんど使われなくなった学派。
後者は日本の大学で学ぶことすらできません。
政府が大きな権力を握るのに、この学派は非常に厄介なのです。
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