『咲いて まわりまわる:Re 四章』君といた100年


まわり まわる
幻なのか
未来なのか
そこにある
揺れるカーテンを
動かせば
日差しが懐かしさを
なぜか
浮かび上がらせる

小鳥たちが灯る火を
震わせ
文字の庭を歩く
わたしは知っている
風から香る
インクの色と
番人と一緒に

この慣れた書き方
何を見て
見たのだろう
淡い光の中
指で追いかけ
ここにあるものを
救い上げる

紙をめくる音が
聞こえた気がした

湯気の中
閉じた瞼を開けば
手のあたたかさと
感触に
安堵と不安
休むように
コーヒーを一杯
のんでいた

砂糖のように
甘く溶けることができれば
よかったのに
とまどっていた
針の音が反響する
道を緑が
苦く
行き場のない消息を
探す

通り沿いの
いつもの店
雨の匂いと
路面がぬれて
跳ねる雫が
ガラス越しに伝わる
目を落とすと
小さなうねりを感じる
カップの淵に
気持ちを予約して
帰りを
まっていたのかもしれない

影は空を彩り
白く光る場所が見えている
そこに向かえば
何か

ふと
立ち寄った時計屋
たしかそう
入り口には
見守ってくれたように
落ち着く傘立てが
主人をまっている
促されるように
記帳した

どこまでも
その時の手触りが
今に感じられて
掠れた字にうつる
感情は
あの日
窓から眺めた
心のように

昇る雨を思い出す
傾倒する
積み上げたものを
自由とは残酷な
あなたには
わからないだろう
ここまで何をして
何も成さず
行ってこない
不相応な天秤を
軽く動かし
所詮は甘えと深海を知らず
くだらなさと情
思い込みと思いやり
裏切りと決別
その違いは矢面の六面図

吹き曝し
ただ並べるのは簡単なこと
思いもつかず
居ることさえも
知らなくてもいい
かわりに
同じことが起きても
降りかかるだけ
それは繰り返し
反響して
耐えられなくなったときには
肌寒く感じるだろう
光が届かない場所は
光をつくるために影になる
二律背反
そうだろうか
手元にあるものを
決めつけること
遅いこと
何もかわらない

甘く輝いてるうちは
口に運び
渋くなれば
捨てられる
それだけのこと
どちらを選んでも
流れることは
止めることはできない
あなたはどちらを選ぶか
手は貸さない
好きにすればいい
与えることは
奪われること
よく考えて
ちっぽけなことにされた
影を数えられないものたち
存在しないものとして
怒りを力にかえることが
悪というなら
同じ場所にたたせればいい
はじめて思い知るだろう
溶けない光に立ってるものは
捻じ曲げてくる
行き場のない
まわりまわる世界を
招待しよう

忘れても
忘れてはいけない
明日を数える蝋燭を
灯し続けて
残された時間を確認する
今も昨日だと思いながら
また忘れていく

休むように
コーヒーを一杯
のんでいた
時計は不親切に
蝋燭を数える
日は沈みゆく
ここは
すぐそばにあるというのに
しんしんと、睫毛にふれる
キャンバスには雪交う人
わぁ
踊るくつ、息もおどる
お隣は星のように瞬いて
ひやりとしたこともお構いなし
今日は豪華にね
はりきって
戸棚から紳士淑女をご招待
そうだよとエスコート
もちろん、きみたちもね
あ、つけなくちゃ
あせをかいたおともだちも
ドレスアップしてあげる
どこかなつかしい
どうぞ召し上がれ
また来年も
今日は豪華にね

巡った季節はいつなのか
わたしを信じ
信じるな
昨日から届いた言葉が
そっと
こちらを見ていた
まわり まわる
呼吸と
歩くの
君と
くらやみを
抱き寄せて

Written by : 12340
Produced by : 12340
Executive Producer : 12340
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© KUJIKA World Records

▼君といた100年 短めに持った雪が

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