実家の片付け① 実家は「片付かない家」でした
私の母は、もともと整理整頓が得意な人ではありませんでした。
毎日のようにお客様が来る家だったので、表から見える部屋だけはきれいに整えていました。でも、お客様が入らない部屋には、その都度ものを押し込んで隠していたのです。
一見きれいに見える家でしたが、実際は毎日のように探し物をしていました。
ハサミ、ガムテープ、定規……。
同じようなものが家のあちこちから何個も出てくるような家でした。
見つからないから新しいものを買うのが当たり前でした。
「片付かないから収納を増やそう」と、カラーボックスや収納棚ばかりが増えていました。
掃除機も、客間以外は1週間以上かけないことが珍しくありませんでした。
一方、父は脱いだ服はその場に脱ぎっぱなし。
目の前にティッシュやリモコンがあっても、自分では取らずに家族を呼びます。
そして、ものがすぐに見つからないと激怒していました。
自分では何もしないのに、「家が汚い!」と母を責め、夫婦喧嘩になることもよくありました。
コロナ禍で私がなかなか帰省できなかった間に、両親の生活はさらに荒れていったようです。
母が脳梗塞で緊急入院したとき、久しぶりに入った実家は想像以上の状態でした。
家中が埃だらけ。
母の部屋のテレビ台の上には、何週間も前の飲みかけのコップ、飲み終えた薬の袋、干からびたフルーツと包丁が置かれたままでした。
さらにベッドの下をのぞくと、食べかけで青カビが生えたみかん、お惣菜の空きパック、お菓子の袋、虫の死骸、そして大量の埃。
まるでベッドの下をゴミ箱代わりに使っていたようでした。
その光景を見たとき、「退院までに、この家をなんとかしなければ」と心に決めました。
