【マンション購入】渋谷区、駅徒歩3分、2億円。「地面師」を疑った私が、震えながら契約を決めた理由。
近年のマンション高騰はすさまじい。
都心で家族と生きる者に理想的な3LDK以上の物件は、サラリーマンには届かないものになりつつある。
我が家の予算は2億円。 一般的には大金だが、代々木上原エリアで家族4人が暮らす家を探すには、心もとない数字だ。内見を重ねること数十回。「理想の物件は難しい」という現実を突きつけられる中、私はある物件に出会った。
商店街の隅、ポスター一枚の「招待状」
ネットには一切の情報がない。 その新築マンションの存在を教えてくれたのは、商店街の隅の古びたレンタルスペースの自動ドアにひっそりと貼られた、シンプルのポスターだった。
「新築分譲、エントリー受付中」
電話をかけても、聞いたこともない地元の不動産屋が出るだけ。 案内された「モデルルーム」は、模型などの豪華な施設はない、わずか10畳の貸し会議室だった。
そこで私を待っていたのは、育ちの良そうなおじ様と、小学校の先生が書くような「手書きの花丸」が踊る、あまりにアナログな価格表だった。
完璧すぎる条件という「罠」
しかし、怪しい物件に提示されたスペックは、私の理想をすべて具現化したものだった。立地、広さ、そして価格。 周辺相場よりも明らかに安いその数字を見た瞬間、私の脳内には、当時流行していたある言葉がリフレインした。
「地面師!!!!!!」
目の前で微笑む「人柄の良すぎるおじ様」が、冷徹な詐欺師に見えてくる。 広告費を削っているから安い。地元の人にだけ売りたいから公開しない。 その理路整然とした説明すらも、私をハメるための完璧な戦略ではないのか?
建設予定地の白い幕の中では、実は工事など行われておらず、ラジカセから工事音だけが流されているのではないか。 そんな妄想に取り憑かれるほど、その話は「うますぎた」。
最後の賭け、決め手は「ゴルフのスコア」だった
1,000万円の手付金を振り込む期限が迫る。 私は夜な夜な建設現場を徘徊し、周辺の定食屋で聞き込みを行い、執念深く「嘘」の証拠を探した。 しかし、最後の一押しをくれたのは、意外すぎる場所だった。
担当者のおじ様の、個人Instagram。
そこには、数年にわたる「平凡なゴルフの風景」が淡々とアップされていた。 フォロワーはわずか100人。商売っ気も、野心も、邪気もない。 ただゴルフを愛し、たまに「マンションの販売を手伝うことになりました」と、誰にも届かないような呟きを投稿する。
その天然さを見た瞬間、私の震えは止まった。 「この人は、嘘をつけない。というより、詐欺をするにはあまりに不器用すぎる」
2億円の「狂気」の先に
クリスマスの喧騒の中、私は2億円の契約書に実印を突いた。 周囲からは「正気か?」と笑われた。自分でも、半分は狂っていると思っていた。
あれから時が経ち、今、私の目の前には「ラジカセの音」ではなく、本物のコンクリートが積み上がった邸宅がそびえ立っている。
世の中には、稀に「うまい話」が実在する。 ただし、それを掴み取るには、疑い、狂い、そして最後には自分自身の直感にすべてを賭ける覚悟が必要なのだ。
※この記事の完全版(有料)では、以下の「さらに踏み込んだ記録」を公開しています。
「詐欺」を確信しかけた、担当者の不可解すぎる言動の数々
地元の定食屋で掴んだ、建設会社の「誰も知らない裏の顔」
1,000万円を振り込む直前、妻と密室で交わした「最後の誓い」
未公開物件を「ポスター一枚」から引き寄せる、具体的な嗅覚の磨き方
[リンク:【完全版】「話がうますぎる」と疑った渋谷区新築マンションを、震えながら2億円で契約した結果]
