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【育児日記】マリー・アントワネットの呪い?!



こんにちは!エルザスです。


普段は寝かしつけがまったく必要ないうちの子。

歯を磨いて、お風呂に入って、保湿をしてパジャマを来て、絵本を1冊読んだら、あっさりベッドに入ってねんねする。

そのルーチンでこれまでず〜っとやってきました。

しかし、その日は違いました。


ねんねしたくない!パパのへやにいる!

お風呂にはいる前から、本気で泣きながらそう叫ぶうちの子。一体なにがあったのか。


時は、6時間ほどさかのぼりますーーー




その日、私たちは横浜美術館で開催中の『マリー・アントワネット・スタイル』展を訪れました。


展示されているのは、数々の華やかなドレス、有名な「首飾り事件」のものとされるダイヤモンド、瀟洒な調度品などなど。

どれも魅力満点で、私と妻にとってはかなり満足度が高かったのですが……

うちの子には、ちょっと怖かったようです。


というのも、展示物を保護するために、室内は美術展としては異例と言えるほど暗くなっていたからです。

そんな中でぼんやりと照らし出された、顔無しのマネキンが纏う豪勢なドレス。


そして、薄暗闇の中にぼうっと浮かび上がるマリー・アントワネットの肖像画。



たしかに、不気味といえば不気味でした。


うちの子は私にしがみついて抱っこをせがみつつ、「あっちいく!あっちいく!」と連呼。
早く通り抜けたがっていたうちの子に促され、暗い部屋はかなりスピーディに通り過ぎた。

しかし、真打ちはその先にあったのです。


マリー・アントワネットの首を刎ねたギロチンの刃です。

これにはすがに私もゾクッとしました。

鋭利な、とは言えない代物です。むしろ刃の端はそれなりの厚さがあり、鋭さではなく、あくまで重さと落下の勢いで獲物をねじ切るものであったことがわかります。

それを見てただならぬ様子になった私に気づいたのか、うちの子は

これなに?

と訊いてきました。

「これはね、ギロチンだよ。包丁の大きいやつみたいな。上からズドンと落として、首をスパッと切っちゃうの。こわいね……」

訊かれるがままに、私は素直にそう答えてしまいました。いま思えば、3歳児には刺激が強すぎる答えでした……

ぎろちん?そうなんだ〜

その時は、至極あっさりした反応でした。
しかし、展示会全体に漂うどこか悲劇的なムードを、うちの子は鋭敏に感じ取っていたに違いありません……




そしてその夜、うちの子はお風呂に入る前から「カーテンこわい!こわい!」と泣き叫び続けたのです。

おそらく、カーテンのヒダがマリー・アントワネットのドレスを想起させたのでしょう。そしてそれが、ギロチンという残酷なものをも思い出させて………

「ごめんねごめんね、怖かったよね……」

普段はお風呂からねんねまでとってもスムーズにいくうちの子が、まるでマリー・アントワネットの亡霊に取り憑かれたのように泣き叫んでいて、いたたまれなくなりました。

平謝りしながら抱きしめてなんとか落ち着かせ、抱き合ったままお風呂に入りました。
風呂上がりには子供部屋のカーテンを触りながら、怖いものは何もいないことを延々と説明し、窓の外にはパパの車がいて守ってくれていること、ベッドではお気に入りのぬいぐるみが一緒に寝てくれることを必死に話して、そうしてようやく、うちの子はベッドに入ってくれましたーーー


子供部屋をあとにして、私は思いました。

大人にとっては、素晴らしい美術品だったり、歴史上の出来事だったりするものも、3歳の子どもにとっては、まだ「知識」として綺麗に整理されたものにはならない。

暗い部屋も、顔のないマネキンも、ギロチンも、カーテンの影も、全部がひとつながりになって、「なんだかわからないけれど、とても怖いもの」になってしまった。

ある意味で、とても想像力豊かな世界を生きているんだなぁ、と改めて思いました。

空想が膨らんで、眠れないくらい怖いことをイメージできるようになった。
それはそれで、すごく素晴らしいことだと思います。

だからこそ、子どもが怖がっているときには、「大丈夫だよ」と言うだけではなく、その「怖い」という気持ちそのものを、まず一緒に抱えてあげたいと思います。


……それにしても。


今回は、ちょっと怖い展示会に連れていき、しかもギロチンのことまでペラペラと喋ってしまって、本当に申し訳なかったなぁ、とかなり反省しました。



後味がやや悪くなってしまったのですが、展覧会自体は見応えがあり、常設展のほうも粒ぞろいで一見の価値ありだと思いますので、機会があればぜひ観に行ってみてください。



ではまた!

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