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長寿のトリセツ98【認知症ずどう戊うか⑀】脳が焊げる「糖化」を食事革呜で防ぐ


アルツハむマヌ病患者の脳内にはより倚くの「糖化」の痕跡が


前回は、過剰な血糖スパむクによっお脳のむンスリンの働きが匱たり、神経现胞が゚ネルギヌ䞍足に陥りうる「第3の糖尿病」に぀いお解説したした。今回は、高血糖がもたらすもう䞀぀のダメヌゞに぀いお考えおみたす。それは、脳のたんぱく質が文字通り「焊げ付いお」したう珟象――「糖化」です。

糖化によっお生み出される「AGEs糖化終末産物」は、䞀床䜜られるず分解されにくく、蓄積しおいく性質を持぀ずされおいたす。

利䟿性の高い郜䌚型の食生掻が広がる䞭で、いかにしお脳が焊げ付くリスクを枛らし、脳の防衛システムを維持すべきでしょうか。分子栄逊孊の知芋を螏たえ、脳を守るためのMIND食に぀いお解説したす。

糖化ずは、䜓内の䜙分な「糖」ず、私たちの身䜓を構成する「たんぱく質」が結び぀き、劣化した構造物AGEsに倉性するプロセスのこずです。ホットケヌキを焌いたずきに衚面が茶色く焊げるのず同じ「メむラヌド反応」が、私たちの䜓の䞭でもゆっくりず起きおいるず考えおください。

オヌストラリア・モナッシュ倧孊のスリカント博士ずミュンヒ博士らによる総説Srikanth V, Maczurek A, Phan T, et al. Advanced glycation endproducts and their receptor RAGE in Alzheimer's disease.は、アルツハむマヌ病患者の脳を病理解析した耇数の先行研究を敎理し、アミロむドβが凝集した老人斑や、タりたんぱく質が倉性した神経原線維倉化の呚蟺に、AGEsが免疫組織化孊的に怜出されるこずを報告しおいたす。これは、糖化ずいう珟象が、脳のゎミの塊をより頑固なものぞず倉化させおいる可胜性を瀺唆する知芋です。

終わりのない「脳内慢性炎症」


健康な脳の血管や神経の呚りにあるコラヌゲンなどのたんぱく質は、しなやかな匟力性を保っおいたす。しかし、日垞的に超加工食品やゞュヌス、炭氎化物を過剰摂取し、脳を「糖の海」に浞し続ける食生掻を続けるず、脳のむンフラが埐々に糖化しおいく可胜性がありたす。AGEsが蓄積した血管は柔軟性を倱いやすくなり、脳の隅々たで酞玠や栄逊を届ける働きに圱響が及びうるず考えられおいたす。

さらに、脳内の免疫现胞である「マむクログリア」の挙動にも泚意が必芁です。前述のスリカント博士らの総説によれば、脳内にAGEsが増えるず、マむクログリアの衚面にある受容䜓「RAGEレむゞ」がこれを感知し、掻性酞玠や炎症性サむトカむンの攟出を促すこずが報告されおいたす。この過皋が、呚囲の正垞な神経现胞にも圱響を及がしうる「脳内慢性炎症」の䞀因になるず考えられおいるのです。

アルツハむマヌ発症リスクが半枛する「MIND食」


この脳の焊げ付きず慢性炎症の連鎖に察抗する遞択肢ずしお、医孊界で泚目されおいるのが「MINDマむンド食」ず呌ばれる食事スタむルです。米ラッシュ倧孊のモリス博士らの倧芏暡な前向きコホヌト研究Morris MC, Tangney CC, Wang Y, et al. MIND diet associated with reduced incidence of Alzheimer's disease.が、その効果を瀺しおいたす。

MIND食ずは、心血管を守る「地䞭海匏ダむ゚ット」ず、高血圧を防ぐ「DASH食」をブレンドし、特に「脳の保護」に焊点を圓おた食事プログラムです。具䜓的には、ベリヌ類むチゎやブルヌベリヌ、緑黄色野菜、ナッツ類、オリヌブオむル、そしお魚介類を積極的に摂る䞀方で、赀肉やバタヌ、チヌズ、そしおファストフヌドを制限する食事です。

この研究では、玄960人の高霢者を平均4.7幎間远跡した結果、MIND食のスコアが最も高い矀䞊䜍3分の1は、最も䜎い矀に比べおアルツハむマヌ病の発症率が53䜎く、䞭皋床にスコアが高い矀でも35䜎いこずが瀺されたした。「完璧に実践しなくおも、䞭皋床に守るだけでも䞀定の効果が芋られる」ずいうこの結果は、日垞生掻ぞの取り入れやすさずいう点でも泚目されおいたす。

なお、「MIND食」の具䜓的な食品リストず、地䞭海匏ダむ゚ット・DASH食ずの関係に぀いおは、次回さらに詳しく解説したす。郜䌚の利䟿性に流されず、自らの意志で脳の健康をコントロヌルするために、明日からの食卓で実践すべき防衛策は次の2぀です。

トリセツ1週に2回、おや぀を「ブルヌベリヌずナッツ」に眮き換える


クッキヌやスナック菓子、菓子パンずいった「高枩で調理された糖質ず脂質の塊」は、食品自䜓にAGEsが倚く含たれる傟向がありたす。これらの頻床を枛らし、冷凍のブルヌベリヌず無塩ナッツを取り入れおみおください。ベリヌ類に含たれる「アントシアニン」は、抗酞化䜜甚を持぀成分ずしお泚目されおいたす。

トリセツ2加熱調理は「揚げる・焌く」を枛らし、「蒞す・煮る」を遞ぶ


同じ食材であっおも、調理法によっお食品䞭に生成されるAGEsの量は倧きく倉わるこずが報告されおいたす。唐揚げやステヌキのように高枩で調理する機䌚を少し枛らし、しゃぶしゃぶや蒞し料理、スヌプのように氎を䜿っお比范的䜎枩で調理するスタむルを取り入れおみおください。

認知症ずの戊いにおける「食事の自己管理胜力」ずは、決しお味気ない犁欲生掻を送るこずではありたせん。「脳のむンフラを焊げ付かせにくい玠材を遞び、調理法にほんの少しの知恵を働かせる」ずいう、未来の自分の頭脳を守るための、䟡倀ある遞択の積み重ねなのです。

次回は、「MIND食」地䞭海匏ダむ゚ットずDASH食に぀いお、さらに詳しく解説したす。

参考文献


AGEsずその受容䜓RAGEのアルツハむマヌ病における圹割に関する総説
論文名Advanced Glycation Endproducts and Their Receptor RAGE in Alzheimer's Disease.
著者Srikanth V, Maczurek A, Phan T, Steele M, Westcott B, Juskiw D, MÃŒnch G
掲茉誌Neurobiology of Aging (2011)
内容アルツハむマヌ病患者の脳内で、アミロむドβやタりの病理呚蟺にAGEsが怜出されるこず、AGEsずその受容䜓RAGEを介したマむクログリアの掻性化が慢性炎症を促す可胜性を敎理した総説です。
MIND食ずアルツハむマヌ病発症リスクの䜎䞋に関する前向きコホヌト研究
論文名MIND Diet Associated with Reduced Incidence of Alzheimer's Disease.
著者Morris MC, Tangney CC, Wang Y, Sacks FM, Bennett DA, Aggarwal NT
掲茉誌Alzheimer's & Dementia (2015)
内容玄960人の高霢者を平均4.7幎間远跡し、MIND食スコアの高い矀でアルツハむマヌ病の発症率が最倧53%䜎䞋したこずを瀺した、この分野で最も匕甚される研究の䞀぀です。


【長寿のトリセツからお知らせ】「寿呜」を远いかけおいたら「人間ずは䜕か」ずいう問いに行き着いた

この問いを小説ずいう圢にしおみたした。
執筆は梶岡隆。
6月15日より、『现胞は二十幎きみを悌む』党16話を毎日1話ず぀公開しおいたす。第1話公開埌はこちらからお読みいただけたす。
#现胞は二十幎きみを悌む

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