隙あらば、赤
ビンゴエッセイ企画(9月)に参加させていただいております。
今回のマスは「赤とんぼ」です。
「赤とんぼ」というテーマで何を書こうか考えていた時にふと思った。
「赤○○」ってやけに多くないか?
他の色に比べて明らかに多い気がするのだ。
「赤とんぼ」はいるのに、「青とんぼ」はいない。シオカラトンボという青いとんぼはいるのに、だ。
他にも、赤ちょうちん、赤レンガ、赤ん坊、赤味噌、赤だし、赤本、赤札、赤字、赤飯、赤土…等々
赤信号のように必然と思われるものも勿論あるのだが、そういうのを抜きにしても明らかに多い。青や、黄色、白や黒よりも圧倒的に多そうだ。
これはいったいどういう事だろうか。
一つには、赤には色としてではなく、“明らかな”という意味で使われることがある。
赤っ恥、赤の他人、赤裸々など。
これが数を稼いでいるのは事実だと思う。
しかし、それだけでは足りない気がする。
いや明らかに足りない。
赤とんぼにはわざわざ「赤」をつけるのに、シオカラトンボには「青」はつけない。
極め付けは「赤レンガ」だ。
そもそもレンガの色と言えば元々「赤褐色」だろう。わざわざ赤をつける必然性がまるでない。
赤。やつは一体何者なのか…。
赤の持つイメージといえば、「危険」がある。注意を引く色だ。赤信号が「止まれ」なのも合点がいく。
他にも、赤には「情熱」みたいなイメージもある。エネルギーの象徴。実にポジティブだ。
赤は「お祝い」の色でもある。赤飯や紅白まんじゅう。還暦のお祝いなどだ。
ここまでに出てきた「赤」の持つ意味だけでも、守備範囲が広すぎると思う。
「明らかさ」「危険」「情熱」「祝い」など。
「危険」と「お祝い」なんて反対の意味に近いのに、赤はそれらを構わず内包する。なんという器の大きさか。
日本人にとって、赤という色は「特別」な色なのだろう。
だから隙あらば「赤」を付けたがる。
戦隊モノのリーダーが「レッド」なのも、偶然ではないのだ。
