見出し画像

よくやった、と誰かが言ってくれる日まで

図書館で、ふと手に取った一冊の本がありました。
『きみをわすれない』。

前回読んで感動した本の、
続編でした。
今の自分に合いそうな気がして借りてきました。

読み始めたばかりですが、
ページをめくるたび、
言葉が胸に響ました。

「あなたがたどってきた道のりを振り返るとき、
それがどれだけ困難だったか、
どれだけよくやったかを知るだろう」

その文章を読んだとき、
ドキッとしましました。

私は、これまでのことを
振り返る余裕もなく、振り返るのが怖くて、考えないようにしていました。
ただ必死に過ごしてきただけの日々でした。

そして、これから先も、
きっと大変なことは続いていく。

そのとき、
誰かが本当に、
「よくやったね」と言ってくれるのだろうか。
そんなことを、考えてしまいました。

「暗い雲だね」
と、僕は言った。
「だが、いずれ去る。そして青い空が待っている」

暗い雲は、今も心にあります。
でも、去る、と書いてありました。
それだけで、少しだけ救われた気がしました。

辛さも、大変さも、
ずっと同じ形ではいない。
そう思えたからです。

「本当に強いことの証って何?」
「思いやれること」

このやりとりにも、
何度も目が止まりました。

私は強いとは言えないけれど、
それでも、人のことを思ってしまう。

それは、病気になってから、
むしろ強くなった気がします。

「先が見えないよ」
「次の一歩は見えるかい?」

見える日もあれば、
見えない日もあります。

「大きく息を吸って、吐く。
それが次の一歩だよ」

今日は、それくらいでいい。
そう言われているようでした。

突然、何の前触れもなく、
心が揺れて、
つかまるところもなく、
落ちていくようなときがあります。

でも、
「君は嵐ではない。必ずそれは過ぎる」

真っ暗な日々もあったけれど、
私は、あきらめなかった。

「よくやった」

何を?
と聞き返したくなるけれど。

希望を持とうとしたこと。
あきらめずに、やり直したこと。
ほんの小さなやさしさを、
手放さなかったこと。

元に戻れなくなってしまった自分を、
まだ受け入れきれない日もあります。

それでも、
こうして言葉に触れて、
立ち止まって、
また息をする。

それだけで、幸せを感じることができます。

……そんなふうに思えた、
静かな読書の時間でした。

いいなと思ったら応援しよう!