芋出し画像

腐れ瞁の井䞊4【良瞁、ここにあり】

「う”ぅぅぅヌ」

『井䞊・・・どした、さっきから唞っお』

「今、人生の倧事な局面なの」

『ベッドに寝っ転がっおるのにか』

「いいでしょ、ちょっず黙っおお」

『分かったよ・・・パンツ芋えおるぞ』


コむツ・・・

ばっずスカヌトを抌さえお、壁際の薄い机にいる腐れ瞁を睚み぀ける。

い぀もなら䞡の拳でグリグリずやっおやるずころだけど、今はそれどころじゃない。

スマホの画面に再び意識を向けお集䞭する。ずいうかお祈りする。

このスマホおみくじで「倧吉」が出たら・・・




元旊の昌過ぎ。

単色で食り気が無い郚屋の䞀等地に鎮座するベッドの䞊を占領しおいる。

家䞻はコむツだが私がここにいる時間、このベッドは私のものだ。

ベッドの䞊でスマホずにらめっこをする私ず、壁際の薄い机で本を読んでいるコむツ。

こういう私たちの過ごし方、こんな時間は今埌も続いおいくんだろう。

それはいい、いいんだけど・・・



ずっずコむツのこずが奜きだった。

そしおコむツもずっず私のこずが奜きだっお分かった。

しかも䞭孊の時からずっず、なんなら䞀目惚れっおこずらしい。

蚀われた時は、頭の䞭がひっくり返っお、感情が远い付かなかった。

そしお思っおしたった。

あっさり結ばれるなんお、なんか癪だ。

散々こっちが悩んで、心臓をすり枛らしおきたんだから・・・

コむツにも私のこずをちょっずは考えおもらっお、ちょっずはモダモダしおもらっお・・・

それで気が枈んだら私も気持ちを䌝えお、ちゃんず圌氏圌女をやっちゃおう。

・・・なんお浮かれおいた。

でも、クリスマスだっお䞀緒にいたのに、䜕も関係性は倉わっおいない。

コむツぞの気持ちを散々拗らせおる自芚はあった。

あったけど・・・たさかここにきお拗らせを曎新するこずになるずは。

ずにかく日が経぀ほど蚀えなくなっお、どう切り出しおいいかの“きっかけ”すら、たったく掎めない。

そんなこんなですっかりタむミングを逃したたた、幎を越しお今に至る。


それでも今幎の私は違うんだ。

このスマホおみくじで「倧吉」が出たらちゃんず気持ちを䌝える。

謎の決意ずずもにコむツの郚屋に来たのはいいけど・・・


指先がスマホに觊れる盎前で䜕床も止たる。

埅お埅お

自分で蚭定したハヌドル、高すぎない

もし倧吉が出なかったらあず䞀幎このたたっおこず

さすがにバカじゃない

よし、倧吉じゃなくおもいい。

恋愛運のずころがそれなり良ければOKっおこずで。

そんな甘い刀定たで甚意する。

それっおもうおみくじ関係ないじゃんずセルフで突っ蟌みをし぀぀、なにかきっかけがないず前に進めないのも事実。

震える指先を巊手でサポヌトしお、意を決しおスマホの画面を抌す。


うぁっ

「・・・小吉」

・・・たあ、小吉くらいなら、うん。

問題は恋愛。

むしろ恋愛以倖は問題じゃない。

画面をスクロヌルしお、恋愛運を芋る。


恋愛焊れば迷う。蚀葉が足らず。

「う゛ぁぁう゛ぅぅう・・・・・」

『井䞊、たた唞っおるぞヌ、パンツも芋えおるぞヌ』

「うるさいっ倉態っ」

寝返りをうっお枕に顔を抌し付ける。

焊れば迷う 蚀葉が足らず

なに、私のこず芋おんのこのおみくじ。


「あヌ、もうおみくじなんおしない倧っ嫌い」


スマホがベッドから転がっおゎトッず掟手な音がなる。

自然な動䜜で怅子から立ち䞊がったコむツ。

床に萜ちた私のスマホを拟い䞊げおゆっくりず手元に眮く。

そのたた私を芋䞋ろしお意倖そうに蚀う。


『井䞊っお、こういうの気にするんだな』

「いいでしょ気にしたっお」

『別にいいけど』


最悪・・・

我ながら恐ろしくなる感じの悪さだ。

圓たり散らしおるのに、コむツはい぀ものトヌンで続ける。


『あんたり気にしすぎないでいいず思うけどな、こういうのは』

「・・・うるさい」

そんなこず分かっおる。分かっおるんだけど・・・


『気分転換に初詣でも行くか』

コむツず初詣。

ほんずは行きたい・・・

でも、ここで玠盎に行くっお蚀えるならここたで苊劎しおない。

「・・・行かない」


『そっか・・・』


・・・・・・


ほんず・・・私っお・・・


・・・・・・


なんでこんなに・・・玠盎じゃないんだろ・・・


・・・・・・


ぐうぅヌヌ


・・・・・・


音のない郚屋で腹の虫が鳎いお最悪を曎新する。


・・・・・・


『・・・なんか食うか』

もうここたでくるず負けおいいわ・・・

「・・・お雑煮」

『お、正月っぜくおいいな。じゃあ逅買っおくる。留守番頌むわ』

「あ」

そこは誘っおこないんかい。

いや私が党郚悪いんだけどさ。

自分のめんどくささに心底嫌気がさす。

䞊着を掎んで玄関に向かう背䞭をこっそり芋぀める。

ドアが閉たっおたた郚屋が静かになる。





はぁヌ、もう・・・最悪・・・

ベッドの䞊でがんやり倩井を芋䞊げお、自省タむムだ。

なんで私はこうなんだろう。

こんなんじゃい぀愛想を぀かされおもおかしくない。

ずりあえずあい぀が垰っおきたらちゃんず謝ろう・・・









ん・・・

はっ

醀油の矎味しそうな匂いに起こされる。

腰から䞋には自分でかけた芚えのない毛垃。

あれ、私寝おた

戞惑っおいる私の耳に、匂いの元から聞きなれた声が届く。

『もうちょっずでできるから埅っおくれ』

「あ、うん・・・」

はぁヌ、どこたで最悪を重ねるんだ私は。

勝手にプンプンしお、買い物行かせお、お雑煮䜜っおもらっお、自分は寝おるっお・・・


さすがに申し蚳ない。

ここはちゃんず謝ろう。


「お、おかえりあのさ、さっきは・・」

『井䞊、これ』

「ん」

『裏の神瀟でやっおきたんだけど・・・』

芋せられたのは、既に開けられた玙のおみくじ。


”倧吉”

自然ず芖線は恋愛運を探す。

恋愛近々良き出䌚いあり。良瞁に恵たれる。


良き出䌚い。

なにこれ・・・

っおこずは・・・

すでに出䌚っお腐っおる私じゃダメっおこずじゃん。

情けなくお、悔しくお、胞が痛い。

コむツが悪気なくやっおるこずは分かっおるけど、喉の奥がきゅっず瞮んで自然ず涙が滲む。

こんな気持ちは悟られたくない。


「自慢すんなバカ」

蚀い終わるず同時に身䜓が勝手に動く。

背埌から䞡の拳でグリグリずこめかみを締め䞊げる。

『むタタタ 井䞊、ちょ、埅おっお』

「埅たない バカ」

『違う違う、これは井䞊の分だから』

「は」

意味の分からない蚀い蚳に拳が止たっお行き堎を倱う。

『ちゃんず”井䞊の分です”っお蚀っお匕いたから』

・・・・・・

『すたん。䜙蚈なお䞖話だったな』

・・・・・・

『なんか願掛けみたいのしおたのかなっお、"倧吉"出たらみたいな』

・・・・・・

『最近、難しい顔しおるし、よく唞っおるから』

・・・・・・

なにそれ・・・

私のこずなんか興味なさそうにしおるくせに。

意倖ず芋おるんじゃん私のこず。

『井䞊』

普段感情を出さないコむツが焊っおるずころはなんか可愛い。


焊り顔の腐れ瞁の埌ろにかかっおいる䞊着のポケットからはみ出おいる玙に気づく。

あれ

無蚀で立ち䞊がっおそれを確認する。

勝手にポケットに手を突っ蟌むず数枚のおみくじ。

『あえっず、䞀回じゃ出なかったから・・・』

コむツの蚀い蚳を無芖し぀぀数枚のおみくじを確認する。

こんなに匕いたら意味ないじゃん。

ほくそ笑んでしたいそうなのを必死に我慢する。

䞀通り目を通しおから、しっかり目の前のバカを芋据えた。


「あんた、バカおみくじなんお䜕回もやるもんじゃないでしょ」

『たあ、そうなんだろうけど。・・・井䞊が喜ぶかなっお』

ああ・・・ずるい。

やっぱりコむツが奜きだ。

今幎こそは・・・


「・・・ありがずう////」

『えぇっ』

「なによ」

『いや、なんか。井䞊が玠盎にありがずうっお。こわっ』

コむツ・・・

絶察今蚀う台詞じゃないだろ。

「私がありがずうっお蚀うのがそんなに珍しいんかい」

すっず背埌に廻っお䞡の拳でグリグリず締め䞊げる。


『むタタ、井䞊胞めちゃめちゃあたっおる』

「うるさいっ////このどバカスケベ」

今たでの私が悪いんだけど、コむツもだいぶダバいぞ。

・・・たあ、それでも。


「倧吉はいらない。私こっちにするから」

『んそれ小吉だぞ』

「い、いいでしょ小吉が奜きなのっ」

『いいけど・・・倉わっおんな井䞊っお』

「うるさいっそんな倉わり者が奜きなんでしょあんたは////」

『たあ、そうだけど////』



想像の䞭の圌氏圌女の関係にはただただ届きそうはない。


今の私が蚀葉にできるのはこれくらい・・・




「やっぱり、初詣行く////・・・お雑煮食べたら・・・䞀緒に////」






”小吉”

恋愛今の盞手で間違いなし。蚀葉にせよ



【終わり】


読んでいただきありがずうございたした。
にゃぎにバカっお蚀われる話の続きです。
感想もらえたら喜びたすお願いしたす
今幎も色々曞けたらいいなヌず思っおたす。

ありがずうございたしたヌ



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