完璧な「15秒」を作るために。デザイナーがCM撮影の現場で見た4つのこだわり
こんにちは!LIFULLデザイナーの篠原です🌱
今年の年始から放映されている、LIFULL HOME'Sの新CMはご覧いただけましたでしょうか?今回は、こちらの新CMの撮影現場に立ち会った際のレポート記事です。デザイナーの視点で見た、CM制作の舞台裏についてお話ししていきます!
1. 最新ロボットカメラ「BOLT」
撮影現場に入ってまず目を引いたのは、巨大なアームを持つ「BOLT」というカメラでした。

「BOLT」とは、動きをプログラミングして自動制御できるロボットカメラ。今回のCMは、4人の川口春奈さんを同画面内に合成するという少し特殊な構成で、撮影の後から4つの素材を合成する必要がありました。4回に分けて撮影した素材を後から美しく合成するため、アングルを1ミリもブレさせない「BOLT」の技術が不可欠です。機械音と共にレールの上をギュンと動く姿は、カメラというよりもはや巨大ロボットのようで圧倒されました!
2. 徹底された事前準備
本番に向けて、まずは「スタンドイン」と呼ばれる女優さんの代役の方々が立ち位置へ。カメラの動きをテストしながら、実際の人物の動きを踏まえたカメラワークと照明の調整が始まります。本番の撮影をする前に、何度も緻密な調整を繰り返されており、細部へのこだわりを感じました。

3. アナログで作るグラデーション空間
今回のCMの象徴的な背景である「オレンジ色の空間」も、実はCGではなくすべてリアルに作られているものなんです。
単に、オレンジの壁を立てているのではなく、後ろから光を当てることによって、美しいオレンジのグラデーションを作っています。カメラのレンズを通すと、まるでCGのように、ドラマティックで整った空間に変わります。
普段、グラフィックデザインの業務で「デジタル」に背景グラデーションを作っている私にとって、目の前でそれが現実に表現されていることが、とても新鮮に感じました。

4. 撮影現場に振付師?
本番撮影が始まると、スタジオにはCMの音声と共にカウントの音が鳴り響きました。 そこで私が一番驚いたのが、女優さんに対して「振付師」の方が付いていたことです。
ダンスシーンはないのになぜ?と思ったのですが、振付師の方は単に動きをつけるだけでなく、ロボットカメラが加速して寄る動線に合わせ、出演者が動き出す瞬間や声を出すタイミングまで、緻密な指示を出されていました。
まとめ
CMは、15秒や30秒という短い映像ですが、その撮影現場の裏側には、計算し尽くされた事前準備と、各分野のプロたちによる細部へのこだわりがありました。
今や生成AIを使えば、写真のライティング調整も合成も、画面一つで簡単にできてしまう時代ですが、やり直しの効かない現場で、完璧な映像を作り込むCM撮影だからこそ、伝わってくる「クラフトマンシップ」がありました。
デジタルの便利さに甘んじることなく、人の手で作り込むという大切さを自分も忘れずにいたい!と強く心に刻んだ一日でした…!

篠原茉優|Designer
2023年 株式会社LIFULL 入社
サービスデザインユニット所属。LIFULL HOME'Sとユーザーの接点になる媒体のクリエイティブを担当しています。
