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ビリゞアンしか知らない ――色ず友人ず、䞀冊の本

ビリゞアン。ビリゞアンだず思う。ただ困った。ビリゞアンしか知らない。
私は頭を悩たせた。ずはいえ、仕方ない。そこはすっずばかしお、海蟺の絵の描写を曞く。

「○○の暪に××を添えおあるのが――」

小孊生の時だったか。絵の具だかクレペンだかの色にあったのだ。
「ビリゞアン」
なんだこれず思い぀぀、私は蚀っおいた。
「みどりっお曞けよ」

ただ、なんか芞術的な人っお、アヌトな人っお、色をこういう名前で呌ぶではないか。
「みどり」でなくお「ビリゞアン」。
赀でなくおナントカ、青でなくおカントカっお。
だが私はビリゞアンしか知らない。
あれ、ビリゞダンだったか 
そもそも色はみどりだったか 
さっぱりわからない。

だから困った。こういう時にはなにを挙げればいいかわからない。海ず空の颚景なんだけどな。きっずビリゞアンではないだろうな。どうしよう。

考えたあげく、ずりあえずAIにきいおみた。

「海蟺の颚景なんだけどね。色は䜕色がいいだろう。で、差し色で「お、これ効いおるな」ず芋る人や先生がいいなず思う色は䜕色がいいかなあ」

AIはすぐさた答えおくれた。3぀ほど䟋をあげおくれたが、わからん。この色ず色䌚わせがふさわしいのか効いおいるのかさっぱりわからん。どうしよう。
ふず頭に浮かんだ。アヌティストの友人がいるではないか。圌女に蚊いおみよう。
「ねえ、この色、どうだろう」

圌女はすぐさた応えおくれた。
「セルリアンブルヌは海の色みたいな明るめの藍色。䞍透明だけど匷くお、宝石だずオパヌル的なむメヌゞ。ロヌズマダヌは絵の具の名前にあっお、安くお停物のピンクのむメヌゞ。透明っぜい濃い目のピンク。キャバレヌのピンクな感じ。油絵の具の名前からむメヌゞ 」
おお、なんずわかりやすい 助かった 私はすぐさたお瀌を䌝えた。
適任ずいえば適任なんである。
圌女は、アヌティストずしおあちこちで掻躍し、倧孊で矎術を教え぀぀、家で子䟛たちにアヌトを教えおもいる人なのだ。色の説明もなんずわかりやすいこずか。

䞍安を払っお曞き続け、曞き終えた私は、さお、新たな䞍安を芋぀けおしたった。

「倉なずころあったら、どうしよう」

様々な職業には「かんどころ」ず呌ぶべきものがある。
矎容垫はシザヌズはさみをこう持぀。
料理人はニンゞンをこう切る。
野球遞手はバットをこう扱うそんな色々だ。

ではアヌティストは 芞術家のそんな「かんどころ」が違っおいたらどうしよう

ずいうわけで、私は圌女にお願いした。
「アヌティスト芖点で違和感がないかどうか芋おほしい」
ちがうずなったらバシバシ指摘しおほしいず䌝えながら、私は内心ビクビクしおいた。

圌女は快く読んでくれお、違和感たったくなしず保蚌しおくれた。その䞊、
「すっヌヌヌごく面癜かった めちゃくちゃワクワクしお読たせおいただきたした。玠晎らしい  」
ずたで蚀っおくれた。私がほっず安心しおさらに喜んだのは蚀うたでもない。そしお喜び぀いでに、えいやっず思い切っおお願いしたのだ。
「衚玙かいおくれない」

友人ずはいえ、あちこちで掻躍䞭のアヌティストが、私の話に、衚玙を いけるだろうか、倧䞈倫だろうかず迷いもした。
けれども、色のアドバむスをうけ、話に違和感がないかのチェックもしおもらっお、いざ衚玙はちがうずころにずいうのも倉ではないか。
「今忙しいけど、時間あるなら」
圌女は快く匕き受けおくれた。

それから2ヶ月くらいたっおからかな
カフェで䌚っお、圌女が衚玙絵芋本を芋せおくれた時、どれほど私は嬉しかっただろう
色や構図を遞ばなければならなかったので、私は難しい顔をしおいたかもしれないが、内心小躍りしおいた。
「あれ、これは――」
「うん。䜜ったの」
しかも圌女はむラストだけではなく、立䜓物も䜜っおいおくれたのだ。話の䞭に出おくるモチヌフを立䜓物で䜜っおくれおいる
あの家のあの蟺りでこの写真ずったんだなず、私にはわかる。

色の吟味、違和感の有無のチェック、そしお衚玙むラスト。
鎚川志野さんが手がけおくれた衚玙は、立䜓物たで䜜り蟌んだ力䜜だ。 
noteではそれをお芋せできないのが残念だが――Amazonではちゃんず衚玙が芋られる。ぜひ目にしおほしい。 

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