見出し画像

宅建 請負 委任 違い|契約不適合の1年ルール・善管注意義務・後見開始をまとめて攻略 Part3


【宅建民法】得点源にする!「債権譲渡・請負・委任」関係マップ完全攻略【Part3】



---

はじめに〜Part3まで来たあなたへ



ここまで読み続けてくれて、本当にありがとう。

Part1で不法行為を、Part2で相隣関係を一緒にやってきた。そして今回がいよいよPart3、「債権譲渡・請負・委任」の3つの契約ルールだ。

正直に言うと、この3つは個別に暗記しようとすると確実に頭がパンクする。ぼくも宅建の勉強中、この分野を初めてテキストで読んだとき、「譲渡人」「譲受人」「債務者」という三者の関係が全然整理できなくて、朝4時から机に向かいながら白目になってた記憶がある。

でも攻略法を見つけてからは、一気にクリアになった。そのコツは一言でいうと「頭の中で矢印の図を描く」こと。誰が誰に何を請求できるかという矢印を、頭の中でイメージしながら読む。これだけで、ごちゃごちゃしていた登場人物の関係がスッキリと整理できるようになった。

仕事をしながら勉強している人も、子育ての合間に必死でテキストを開いている人も、何度か試験に挑戦してきた再挑戦組の人も。「民法の契約ルールが苦手」という人ほど、この記事を最後まで読んでいってほしい。きっと「あ、そういうことか!」という瞬間が来るから。


---

この3つの契約、何が違うの?

まず最初に「3つの契約の役割の違い」を理解しておこう。ここを飛ばすと後の細かいルールが全部バラバラに見えてしまう。

債権譲渡は、「自分が持っている権利(お金を請求できる権利)を他人に渡す」というルール。売買や工事とは別の話で、すでに持っている権利のバトンパスのこと。

請負は、「仕事を完成させることを約束する」契約。家の建築工事などが典型例で、「完成した成果物」に対してお金が発生する。

委任は、「法律行為や事務を信頼して他人に任せる」契約。不動産の売買を代理人に頼む、弁護士に訴訟を任せるといったイメージ。「完成」を求めるのではなく、「プロとして誠実にやってくれること」を求める点が請負とは根本的に違う。

この3つの役割の違いを念頭に置きながら、それぞれのルールを見ていこうね!

---

ルール①:債権譲渡〜権利のバトンパスにはこんなに細かいルールがある



債権譲渡の基本〜原則は自由にパスしてOK



「お金を請求できる権利」のことを債権という。この債権は、原則として自由に他人に譲り渡すことができる。これが債権譲渡の基本中の基本。

そして令和2年の改正で明確化された重要ポイントとして、まだ発生していない「将来発生する債権」の譲渡も有効に認められるようになった。例えば「来月の売掛金の権利を今日誰かに譲る」ということができる。これが試験でも頻出なので、「将来債権も譲渡OK!」を確実に覚えておいてね。

「譲渡禁止の特約」があっても譲渡は有効!〜改正の最重要ポイント


ここが令和2年改正の最大のポイントにして、試験で一番狙われる知識。

当事者間で「この債権は他人に譲っちゃダメ」という譲渡制限特約(譲渡禁止の特約)を結んでいたとしても、その特約に違反して行われた債権譲渡自体は「有効」になる。

改正前は「譲渡制限特約に違反した譲渡は無効」だった。それが改正後は「譲渡自体は有効」に変わった。ここを「改正前のルールのまま」で覚えていると、試験で確実に引っかかる。

ただし、特約があることを知っていた(悪意)または重大な不注意で知らなかった(重過失)譲受人が「お金を払え」と請求してきた場合、債務者はその支払いを拒絶することができる。そして元の譲渡人に弁済すれば責任を果たせる。「特約を知っていたズルい人には支払いを拒否できる」という被害者救済の仕組みだよ。

債務者への対抗要件〜通知は「譲渡人から」が絶対ルール

譲受人が債務者に「自分が新しい権利者だ」と主張するためには、譲渡人から債務者への「通知」か、債務者からの「承諾」のどちらか1つが必要。

ここで引っかけとしてよく出るのが「通知を行う主体」。通知は必ず権利を譲る側(譲渡人)から行わなければならない。権利を受け取った側(譲受人)が自分で通知してもダメ!

「もらった側が自分で通知すればいいじゃないか」と思ってしまうのが自然な発想だからこそ、試験で引っかけとして使われる。「通知の主体は譲渡人!」と確実に覚えておこうね。

2重譲渡の優劣〜早く届いた郵便が勝つ


1つの債権を2人の人(BとC)に二重に譲渡してしまった、というケースがある。このとき誰が正式な権利者になるかというルールを押さえておこう。

第三者に権利を主張するためには「確定日付のある証書(内容証明郵便など)」による通知か承諾が必要。そして2人が競合した場合の優劣は、通知が債務者に「到達した日時」が早い方が勝つ。

ここで引っかけとして頻出なのが「日付の早さ」と「到達の早さ」の混同。確定日付がいつかではなく、郵便が実際に債務者に届いた順番で決まる。「6月1日付けの内容証明」より「6月5日付けの内容証明」の方が先に届いていたら、後者が優先される。

同時に届いた場合は少し変わっていて、両方が全額請求できる。「どっちが優先か決められないなら、両方が権利を持てばいい」という発想だよ。

債務者が持つ「対抗事由」〜引き継がれる文句

債権が譲渡される前から債務者が元の譲渡人に主張できた事由(例えば取り消し権や相殺権)は、対抗要件が備わる前の話であれば、新しい譲受人にもそのまま主張できる。

例えば、債務者が元の譲渡人に対して500万円の反対債権を持っていて相殺できる立場だった場合、通知が来た後でもその相殺権を譲受人にぶつけることができる。「急に知らない人に『払え』と言われても、前の相手に言えた文句はそのまま言えますよ」というルールだよ。

---

ルール②:請負契約〜「仕事の完成」に対してお金を払う契約



請負契約の基本〜「せーの!」で同時履行

ここから先は

3,110字 / 6画像 / 1ファイル

¥ 300

Amazon Payで支払うと最大2%還元のチャンス! 9/30まで

この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?