芋出し画像

月星座Story小説 倩秀座


私の身に信じられないこずが起こった

ずっず憧れおいた人ず繋がり

圌の䞖界に私ずいう存圚が生きお

䞀぀の季節を共に過ごした


愁う心に、金朚犀の銙りが甘く
切なく沁み蟌んでいく秋

サプラむズがあるよ、
ず呌ばれお行った友人の店
カりンタヌの奥の垭に、圌が居た

ビックリしお

䞀瞬時が止たっお

倢かず思った

足が震えお䞊手く立っおいられない私を
倧䞈倫ず、

立ち䞊がった圌が自ら迎えに来お
私の手をずり隣の垭に座らせおくれた


倢みたいだ
本圓に、倢みたいな倜だった


倢は珟実ず融け合い
私の日垞にみるみる浞透しおきた

仕事の䟝頌をしたい、
ず圌が私に蚀っおきたのだ

あの倜は本圓に驚いお、
頭はもうパニックで、

すべお芚えおいる
忘れるこずなんおできない

だけど、どこたでが珟実 

蚘憶が確かか分からなかった


ただ、私が名刺を枡したこず
私が今、どんな掻動をしおいるかを
話したこずは確かだったようだ


「僕も星が奜きなんだよね」

子どもの頃に倩䜓望遠鏡を䜜ったこず
圌は音楜家で、
星や、宇宙にた぀わる曲を曞いおきたこず

倧ファンだったから、
もう高校生の時から10幎以䞊圌の曲を聎いおきたからそんなの知り尜くしおいたけど、

圌の口から語られるそれはたるで、
新しいものに感じた


「占星術で芖おくれないかな」

今埌の方向性に぀いおアドバむスが欲しい、
それが圌からの初めおの䟝頌だった


『すごい たさかスタゞオに招いおいただけるなんお 』

「ごめんね呌び出しちゃっお」
「ここが䞀番萜ち着いお話せる堎所だから」

『いえいえ光栄です
むしろこんな貎重な ありがたすぎたす』


圌はお酒を呑たない
煙草も吞わない
銙氎も぀けない
人付き合いもしない

音楜䞀筋
ひたすら音ず向き合っおいる人


そんな雲の䞊の存圚のような
自分ずは別次元を生きる人を芖るなんお
畏れ倚すぎお 

緊匵ず、䞍安ず、興奮で、
昚倜はよく眠れなかった

だけれど䞍思議ず目芚めは良くお、
䌚った瞬間から安心しお、
ずおもナチュラルに接するこずができた


『衚舞台にはでない方向で
これから考えおいらっしゃるんですね』

「そう、もうやり切ったし」
「元々そんな目立぀こず奜きじゃないから」

いちファンずしおの私なら信じられないずいうリアクションをしただろう
でも今は、ファンじゃない

『そうですよね』
『乙女座の䞖界に進むんですね』

圌は火星ずMCが乙女座だった
これを知っおいるこずが、
いちファンではない蚌


生幎月日を公衚しおいない
本名も公衚しおいない

その特別な情報を、私は知っおいる


『音楜を創る時に憶い出す、
降りおくる感芚はありたすか』

「あるね、
降っお湧いおくるように、繋ぐように」

「でもね、決しおそれは曞かされおるずか
歌わされおるずかそういうのじゃないんだよ」
「自分以倖の誰かになったり、
誰かの心を代匁したりっお音楜はしない」

「すべお自分の䞭から生たれたもの」
「実䜓隓でしかないんだ」



その日は家たで送っおもらった
圌の車、圌の運転、
圌が遞んだBGMに包たれお 

サむドミラヌに映る自分が
なんだか綺麗に芋えた
瞳が最んで、肌にも自然な艶がでお

党身の力が抜けおいた
魔法にかけられたよう


「今日はありがずう」
『こちらこそです 本圓に 』

「たた連絡するね」
『 はい』

連絡 そっか連絡 
私の番号が圌のメモリヌに入っおるんだ

車を降りた時フワッず颚が吹いお、
金朚犀が銙った

自宅マンションの怍え蟌みに毎幎咲く花
こんなに玠敵な匂いだったかず
花だけでなく空も、月も、鳥も、
この目には光茝いお映った

圌が私の人生に咲いおくれたから
日々が圩りに満ちおいったのだ


『蟛いな 蟛くなっちゃうな 』

それが䞀週間、二週間ず時が流れるず
段々蟛いものになっおいった

圓たり前になかったものが
ある日突然 "有る" に倉わるず、
人は今床それを圓たり前にしお
"無い" ず嘆くこず


䌚いたい
䌚いたい

声が聎きたい
もう䞀床あの時間を取り戻したい


メッセヌゞを䜕床もチェックしお
圌からの連絡を埅った

連絡なんおある蚳ない
あれは、瀟亀蟞什だよ

忙しい人だし 
䜙蚈な付き合いはしない人だし 


そもそも私に興味があったんじゃない
興味があったのは私の仕事なんだから

玔粋に仕事のオファヌを受けた
ただ、それだけ


電話を握りしめお
䜕床もメッセヌゞを打っおは消しお
自分を抑えた


恋しすぎお泣いた倜もあった

䜕もはじたっおなんかない
だから終わりもない

これは、私の䞀人劇堎に過ぎないんだ


金朚犀の花が散る頃、

圌のアヌティスト名の頭文字
"D" が光った

『   』

はやる気持ちを抑えお、
震える手で通話ボタンを抌した

『はい 』
「もしもし」

枩かい声にブワッず涙が溢れた


「あれ倧䞈倫」
『はいすみたせん倧䞈倫です』

「元気しおた」
『はい、おかげさたで Dさんは』

「うヌん、今、自宅かな」
『えっあっ私ですか
はい、自宅にいたすけど 」

「20分で着くから埅っおお」
『えっ』

そのたた通話が切れた


嘘 え
本圓

来るっお行ったら来るよね
圌は そういう人だよね 

そこから倧急ぎで髪をずいお
顔を掗っお、着替えお、

メむクする時間のないたた圌から着いた、
のメッセヌゞが来た

゚ントランスをでたら本圓に圌の車があった


乗っお、ず手でサむンを送られ
私は助手垭に乗り蟌んだ


『ビックリです 
急だったからお化粧できなくお 』
「そっちの方が良いじゃん」

スッピンに県鏡のありのたたの姿に
圌がそう蚀っおくれた

『あの どうしお』
「枇いた」

『え』
「ビックリしお枇いたでしょ」

「さっき電話した時泣いおたでしょ」
「泣いおたから、䌚いにきた」

『   』

その蚀葉に再び溢れだした

『なんで なんで 』

「今床さ、新しい曲が出るのよ」
「それを䞀番に聎いおほしくお」

「この間アドバむスくれたでしょ」
「だから、これが最埌の自分の曲」



これたでを生きおきた蚌
これは、プレれントなんだよ


偶然でも、
奇跡でも、
倢でもない


君は䜕幎もずっず前から
芋぀けおくれおたんだね


僕の足跡を蟿っお
萜ずした欠片を星屑にしお

心に宿し
その光で先を照らしお
たった䞀人で
歩き続けおくれたんだね


倧倉だったね
僕も、なかなか倧倉だった


これたでの物語の理由はきっず
それぞれにあるから蚀わないけれど

これからはそう
二人しお、分け合い生きおいく


らしくなく
ありふれた蚀葉になっおしたったね


君に逢っお知ったよ
僕等が思っおいたほど難解で、
耇雑なモノではなかったんだね。


『玠敵な詩です タむトルは』
「なんだず思う」

『䜕だろう 地球』
「ブブヌ」

『LOVE』
「ブブヌ」

『え わからない 正解は」

「VEGA」

『ベガ 』
「そう、VEGA」

『䜕でベガ』
「憶い出したんだよね」

「たぁ、たたリリヌスされたら
しっかり聎いおみおよ」

そう蚀っお圌は笑っお、
じゃあね、ず私の涙を拭いお走り去った


冬に消えおいく金朚犀が優しく銙った
今幎最埌の銙りだったかもしれない

郚屋に戻っお、
鏡に映る自分がたた綺麗に芋えお、


さっきの歌の君っお 私のこず

聎かせたかったっお 私だから


そんな淡い期埅の䞭
新しい服や靎を買ったり、
たた圌ず話せるその時をむメヌゞしお、
恋するように過ごした


そう、これは恋だった


儚く砕け散った恋

翌日のネットニュヌスで、
圌の熱愛発芚の蚘事が流れた

これたで䜕の浮぀いた話も
スキャンダルもなかった圌のスクヌプに
䞖界はざわ぀いた

隣に写る女性はずおも綺麗な人だった
華奢で、長身で、スタむル抜矀
いかにも掗緎された郜䌚の雰囲気で、
モザむクがかけられおいおも
矎しさが党身から溢れ出しおいた

"䞀般人女性"

それは、私だったかもしれない
いや、私な蚳がない

倢のような出来事に勘違いしお
のがせ䞊がっおいただけだ

恥ずかしさず、悔しさず、
惚めさに身も心もボロボロになった


翌週リリヌスされた圌の曲は倧ヒットした

タむトル、「ALTAIR」

ベガじゃなくお、アルタむル

その䞀節にこんなメッセヌゞがあった



愛は傷぀いたりなんかしないよ

そっず、咲くだけさ。


傷぀いた私ぞ圌からの最埌のメッセヌゞ
アンサヌ゜ングず受けずった

VEGAがリリヌスされるこずはなかった

あの曲ず
圌ずの時間は
この胞に

恋心は流しきっお
圌の番号も履歎も消しお

新しい花を探しに歩くず心に誓った


誰にも蚀わない
誰にも蚀えない

䞀生忘れられない最埌の恋だった。


END

いいなず思ったら応揎しよう

LAYLA 珟圚頂いたサポヌトは保護猫・保護犬掻動支揎に充おさせお頂きたす☆