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魚には水が見えない。私たちには何が見えていない?--『This is Water』概要と要約

映画「ソウルフル・ワールド」の台詞が心に留まり、調べてみると、『This is Water』という本が出てきたので読んだ。

『This is Water』概要

『This is Water』は、著者デヴィッド・フォスター・ウォレス(作家)が、ケニオン・カレッジの卒業式に招かれ、卒業生に贈ったスピーチである。

人生、生き方において何が大切であるか。
学問(リベラル・アーツ)の意義、自由、とは何か。

読みやすく、かつ深く考えさせられる内容である。

冒頭は、短い例え話から始まる。

若いおサカナが二匹、仲よく泳いでいる。
ふとすれちがったのが、むこうから泳いできた年上のおサカナで、二匹にひょいと会釈して声をかけた。
「おはよう、坊や、水はどうだい?」
そして二匹の若いおサカナは、しばらく泳いでから、はっと我に返る。一匹が連れに目をやって言った。
いったい、水って何のこと?

『This is Water』

同じような日本の諺には、
魚の目に水見えず、人の目に空(風)見えず
というものがあるらしい。

大切なもの、でも、当たり前なもの、
それは、目に見えない。

内容の要約

著者によると、私たちには、「初期設定」が自然に備わっている。

「初期設定」とは、人に自然に組み込まれた、自己中心の設定、自我のレンズである。

私たちの生き方にはふた通りあり、選ぶことができる。
①初期設定のまま生きる
②初期設定をどうにかして変える、または削除する

そしてこの二つ目において、この初期設定を手直しする作業において重要となってくるのが、著者の語る、「リベラル・アーツ(人を自由にする学問)の教育」であり、「ほんとうに大切な自由」であり、「ほんとうの教育のほんとうの価値」なのである。

そしてそれは、一生をかけた大仕事であり、まさに、今、始まったばかりなのである。


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