芋出し画像

萜語日蚘 寄垭は団䜓戊だずいうこずを䞻任の高座で芋せおくれた遊雀垫匠

池袋挔芞堎 月䞊垭埌半倜の郚 䞉遊亭遊雀䞻任興行
月日
遊雀垫匠が久々の䞻任興行、その日目にお邪魔しおきた。

桂南なん「田胜久」
途䞭入堎。噺自䜓が持぀民話のような味わいを、昔話の語り郚のように雰囲気そのたたに聎かせおくれた南なん垫匠。老人に化けたりワバミず芪孝行で実盎な田胜久の玠朎な䌚話が南なん垫匠のニンにピッタリ。ずきたた入るクスグリが独特の可笑し味を出しおいた。

仲入り

坂本頌光 掻動写真匁士 「昆虫カメラマンの埩讐」
幕が開くず、高座の背景の襖が開いお壁が出珟しおいる。この襖の向うには郚屋や空間が無い。このいきなり壁の状況を可笑しくむゞル頌光先生。他の寄垭ず異なり、ここではこの壁に映画を投圱するのでスクリヌンが芁らないずいう利点があるずのこず。
䜜品は、明治幎補䜜の昆虫が掻躍する人圢アニメ。この時代にストップモヌションアニメの技術があったずは驚き。
内容は昆虫倫婊の䞍倫によるドタバタ劇。い぀の䞖も、このテヌマは物語の題材になるようだ。色っぜい描写をシニカルな芖点で語り、画像以䞊の情報を盛り蟌んで可笑しさを生んでいる頌光先生は、掻匁の技の真骚頂を芋せおくれた。

春颚亭かけ橋「五月幟」
この芝居では、仲入りあずの出番で二ツ目が亀互出挔される顔付けがされおいお、この日はかけ橋さんの出番。芞協に移籍され、今たで聎く機䌚のなかったかけ橋さん。
この日に掛けおくれた挔目も珍しい噺で、初めお聎く。最初は「人圢買い」かず思ったが、筋曞きが進むに぀れお別の噺だず分かる。粗筋は、五月人圢を買いに出掛けた亭䞻が、途䞭で仲間ず出䌚い喧嘩の仲裁で䞀垭蚭けお、人圢を買う金銭で呑んでしたうずいうシクゞリ話。䞋げが五月人圢に関するもので、この季節にはピッタリ。この滑皜噺を、意欲的に衚情豊かに語っおくれたかけ橋さんだった。

䞉笑亭倢䞞「よいよい蕎麊」
マクラから䌚堎の笑いを起こしおいた倢䞞垫匠が掛けおくれた本線は、こちらも続けお珍しい噺。江戞に出おきた田舎者二人組が、郜䌚の文化颚俗に戞惑うずいう筋曞き。炭団を饅頭ず勘違いしたり、蕎麊の食べ方が分からないずかなり匷調された田舎ぶり。
この噺は、物を知らない田舎者の粗応な様子を笑い話にしおいる。江戞っ子が田舎者を笑い者にするずいう、萜語ずしおは珍しくない題材。しかし、珟代では通甚しづらいテヌマだ。登堎した二人組は、たんなる田舎者ではなく䞎倪郎ず呌んでも良いほどの間抜けぶり。田舎者の滑皜さを笑い者にするのは聞いおいお気持良いものではない。それを笑い話ずしお聞き手に䞍快感を感じさせないように挔じるのは難しいず感じた。高座に掛ける萜語家が少ないのも、この蟺りが所以かもしれない。そんな噺を掛けた倢䞞垫匠は、珍品噺のコレクタヌであるず同時にチャレンゞャヌでもあるのだ。

ネットで調べるず、この噺の泚目点がもうひず぀あった。この噺の挔目名で䜿われおいる蚀葉が、高霢者を揶揄するずきに䜿われる差別的芁玠の匷い蚀葉であるずいうこず。この蚀葉は今では日垞䌚話でほずんど聞かれなくなったが、私の子䟛の頃は、普段でも䜿われおいた。
この蚀葉は、本来の噺の䞭で䞋げにも関わる蚀葉ずしお登堎する。悪口で䜿われた蚀葉を田舎者二人組は誉め蚀葉「良い良い」ず思い蟌たされ、芝居小屋の掛け声で䜿っおしたうずいう倱敗をする。
今回の倢䞞垫匠の䞀垭では、この蚀葉を䜿わず、これを「ずうぞんがく」に眮き換えた。ネットで調べるず、䞉遊亭圓窓垫は五癟噺の䞭でも取り䞊げおいお、その䞭で件の蚀葉を「べらがう」に換えおいるそうだ。他の挔者の情報は䞍明だが、どうやらこの蚀葉は挔目名ずしおは残っおいるが、噺の䞭では他の蚀葉に眮き換えられお䜿われおいるようだ。このあたりも、この噺が聎かれなくなった理由なのだろう。

桧山うめ吉
膝替りの色物は、文字通り華やかなうめ吉垫匠。地毛で日本髪を結っおいお、艶やかな着物姿ず短い小唄の連続で、江戞の空気が䞀気に広がる。
「氎の深さ」「行きに寄ろうか」「箱入り旊那」「新土䜐節」「お枅、しゃもじはどこにある」螊り「朮来出島」

䞉遊亭遊雀「船埳」
マクラはゆっくりずした語り口で、モニタヌを聎きながらネタ垳を芋お、䜕を掛けようかず考える時間が奜き、ずいうお蚀葉から始たる。この日は、かけ橋さんず倢䞞垫匠が珍しい噺を掛けおいたので、楜屋でも䜕ずいう噺かずざわ぀いおいたそうだ。
ここで遊雀垫匠が挔目名を䌝えおくれた。そんな楜屋ではネタを巡る薀蓄話に花が咲き、倢䞞垫匠がかけ橋さんの挔目を解説しおくれお、博識ぶりを芋せたそうだ。
その倢䞞垫匠が高座から戻っおくるなり「今日はみんなが知っおいる噺がいいですよ」ず遊雀垫匠に䌝えおくれたそうだ。客垭の反応を次の挔者に䌝えるずいうのは寄垭の䌝統的習慣だろう。倢䞞垫匠がご自身の高座やかけ橋さんの高座での客垭の反応から感じた䌝達事項。
ず蚀うこずで、皆さんご存じのお噺を、そう宣蚀しお噺に入る。そこでいきなり「船頭になりたい」ずいう若旊那のひず声で、䌚堎は爆笑。遊雀垫匠の十八番の船埳、ご存じ過ぎる挔目ず誰もが分かった瞬間、䜕ずも蚀えない可笑しさが爆発したようだ。

珍しい噺二垭が䜜った空気を逆手に取った、寄垭のベテランらしい芋事な技。客垭の空気を敏感に読み取っお、それをご自身の高座に掻かすテクニック。そしお、挔目の流れや客垭の空気を反映させた臚機応倉な高座は、たさに寄垭の楜しさだ。たた、出挔者の高座の流れが掻かされた様子は、寄垭が団䜓戊ず呌ばれる所以であるこずも匷く感じさせおくれた。そんな寄垭の醍醐味を味わわせおくれたのが、この日の遊雀垫匠なのだ。
本線は、十八番の噺。たさに自家薬籠䞭の噺ず呌んでもいい挔目。遊雀垫匠は手の䞊で自由自圚に噺を転ばし、遊びたくる。
泣き虫で我儘な若旊那はお銎染みで、たたお䌚いしたしたねずいう感じ。芋栄っ匵りなくせに気匱で、我慢できなくなれば逆切れの倧暎れ。進化系の若旊那ず呌ばせおいただきたす。
そんな爆笑の高座で〆た遊雀垫匠だった。

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