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夫に出会って、私は口が悪くなった

夫に出会って6年、私は口が悪くなった。

昔は、夫の声色が少し変わるだけで、

「怒ってる?どうしよう。何かしちゃったかな」

と考えて、フリーズすることがよくあった。

今ここで手足を少しでも動かしたら、何かが壊れそう。
もし間違えて動けば、それを深く咎められる気がしていた。

張り詰めたその時間は、まさに蛇に睨まれた蛙だった。

もちろん、夫にはそんなつもりはない。
それでも勝手に怯えて、怖がっていた。

今なら、
「ん?なんか機嫌悪いの?どうしたの?」と聞ける。

まず「私が原因」「私が悪い」という前提がないから、深く考えない。

夫が「なんでもない」と言えば、
「ふーん」で終わる。

変な緊張もないし、勝手に自責の念に駆られることもない。

なんなら、理不尽なことを言われたら、
「いや、それはおかしくない?」と言い返すこともある。

嫌われたら終わりだった私の世界は、夫のおかげでいい意味で崩壊した。

前は理不尽なことまで自分のせいにしていた。

今は、悪くないことについては、
「私は悪くない」と言えるようになった。

あまりにも変わったので、昔の自分の記憶が少しおぼろげなくらいだ。

あの頃の私は、どうやって夫と話していたんだろう。
夫に何か言われたとき、どう受け取っていたんだろう。

記憶はあるのに、今の自分とは少し遠い。

今の私は、夫に対して普通に文句を言う。

そして夫も、
「ごめん、今のは良くなかった」と返してくれる。

もしかして。

私は口が悪くなったのではなくて、
自分を守るために黙る必要がなくなったのかもしれない。

……まあ、ちょっと切れ味が鋭すぎる気はするけれど。

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