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夏の終わりの京都ひとり旅。森の古本市、北欧アンティーク、練りたてわらび餅。

こんにちは、くぼみです。

京都はひとり旅にぴったりの街だ。

美しい町家、カウンターの料理屋、静かな喫茶。日常から少し離れて、ひとりだからこそ向き合える時間がある。

食と器と建築をめぐる2泊3日のひとり旅。1日ごとに3本立てで振り返る、その2日目です。

1日目のnoteはこちら。

エースホテルのロビーで、朝カフェ。|スタンプタウン・コーヒー・ロースターズ

2日目は早起きをした。せっかくなので、朝散歩と朝カフェを。

本当は、イノダコーヒ本店でモーニングを食べるつもりだった。ところが、まだ7時台だというのにすでに行列で、諦めることに。

気を取り直して、Googleマップを見ながら歩いて他のカフェを探す。そうして見つけたのが、スタンプタウン・コーヒー・ロースターズだった。

ケトルのロゴが目印。

ポートランド発祥のサードウェーブコーヒーで、日本で最初の店舗がエースホテル京都の1階に入っている。高いデザイン性で知られるエースホテルの、開放的なロビーがそのままカフェになっている。

高い天井から、無数の電球。開放感がすごい。

頼んだのは抹茶ラテと、ピスタチオとドライアプリコットの焼き菓子。

緑のタイルに赤のカウンター。配色がおしゃれ。

すごくフレンドリーな接客で、海外に来たような気持ちになる。イノダコーヒを逃したおかげで出会えたので、むしろ良かった。

木製チェアのコロンとしたフォルムがかわいい。

だんだんと、仕事や勉強をしに来た人や、宿泊客らしき人が増えてきた。私もつられて、朝食の合間に読書をしたりした。朝からごきげんになった。

旧電話局のレンガに、隈研吾の木組み。|新風館

そして、このエースホテルが入っているのが、新風館。カフェを出たあと、館内をゆっくり見て回ることにした。

大正時代のレトロな赤レンガ建築、「旧京都中央電話局」を再開発した複合施設だ。

レンガとアーチ窓。旧電話局の顔がそのまま残る。
アーチの門をくぐって中へ。
さりげないロゴが美しい。

2020年の再開発では、隈研吾さんが建築デザインを監修している。木組みがいかにも隈研吾らしい。

立派な木組み。つい見上げてしまう。

奥へ進むと、中庭がある。

中庭には、名和晃平氏による巨大な彫刻作品。

エースホテルは、深緑のタイルがあちこちに使われているのが印象的だった。

ホールの壁にも。京都モチーフのイラスト展示。

深緑のタイルは、化粧室にも。

丸いタイルに、三角の照明がユニーク。

古い建物と新しい建物が一続きになっていて、通り抜けるだけでも楽しい。

森の木陰に、古本市。|糺の森・下鴨納涼古本まつり

次に向かったのは、下鴨神社の糺の森

木が高くて、緑のトンネルみたいで落ち着く。

木が高くて、木漏れ日の中を歩ける。朝の散歩にぴったりだ。

と思って歩いていたら、なんと古本市をやっていた!

下鴨納涼古本まつり、この年で39回目だそう。京都や大阪だけでなく、奈良や岡山からも、約40店が出ていた。あとで知ったのだけれど、この日がちょうど最終日だったらしい。

木箱の書架にぎっしり。
森の中の本棚って非日常だなぁ。

気づけば、しばらく見て回っていた。

境内を流れる小川。気持ちよさそう。

数寄屋の座敷と庭で、練りたてのわらび餅。|茶寮 宝泉

前回の京都旅でわらび餅に感動して以来、今回もわらび餅のお店を探していた。そうして来てみたかったのが、下鴨の住宅街にある茶寮 宝泉だ。

10時の開店直前に到着。創業70年ほどのあずき処、宝泉堂が営む甘味処だ。

立派な庭がある。

数寄屋造りの和風邸宅が、そのまま茶寮になっている。

和室に通された。こんなにゆったりとした空間、贅沢だ…。

座敷から中庭を眺めながらいただく。

迷わず、わらび餅を注文する。

ガラスの器に映えるわらび餅。

希少な本わらび粉と、砂糖と、水だけ。注文を受けてから練り上げるのだそうだ。ほんのり黒みがかった深い色をしていて、透明なガラスの器に盛られると、艶と透明感がより引き立つ。

そして、この器とガラスのコップがかわいい。どこのものか聞いてみた。あなむしガラス工房に作ってもらっている、この店専用のオリジナルなのだそう。

3本足のコップ。この形が好き。

売っていない。悔しい…。特にこのコップ。3本足で、かわいい。

1日目の日本料理店といい、京都は器にこだわっているお店が多いなぁ。そして、料理が器と一緒に完成する感覚がある。

デンマークの器に出会う、北欧アンティーク。|二十日

下鴨神社のそばに、二十日というお店がある。日本と北欧の古いもの、うつわ、籠などを扱っている。

この旅で器やアンティークに興味を持ったので、訪れてみた。

左官壁の和モダンな店構え。
籠、陶器、急須、小鉢。

まず目を奪われたのが、アンティークの器だった。

パッと見は「日本のどこの窯元かな?」と思ったら、まさかのデンマーク。

デンマークの夫婦が始めたPalshus(パルシュス)という窯元。

東洋の陶器に影響を受けているそうで、東洋っぽくも北欧っぽくも見えるのが不思議だ。和室にも合うので、茶室でも好まれているらしい。日本にもファンが多いのだとか。

弥生時代(!)の土器も置かれていた。

古い陶器の壺や鉢。奥には土器も。

今も昔も美しいってすごい。というか器って、昔も今も同じような形が多い。時を超えた人類のデザインなのだろうか。

木の小鉢と、木彫のオブジェ。

落ち着いたテイストのものがセレクトされていて、どれも素敵で、うっとり眺めてしまった。

手打ちパスタが名物、町家イタリアン。|HANAMITSU

お昼は、西陣のHANAMITSUへ。京都の友人におすすめされたイタリアンだ。

魚柄の暖簾。町家の入口。

ランチコースは、パスタが主役。メニューにパスタが3種類。てっきり1種類を選ぶのかと思いきや、まさかの全部が出てくるという。それほどパスタが名物のお店なのだ。

中でもおいしかったのは、看板の手打ちパスタ。

タッコーニは、靴のかかとという意味らしい。適当すぎる。

タッコーニという、薄いきしめんのような、平らな長方形のショートパスタだ。ラザニアよりも噛みごたえがあって、食感が面白い。ンドゥイヤというピリ辛のイタリアのソーセージを使ったソースで、とってもおいしかった。

3種のパスタのあと、デザートか日本のチーズ盛り合わせを選べると言われた。チーズにしてみたら、これがめちゃくちゃ良かった。

日本のチーズ5種。

日本全国の牧場のものを取り寄せているそうで、一つひとつ生産者を教えてもらった。興部町の冨田ファーム、十勝きさらファーム、山田牧場など。中には、牛3頭だけのごく小さな家族経営のものまで。

日本のチーズをこんなふうに食べ比べたことがなかったので、うれしい。おすすめのチーズ屋さんまで教えてもらった。

大正の工房を改装した、アンティークショップ。|Oud.

午後は、五条のほうへ移動してOud. へ。大正期の陶磁器の工房だった建物を改装したアンティークショップだ。このあたりは清水焼の窯元が集まっていた界隈らしい。

トタンの建物。看板はないので、入っていいか緊張する。

伺ったとき、店主さんがちょうどアンティークの棚を手直ししている最中だった。

一点一点のものも美しいのだけれど、それ以上にディスプレイの美しさに感激してしまった。どうやったら、こんなセンスが身につくのか…。

長細い金属の四角錐のようなオブジェがあって、これはなんですかと尋ねてみた。フランスの地面に刺さっていた支柱のような何か、という回答で驚いた。そんなものも、展示されると作品のように見えてくるのが面白い。

アンティークの世界に、すっかり引き込まれた。

大正の洋館をそのまま使う、文化財のカフェ。|CAFE五龍閣

最後に向かったのが、清水寺の参道沿いにあるCAFE五龍閣。レトロな雰囲気に惹かれて、行ってみたいと思っていた場所だ。

大正時代の邸宅。設計は「関西建築界の父」と呼ばれた武田五一。国の登録有形文化財で、数年の休業を経て、2024年末にカフェとして再オープンしている。

モザイクタイルの床。窓辺の席。
モザイクの天板のテーブル。
鳥模様のステンドグラス。腰壁は大理石。

ステンドグラスもタイルも、確かに美しい。

ただ、正直に書くと、ここに来るまでがなかなか大変だった。参道沿いなので、ものすごい人混みの坂道を通らないとたどり着けない。清水寺とセットで行くならありだが、単体で行くのはおすすめしない。

まとめ

朝からよく歩いた1日だった。

いちばん残ったのは、やっぱり器とアンティークだ。宝泉のガラスの器、二十日の北欧アンティークの器、Oud.のアンティーク家具。1日目で興味を持ったところに、次から次へと出会ってしまった。

最終日は、ブルーボトルコーヒーの京町家カフェや、アンティーク家具の茶室など、京都らしい時間を過ごすことになる。

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