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yo_hana87
優しいまなざし感じる和歌「たのしみは木の芽煮やして」 #189
小学校5~6年生ぐらいの教科書だったかな。
楽しみは 木の芽煮やして 大きなる
饅頭をひとつ ほおばりし時
お茶を湧かしてまんじゅうを食べる
ただただ、それだけの歌。
なんだか楽しそうな歌。
小学生には分かりづらい
恋や孤独、うつりゆく季節への思いをつづる歌と違い
とっても分かりやすいこの歌
「面白いね」「美味しそうだね」と
隣の子と顔を見合わせて笑ったことを
いまでも覚えている。
この人の歌
ほかにどんなのがあるのかな、
と思って見てみたら
楽しみは つねに好める 焼き豆腐
うまく煮立てて 食はせける時
楽しみは とぼしきままに 人集め
酒飲め 物を食らへという時
おっさん(失礼)、
こんなんばっかりやん⋯
『独楽吟』という歌集のタイトル。
独りでのんびり暮らしながら
美味しいものを作って
ああうまい、とにこにこ食べたり
たまの来客を迎えて
ああうまい、とお酒を酌み交わしたり
そんな気ままな暮らしと
こだわらない人柄を想像して
くすっと笑ってしまう。
じゃあわたしも、
くすっと笑える楽しみを、見つけに
お散歩に出かけるような気持ちで。
今日を生きてみようかな。
そう思って、ふと気がついた
この人(橘曙覧さん)って
みんなに、そういう気持ちになってほしくて
今日という日に
わたしたちの肩を
ぽんっ
と軽く叩いて
さぁ、いこうか
と、送り出すために
こんな楽しい歌を歌ってくれたのかな
って。
大人だからわかる
優しいまなざし。
押し付けがましくない、
ささやかなエール。
くすっと笑える楽しみを、見つけに
お散歩に出かけるような気持ちで。
今日を生きてみようか。
さぁ、一緒に。
