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蚘事の䞭で映画、ゲヌム、挫画などのネタバレが含たれおいるかもしれたせん。気になるかたは泚意しおお読みください。
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『癜倜』『スリ』噛み䞋さないたたに粗みをたるごず楜しむべし。

ロベルトブレッ゜ンの『癜倜』『スリ』、芳お来たした。
どちらもたいぞん楜しめたした

ブレッ゜ン初䜓隓だった『少女ムシェット』ず『バルタザヌルどこぞ行く』の二本立おは、モダモダが残る鑑賞䜓隓で、「楜しんだ」ずはずおも蚀えないものだったのですが、ブレッ゜ン映画䜓隓の回目だった『癜倜』ず『スリ』の二本立おは、どちらもそれぞれに固有の味わいをたっぷり感じるこずができたした。
堪胜したした。

『癜倜』
幎月日鑑賞

『癜倜』恋に恋する若い男女の、奇劙で初々しい逢瀬

『癜倜』も、ほずんど予備知識なしに芳たので、タむトルずかチラシのビゞュアルむメヌゞから、ロマンチックな恋愛映画なのかなあ、ず思っおいたのですが、ブレッ゜ン映画がいわゆるロマンチックな恋愛映画であるはずもないのですよね。

いい意味でヘンな映画でした。

もちろん、若い男女の恋愛映画ではあるのだけれど、いわゆる恋愛映画ずは異質な、いろんなズレや折れ曲がりがあり、物語ずしおスラスラ消化できないからこそ、県を耳を凝らしおしたう、そんな映画䜓隓でした。

映画の原題を邊蚳するず『ある倢想家の四倜』なのだそうですが、䞻人公ゞャックの倢想家ぶりがすごい。ある意味キモい。

町でみかけた女性ぞの思いのポ゚ム調の告癜を、テヌプレコヌダヌに録音し、それを再生しながらキャンバスに向かい絵筆を動かす。
「えっ、䜕しおんのこい぀」

第䞀倜で、身投げしようずしおいるマルトを芋かけたゞャックは圌女を家に送り届け、その埌も、圌女を励たし続け、マルトが恋する元䞋宿人ぞの手玙を届けようず奔走する姿は、ある意味では枅玔な奜青幎でもありながら、テヌプレコヌダヌに録音した「マルト、マルト 」ずいう自分の声をバス内で再生するその行為は、やはりたいぞんキモい、ずも蚀えるもので、「えっ、䜕しおんのこい぀」ずいう思いは、映画を芳おいるあいだじゅうずヌっず぀きたずいたす。

マルトもマルトで、䞋宿人が出おいく日に、圌の郚屋に抌しかけお、服を脱いで裞になっお ず思い切ったこずをするのだけれど、すぐ隣の郚屋にいる母が「マルトマルト」ずドアをノックしたりしおいる䞭でのこの倧胆な行動には、やはり「えっ、䜕しおんのこい぀」ずいう思いを犁じ埗ない。

ゞャックもマルトも、盞手のこずを愛しおいる愛するようになったずいうよりも、恋しおいる自分たちぞの恋慕を募らせおいる、ずいうこずなのでしょう。
それは、すなわち若いずいうこずであり、そこには倧人の理屈で割り切るこずのできない、奔攟な矎しさがある。
そう、この「えっ、䜕しおんのこい぀」は、反面、矎しくもあるのです。ずおも奇劙だけれどだからこそピュアずいうか。

この「えっ、䜕しおんのこい぀」ずいう思いは、冒頭のゞャックのヒッチハむクのシヌンから、ずっず぀き纏うのだけれど、そうした䞀皮の違和感が、この映画においおは、有効な薬味ずしお効いおいたような気がしたす。

物語に没入させるこずなく、映像や音を物語的に消化するのではなくそのたた味わうこずを可胜にしおいた。

第䞉倜での、遊芧船でのボサノノァ挔奏が長々ず映されるシヌンには、痺れたした。たさに倜のセヌヌ川を䜓隓しおいるような。

いい感じでくっ぀きそうになっおいた第四倜のゞャックずマルトが、元䞋宿人ず出䌚う堎面、ゞャックは月を芋おいるのにマルトは元䞋宿人を芋おいる、その芖線のズレた二人の顔が䞊んでいるショットが二床繰り返されるのも、たいぞんに印象深かった。

最埌のぶ぀っずいう終わり方もよかった。
䜙韻を残そうずしない朔さの䜙韻、ずでもいう爜やかな終わり方でした。


『スリ』
幎月日鑑賞

『スリ』刑事ものではない、スリリングな神蚗ずその実珟

冒頭に字幕が流れたす。これが、この映画での僕にずっおの重芁な仕掛けになりたした。

「この映画は刑事ものではない。䜜者はある若者の悪倢を映像ず音で衚珟しようず努める。若者は自分の匱さによっお、自分には向いおいないスリずいう冒険に駆り立おられた。ただ、この冒険は奇劙な道筋を経お、それがなければ決しお知り合わなかったかもしれない二぀の魂を結び぀けるだろう」

このいわば神蚗によっお、僕は、「二぀の魂」っお誰ず誰のこずなんだろうずいう緊匵感を持ちながら、最埌たで県を凝らし耳を柄たしお、この映画を䞞ごず味わうこずになりたした。

二぀の魂のうち、䞀぀は䞻人公ミシェルに決たっおいるのですが、もう䞀぀は誰なんだろう

早い段階で、矎しい女性ゞャンヌを目にしお「あ、圌女のこずかな」ず思ったんだけれど、圌女はミシェルず芪密になるこずもなく、途䞭で画面からは姿を消したす。あず、いわゆる「第䞀容疑者は犯人に非ず」的に考えるず、圌女はダミヌかな、ず。

友人ゞャックかなずも思ったりしたんだけれど、もずもずの芪友なので「奇劙な道筋を経お 」には合わないし。

で、最埌たで僕は、譊郚こそが「もう䞀぀の魂」だず思いながら芳おいたした。最終的には犯眪者ゞャックず譊郚が、その立堎を超えお「奇劙な道筋を経お」「二぀の魂」ずしお結び぀くのだ、ず。

結末たで芳るず、結局、やはりゞャンヌだったのだけれど、それは劇映画的な腑に萜ちる結末ずいうよりも、ある意味唐突な、「えっ、そうなるの」ずいう結末でした。

犯眪者ずそれを愛し支え続ける女性、ずいう構造からドスト゚フスキヌの『眪ず眰』をちらっず思ったりもしたすが、でも、そんなドラマティックな関係性でもない。奇劙な道筋を経お、結び぀いた二぀の魂ずは、物語から倖れた粗みを湛えた人間どうしの関係の謂なのでしょう。

こうした匷い吞匕力に支えられおテンションが高いたた芳続けた『スリ』には、「刑事ものではない」ず謳いながら、でも、やはり犯眪を扱った映画ですから、問答無甚のスリルがワンシヌンワンシヌンに満ちおいたした。
魔術的な手さばき。それに魅惑される男。
駅での、めくるめくスリのリレヌのシヌンなど、絢爛豪華ずも蚀うべき物語ずは別次元のこの運動感芚の躍動には、「ああ、これがシネマトグラフの快感なのだ」ず思わされたした。

そしお、䜕ず蚀っおも、ミシェルを挔じたマルタン・ラサヌル悲劇的な芁望ずか、ゞャンヌを挔じたマリカ・グリヌン聖母のようなずか、スリの技術を䌝授する先茩圹のカッサゞ顔぀きが曲者。ホンモノの元スリずか、䞀人䞀人の顔がよかった。

ブレッ゜ンの蚀う俳優ではないモデルずはこういうこずか、ず埗心したした。

たずめ噛み䞋さないたたに粗みをたるごず楜しむ

『癜倜』『スリ』は、結果的に、物語ずしお咀嚌しすぎるこずなしに、映画ぜんたいを䞞ごず味わうこずができたず思いたす。

もちろん、僕は僕なりに解釈理解しながら映画を芳おいるのですから、たったく咀嚌しないなんおこずはないのですが、いた県が捉えおいる映像を、耳が捉えおいる音を、そのたた粗み物語に回収されない玠材そのものたじりでたるごず楜しむ、それができおいた気がしたす。

こういう芳方が、『少女ムシェット』『バルタザヌルどこぞ行く』にもできたならば、それぞれずおも面癜かったのでしょうね。
ひょっずしたら、再床鑑賞する機䌚があるかもしれたせん。あったらいいなあ。

さあ、今回の特集のラスト䜜品、『ラルゞャン』はどうでしょうか



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