今いる環境でしか磨けないものを、ちゃんと磨けているかと思った話し
最近、「出社回帰」という言葉をよく目にする。
リモートがいい。
出社がいい。
そんなふうに、働き方は二択で語られがち。
でも、本当に考えたいのは、そこなんだろうか。
今、リモートで働いている。
家庭との両立という現実があって、この働き方を選んだ。
「リモートが正解」と言いたいわけじゃない。リモートを選んだことで捨てたものもたくさんある。
ただ、リモートには、リモートでしか鍛えられない力がある。
出社なら10秒で済んだ「これってどういうことですか?」が、リモートではそうはいかない。
まず、自分がどこで止まっているのかを整理する。
何が分からないのかを言葉にする。
相手が答えやすい順番に並べる。
必要なら画面をキャプチャして、「私はここで止まっています」と見えるようにする。
質問を書くというより、質問を設計する。
最初は、それが苦しかった。
「こんなことに時間を使って、私は何をしているんだろう。」
そう思った日も、一度や二度じゃない。
でも、その遠回りは、あとから仕事の土台になった。
今では、作業を分解して伝えることも、情報を整理して相手が迷わない形にすることも、自分の強みになっている。
もし毎日出社していたら。
隣の人に「ちょっといいですか」と聞いて終わっていたかもしれない。
もちろん、その代わりに出社だからこそ育つ力もある。
誰かの表情の変化に気づくこと。
雑談の中から、大事な情報を拾うこと。
「今なら話しかけても大丈夫そう」という空気を読むこと。
一緒に考えながら、答えをつくっていくこと。
どちらが優れている、という話ではない。
環境が違えば、鍛えられる筋肉が違うだけ。
働く場所が人を成長させるんじゃない。
その場所でしか身につかないものを、自分がちゃんと拾えているか。
そこが問われている気がする。
環境は、選べることもあれば、選べないこともある。
子育てや介護、会社の方針。
自分では変えられない条件はいくらでもある。
でも、その環境を「制約」とだけ見るか、「教材」として見るかは、自分で選べる。
今いる場所には、不満もある。
それでも、その場所でしか磨けないものが、きっとある。
「どこで働くか」も大切。だけど、
今いる環境にしかない宿題を、ちゃんと解いているか。
それもすごく大事なんじゃないかと思う。
