なぜ今、斉藤幸平先生? 大企業支援の場にいる私が、斎藤先生の講演会を開く理由
皆様、こんばんは。
CROSS Business Producers 代表の三木言葉です。
未来予測に基づく事業開発に長年勤しんでいます。
結局、久しぶりに投稿になってしまい、前回の続きがあまりかけていない涙 すみませぬ。。。近いうちにまた、書いていこうと思います。
で、今日は少し番外編として、
今週、4月22日水曜日に、弊社で開催する経済思想家・斉藤幸平先生を囲む講演会についてお話ししたいと思います。
なぜ今、斉藤幸平先生を囲むのか。
仲間に「意外ですね」と言われた企画
実は、今回の企画を決めて、お仲間に告知をした際に、 身近な仲間からも、「少し意外ですね、びっくりした」という声をいただきました。
それも理解・・・苦笑。
私たちのクライアントの多くは日本の大企業であり、
一般的には、既存の体制を維持し「完成した資本主義の中核を守りたい」存在ばかりだと、思われているから、だと思います。
(*対する斎藤先生は、反対側と思いこまれがち)
そうした企業の戦略や事業開発を支援している私も、私の会社も、そしてもちろん当社のクライアント様も、外から見れば、既存の完成された枠組みを必死に死守する側にいるように見えるかもしれません。
でも、実はそうではない。本当に今の時代がどうなっているのか。
様々なファクト情報をかき集め、極力リアルタイムに、適正に抑え、理解し、適正な意思決定を行う。していただく。それこそが当社がクライアントを支援し、力を注いでいる業です。
☆ファクトは、傘下のデータリソース社が全力で提供。
私がやっている未来予測という仕事の本質
私たちが創業以来大切にしていることは一貫しています。
それは、
不確実な時代において、未来の可能性を複数描き、
選択肢を持てる状態をつくること
です。
このために、私たちは
Institute for the Future(米国)や
School of International Futures(英国)
といった国際的なフォーサイト機関の知見も参考にしながら、
未来予測と戦略設計のフレームワークを構築してきました。
ちゃんと未来予測をしても「驚く未来」は出てこない
ひとつ、ここで、え、なにそれ、というお話です。
未来予測の専門家、として、それをプロとして、企業向けに提供している私なのですが・・・、
どれだけ精緻に未来予測をしても、というより、精緻に丁寧に、論拠を抑えて予測をすればするほど、実は皆様の「想像を超えた未来」はあまり出てきません。平面的な年表に書かれることは、想像の範囲であることも多いのです。
というより、どこかで聞いたことの集積体になりがちで、あまりに突飛なことが出てくるほうが、変です。
なぜか。
現代は情報が極端に出回っており、現代の人間はすでに、どのようなことについても、多くの可能性を「知ってしまっている」。
だから、
それ、知っている
想定内です
なんだったんだけ、これ・・・
という受け取り方になりやすい。
未来予測の焦点は「外」の言葉ではなく、それが起こる「分岐点」にある
では、なぜそれでも、時間をかけて未来を予測し、仮説的に様々な可能性を見ていく必要があるのか。
逆に言うと、ぱっと出てきた未来予測に、そんなこと知ってるとなりがちな日本人たちなのに、必ずしも挑戦できず、投資できず、意思決定できず、行動できず、結果に出来ず、成長できず。。。
一体わたしたちの未来を阻んできた、いる、ものは何か。
それは外部の環境をいかにしっているか、ではなく、
未来への分岐点を知っているか
ということに加えて、その分岐点から、どの選択肢がどこにつながっているか?
このシミュレーションを踏まえた上で、絶対これがいいという直感とセンスにもとづく正解を追っていける心があるか、です。
しかし、そこで出てくるのが・・・
私たち自身の内面にあるバイアスや思い込み
です。
つまり、よさそうだけど、出来なさそう、組織的にまとまらない、今は決める時ではないというようなありがちな理由。
そして、企業の中ではさらに、
同調圧力
暗黙の前提
「これが普通」という空気
によって、
簡単に“裸の王様”が生まれ、分岐点を知り、感じながらも、どんどんとマイナスのほうに流れていってしまうことがあります。
これは企業だけではなく、個人の生活、判断においても、容易に発生してしまうことです。こっちだったかなと思いつ、今一歩行動できず、という。。
未来予測という作業の本質は、未来を創るための「選択」を知ること
つまり、未来予測をするという行為の本質は、
正解を当てることではなく、
分岐点を理解し、どの道を選ぶかを考えること
にあります。
その先のオプションをいくつも知り、そのメリットデメリットを理解したうえで、どれを選ぶのか。
自分自身と向き合い、自らの意思で選んでいくこと。そして考えを整理するという極めて静謐な活動です。
いま なぜ斉藤幸平先生なのか
ここで、今回のテーマに戻りましょう。
はじめて私が斉藤先生のご発言やご著書をメディアで拝見した際、実は少し論調に偏りを感じ、懐疑的にも感じていた面もありました。もう今から5年ほども前のことだと思います。
しかし、その後、海外の未来予測の仲間、アメリカ人との会話の中で、
こんな言葉を頂きました。
「世界が不安定で心配だ―これからどうなるんだー」というくだりの議論の中でです。「アメリカはどうなの?民主主義の終焉だーなんてあっちこっちで最近言ってるじゃない」なんていう話をしていると、「まったくほんとうにそんなんだよ、、でも・・・」っと・・、アメリカ人が。。
「日本にはKōhei Saitōがいるから大丈夫だね」
最初はちょっとびっくり。でも、ちょっと嬉しい。そこまで言ってくれるなんて。。国の行く末が彼にかかっているのか!?というほど?!
なぜそこまで評価されているのか。
彼の話の根拠は、シンプルでした。
現代資本主義の構造的問題を明確に言語化している
環境・成長・分配の矛盾を一貫した理論で説明している
そしてそれを社会に向けて理路整然と発信している
当初、私も、際立って聞こえてくるマルクスよりの部分だけを解読しようとしていたのですが、その背景にある資本主義・民主主義そのものの揺らぎの実態、そうした世界にすでに私たちの現実も置かれている、という事実を再確認の上、彼の著作を読み返し。
仲間のアメリカ人同様の所感を持ち、このような研究者が、同じ日本を起点に活躍していることに畏敬の念をもちました。
実際にお会いしてお話をしたとき、
その評価は納得に変わりました。
ファクトとしての斉藤幸平先生
ちょうど新刊も出たばかり!
彼の主張の核は、
無限成長を前提とした資本主義の限界と、
「脱成長(Degrowth)」という選択肢
です。
経済思想の流れの中で見ると
アダム・スミス:市場と分業による富の創出 (江戸時代の半ば頃の論)
ヨーゼフ・シュンペーター:イノベーションと創造的破壊
※補足ファクト:
実はスミス自身が「資本主義」という言葉を使ったわけではない・・・いつのまにか・・・?
シュンペーターは「資本主義は民主主義と緊張関係にある」と論じ・・・
そして現在、資本主義的な構造が、成長の限界に瀕し、機能不全を見せていく中で、コモンズの概念などが取り上げられるようになり、
環境制約
格差拡大
地政学リスク
といった結果がファクトとして明らかに表出化してきており、
世界のこれまで当たり前だった構造そのものが再編されようとしています。
こうした点を、斎藤先生は俯瞰的にかたってくれる貴重な方といえます。
私たちは今、明らかな分岐点にいる
もし2050年から振り返ったら、
「あの頃が転換点だった」
そう言われる可能性は極めて高い。
このところのイラン戦争は、その象徴の一つですが、昨年からのAIの普及浸透などもあり・・・
エネルギー構造の転換
AIによる労働再編
民主主義の揺らぎ (アメリカではもう何年も前から・・・)
すべてが同時に起きています。
明日の正解は誰かがくれるものではない
日本社会は、
正解を外部に求める傾向が強い
しかし今必要なのは、
自ら状況を把握し、複数の可能性を理解し、選択肢を選び判断する力
です。
最後に この講演会の意味
今回の講演会は、
いま私たちが向き合うべき”問い”を受け取り、自分の答えを考えるための場
です。
斉藤先生の考えに同意するかどうかが重要ではありません。
重要なのは、
今、何が論点なのか
どこに分岐点があるのか
を理解することです。
その意味で、現代に生きる私たちの誰しもが、今知り、理解し、考えるべきアジェンダに、簡明に「問い」を提示してくれるインテリジェンスのガイド役として、斎藤先生をお迎えしたいと思います。
議論を深めるために、斎藤先生と反対意見の方こそ大歓迎です! 是非、論客待たれり。
当日は、私がファシリテーターを務めます。
ちなみに、私が一生懸命作っている ”CROSS Graph” とは、未来を知り、語るための未来予測に特化したAIプラットフォームです。
このような時代の中で、自分自身とそれを取り巻く環境をAIの力を借りて瞬時にしり、答え、選択肢を自ら考えることを手助けするためのものです。
是非、ご興味ある方は、こちらも、お声がけくださいませ。
ご案内 ~キャンセル枠が出そうです!~
若干ではありますが、お仕事都合などで数名キャンセルが出ており、お席をご用意できる可能性ございます。
ご関心のある方は、以下、サイトのフォームよりぜひお申込みください。
皆様と共に、良い時間を持てることを楽しみにしております。
ちょこっと、ですが、懇親会も、ございますので、きっと楽しい会になると思います^^。
出会いに感謝を込めて。
三木言葉
↓ 自己紹介こちらに。
