年越しカウントダウンから、救急外来に駆け込んだ話

ことの発端は去年の大晦日。
友人宅でBBCのカウントダウンテレビで観ながら、
出前で頼んだフォーを啜り、
調子良く、酒を飲んでいた。

BBCのカウントダウンTVはなかなか面白い。
時差を利用して、世界各国のカウントダウンの瞬間を立て続けにLIVEしてくれる。

エリアによって、カウントダウンの雰囲気がかなり違っていて、
例えば
石油がたくさん取れそうな国々の年越しは、とにかく派手だ。
大規模な集団舞踊などの煌びやかな演出。
画面越しでも眩しいくらいの花火とライトアップ。

かと思えば、小さな塔に「Happy New Year」と表示されて、花火がぱんっぱんっと可愛く2発打ち上がって終わる国もある。

イギリスが年越しを迎える直前はフランス、ドイツ、イタリア、スペインの年越しが放送されるとのことで、
かなり楽しみなゾーンである。

それまで、少し時間もあるし、大晦日の仕事の疲れもあったため、来客用のベッドで少し仮眠をとらせてもらうことにした。

しばらくして、急な腹痛で目を覚ました。
痛すぎて、のたうち回るくらい。
どうしたら痛くないのかと色々な姿勢をとってみる、
丸まってみたり、お尻を高く上げてみたり、うつ伏せでカエルのようなポーズをしてみたり、
もはや人間としての尊厳はどうでもよくなっていた。

少し痛みが引いて、この姿勢が正解か!
と思ってキープしていると、
しばらくするとまた痛みがじわじわと強くなっていく。

のんきにカウントダウンなどをしている余裕はなかったのだが、どうしてもイギリスのカウントダウンだけは観たくて、リビングに戻り、心ここに在らずの状態で年越しを迎えた。

朝日が登る頃までも、痛みで一睡もできず
最終的には背中の方まで痛みが広がってきた。
さすがにしんどいし、怖い。

慌てて海外旅行保険の会社に連絡、
すぐ病院を紹介してくれて、予約なしでも行けるプライベートクリニックのUCC(Urgent Care Centre)に元旦からお世話になることになった。

さすがプライベート診療のクリニック。
院内がちょっといいビジネスホテルのように、綺麗だ。

受付のお姉さんがこれまた美しい。
つやつやのブロンド、
丁寧に時間をかけてセットしたであろう大きめなカールの巻き髪を揺らし、
ボディラインがしっかりわかるピタッとした黒のジャケットきて
what can I help you?
と優雅に聞かれた。
一瞬、ここが病院だということを忘れかけた。

事情を話すと
にっこり、穏やかに微笑みながら
それは大変でしたわね。と

自分が想像していたのと全く違うテンションでびっくりした。

椅子に座っててね〜と
言われ、待っていると
すぐに呼ばれた。
元旦だからなのか、プライベート診療だからなのか、わからないが。混んでいなくて嬉しい。

先生に再度事情を話すと
すごいスピードで検査リストと処置リストのようなものに、チェックを入れられ、
「合計このくらいお金かかるけど、
やる?やらない?」
と率直に聞かれた。

丁寧に提示していただいて、ありがたい、笑

保険に入っていなかったら絶対出していなかったであろう、大きな金額。

病気のくせに、
元がとれて嬉しい!
という気持ちになった。
保険でキャッシュレスで!!と
この時だけは爽快な笑みで気持ちよく答えた。

書類にサインをした瞬間
すごいスピードで処置が始まった。

すぐに尿検査のカップを渡され、
その後は瞬く間にで血を3本抜き取られ、すぐに吐き気止めと痛み止めの点滴。

ちなみに
わたしの血管は厄介者で、いつも採血がうまくいかない。
ベテラン看護師さんでも苦戦させてしまうことが多く2,3回刺して、やっと成功する。
新人看護師さんになると
余計に向こうも焦ってしまって、
ごめんなさいごめんなさいと言わせてしまうことが多い。
そして、焦るから余計に針入らなくなるという悪循環。

なんだか申し訳ないので、注射前にはいつも、私の血管なかなか難しいみたいなんですよね〜と
いつも看護師さん苦戦させちゃうみたいで〜と
先に軽く自己申告することによって
看護師さんを焦らせないように
あと、少し心の準備をしてもらうようにしていた。

今回も同じように
自己申告しようとしたのだが、伝えようとした瞬間にもう終わっていた。
UCCの先生さすが、すごい!!

検査結果が出る頃には点滴も効いてきて、体調も少し復活。

なにも、大きな問題はなさそうとのことでほっとした。

特に自分で何をしたわけでもないのに、
一大事を自力で乗り越えられたような気がして、
根拠のない自信がついたのだった。

いいなと思ったら応援しよう!