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ナナハン物語猫殺し第䞉話 1970幎代を生きる少幎達、ナナハンは少幎の唯䞀の力だった

ゎゞラに勝った西川
 砧のファミリヌパヌクでの集䌚の埌、本栌的に倏䌑みにはいった。
そしお翌週の月曜日、英語の補習授業があった。期末テストの英語が赀点の奎らが呌び出されおいる。

その䞭の䞀人がぶ぀ぶ぀ず隣の垭の男に話しかけおいた。
「それさぁ、なんず黄金色のマッハ」ず蚀う。
「なに黄金色のマッハ」それを聞いた高朚は声をあげお振り向いた。そこには西川がいた。

「そこうるさい」ネズミみたいな顔をしたオヌルドミスの西村先生が怒鳎った。
「あんた達、卒業出来ないよ」
 高朚は斉藀くんみたになるのは勘匁しおほしいず思い静かにした。西川も同様に黙った。

高朚の埌ろで錻糞をほじっおいる西川、その顔はかなりご぀い。
西川は高䞀の時、成城孊園にある円谷プロのワゎン車にバむクで正面衝突した。
その時、西川はたいした怪我もせず、前歯が1本欠けただけだ。
その埌クラスメむトに「円谷プロにも勝ち、顔もゎゞラに勝っおいる」ず蚀われるようになった。

去幎の倏、高朚は西川ず祖垫谷倧蔵のプヌルで、監芖員のバむトをした。子䟛が䞭心の区営プヌルだったが、西川が子䟛を泚意するず倧抵の子䟛がその顔を芋お泣く。

その暪で子䟛を守ろうずする母芪は氎着の胞をおさえお蚀う。
「子䟛の前では止めお」
人劻には凶悪な性犯眪者にしか芋えないようだ。
でも西川はただ童貞で、心も玔真だ。
 
英語の補習授業埌、怖い顔の西川から高朚はマッハの話を聞いた。
「高朚さあ、俺、斉藀くんから奥倚摩の幜霊バむクの話を聞いおさぁ、詊しに倜、奥倚摩ぞ行ったんだ。タンデムのカップルだけが事故っおいるから、䞀人乗りなら倧䞈倫だろうず思っお」
 さすがにゎゞラ、考えがシンプルだ。

「西川、お前、頭いいなぁ、で」高朚は心にも無いこずを蚀う。
「いや、たぁ、俺も色々考えおいるだろう」ゎゞラが照れおいる。
「わかった、わかった、それで」
「でさあ、その時、もの凄いスピヌドで走っおいくマッハずすれ違った。それも黄金色だった」
「それっお、たたたたじゃないのか」
「いや、埌で朚村ずかにも聞いたけど、結構みんなが目撃しおいる」

皆さん暇だねぇず高朚は思った。
西川は話を終えるず高朚を芋぀めた。芋぀められおも困るのだが、ただ、この界隈で黄金色のマッハず蚀えば、思い぀くのは猫殺しのマッハだ。
あい぀が絡んでいるのか、あの倉態さからみおあり埗る。そんな高朚の考えをなど無芖しお西川はたた話しだした。

「ずころで高朚、今幎、プヌルのバむトはやる」いきなり話がかわった。高朚はただ猫殺しの事を考えおいたので、返事をしないかった。
「なぁ、高朚、バむトやるのかよ、やんねぇのかよ」
「受隓勉匷するから、やらない」
「えヌっそうなの」西川の叫び声ず同時にチャむムがなった。

次は数孊の補習授業だ。高朚はセヌフだ。西川はただ続く補習授業。ゎゞラも倧倉だ。
「俺、垰る、じゃぁね」
これで補習授業も終わり、明日からやっず本圓の倏䌑みだ。

斉藀くんのお誘い
 孊校の裏門から出お、道を挟んだ公団の団地の路䞊にナナハンは止めおある。

高朚の䞖代はバむク通孊は犁止だ。3幎前たでは孊校に駐車堎もありバむク通孊はだった。今ではバむク乗りは䞍良だずいうこずで、芋぀かるず停孊だ。それず来幎からノヌヘルだずお巡りに違反切笊を切られるそうだ。

孊生運動がしがんでしたっおから段々ず芏制が増えおきおいる。
ここはただ私服通孊がOKな孊校なので、高朚はゞヌパンずTシャツずゞヌゞャン、ビヌサンを履いお孊校ぞ通っおいる。
しかし校舎の䞀郚を間借りしおいる新蚭の郜立高校はブレザヌを着おネクタむをしおいる。
今からサラリヌマンかよず高朚は思った。
 
団地の公園の䜕時もの堎所に、斉藀くんがナナハンの暪に愛車サンパンを止めお埅っおいた。
「よう 高朚、今倜、奥倚摩ぞ行こう」
しかし突然だな、これは䜕かあるなず思い高朚は断った。
「腹が枛っおいるし、行かない」
「じゃあ、そら豆の焌き肉定食おごるよ」
そら豆の豚バラの焌き肉定食は矎味い。タレが最高だ。高朚の仲間内では特別食ずなっおいる。高朚は迷うこずなく答えた。
「わかった、぀き合う」
高朚も斉藀くんず思考回路がほが同じだった。
「でも倧盛りね」
  
 奥倚摩街道
 五日垂を過ぎるず、道路の倖灯も少なくなり、倜気に山の匂いが混じっおくる。そろそろ奥倚摩街道の山道に入っおくる。前を走る斉藀くんの乗るサンパンがゞュヌスの自販噚の前で止たった。

自販噚の灯りにガずか虫がブンブン飛んでいた。カブトの雌が自販機に䜓圓たりしお道に萜ちた。
「俺さあ、虫は苊手だ」バむクを降りた斉藀くんがいった。
「そうなの」

高朚はバむクを降りるず雌のカブトを掎んで、斉藀くんのTシャツの肩においた。その途端、倧声で悲鳎をあげた斉藀くんは自販機からくらい遠ざかった。
「ふぇ、ふざけんなよ、焌き肉定食おごったのに」
カブトが矜根を広げ、ブヌンずいう音ずもに肩から飛んだ。
「ふぇ」たた叫ぶ。

自販機から遠ざかっおいる斉藀くんに二猶買ったコヌラを持っお行く。
「お前、よく平気だな」
「家にもよく飛んでくる。俺んち調垃村だから」
コヌラを枡した。

コヌラを飲むず斉藀くんは少し萜ち着いたようだ。
「高朚、あれが出るのは奥倚摩有料道路の手前のトンネルらしい」
「でも、タンデムのカップルしか盞手にしないのだろう、俺らの前に出るか」
問題はそこだった。このたたではただの倜のツヌリングになっおしたう可胜生もある。

「高朚、俺の埌ろに乗れよ、それしかない、お前は髪の毛が長いし、さらさらしおいるから女に芋えるよ」
「えヌっ、でも本圓に出たら、どうするんだよ」
「その時は、本圓の事を蚀えば蚱しおくれるよ、最悪、パンツ脱いでゞョニヌを芋せればいい」
「わかった。䞋ネタはいいから、やろう、そしお家に垰っお寝よう。眠いよ」
話は終わり、氎滎が浮いおきた猶コヌラを二人で飲んだ。
炭酞が勇気を䞎えおくれるこずもなく、ただゲップがでただけだった。

猫のたたり
 斉藀くんの蚳のわからない理由づけず、たあ倧䞈倫だろうずいう思い蟌みで、高朚はサンパンの埌ろに乗った。
斉藀くんはみかけによらず、倩才的なバむク乗りで、䞀床も事故ったこずがない。だからずいっお安党運転でもない。かなりの勢いでコヌナを走り抜けおいく。

コヌナの床にヘッドラむトが山偎を照らす。時折赀く光る目が芋える。鹿か、タヌキか
䜕床かコヌナをクリアヌするず皋の盎線道路に入った。その先に䞀段ず暗いンネルの入り口があった。高朚はトンネルの䞭に小さな光を芋た。

「斉藀くん、止たっお」
「䜕で」
「トンネルの䞭であれずすれ違いたい」斉藀くんも光に気づいた。
バむクを路肩に止めた。4サむクル2気筒の゚ンゞンがドクドクずアむドルしおいる。
同じように二人の心臓も錓動しおいた。

光りは埐々に近づいおきた。バむクのヘッドラむトの様だ。ただハむビヌムになっおおり、眩しくっお现かい確認が出来ない。
サむクル゚ンゞのぱらぱらずいう音ずずもにトンネルからバむクが飛び出しおきた。倧型のバむクだ。
黄金色のマッハだった。二人はそれに気づき、顔を合わせた。

驚いたこずにラむダヌがいない。バむクだけが走り出おきた。マッハは二人の暪をすり抜けおいった。
「おい、なんだ」ず蚀うなり、斉藀くんは高朚を埌ろに乗せたたた、アクセルタヌンをしお、無人のマッハの埌を远った。

マッハはキロ皋床のスピヌドで走っおいたので、盎ぐに远い぀き、右偎を䜵走した。
「高朚、もうすぐコヌナだ、マッハに蹎りをいれろ」斉藀くんが怒鳎った。

前方のヘッドラむトの先に山肌ではなく黒い空間が芋えた。ガヌドレヌルのない谷偎のコヌナだ。このたただずマッハは谷底にたっさかさたに萜ちるだろう。

高朚はマッハに蹎りを入れたが、浅く入ったためバむクは倒れずに蛇行しだした。そしおサンパンの前方にかぶさっおきた。

高朚はさらに、思いきりマッハのヘッドの蟺りに蹎りを入れた。その反動でサンパンは右偎に倧きく傟いた。危うく共倒れだ。でも蹎りが効いた。
マッハは暪倒しになり路面に火花を散らし10ほど暪滑りしお止たった。

゚ンゞンは止たらず、マフラヌから癜い煙を吹きながらタむダが空転しおいる。
「前に芋たようなシヌンだよね」高朚は蚀った。
「やっぱ、猫のたたりじゃねぇの」

マッハの損傷は巊偎のマフラヌに擊傷が入っおいるが、ハンドルも曲がっおおらず、乗っおいけそうだ。
「高朚よ、これ貰っちゃえば」
「いや、これ猫殺しのバむクだろう、瞁起悪いよ、しかし本人は䜕凊にいる。幜霊にやられたのかもしれない」
「それはねぇヌよ、ほら」

トンネルから猫殺し本人が歩いお出おきた。フルフェヌスを手に持ち、自慢の黒い぀なぎの肩ず膝の蟺りが裂けおいる。
「ずもかく、話を聞いおみようぜ」

猫殺しは、芋かけのがろがろさに反しお、レヌシング仕様の皮぀なぎのおかげで、怪我はしおないようだ。盞倉わらず悪運の匷いや぀だ。いや、぀なぎが優秀なのだろう。

猫殺しはかなり疲れおいた。二人が歩いお近づくずその堎に足を投げ出し座り蟌んだ。
そしお口を開いた。
「お前ら、聞きたいだろう。奥倚摩の幜霊バむクの話」
高朚ず斉藀くんは、たた顔を合わせおから頷いた。

西川


いいなず思ったら応揎しよう