「不動産投資」と言われますが、うちがやっているのは事業でした
こんにちは。愛知県内で公務員をしている夫と、その妻です。
うちは夫が地方公務員で、10年以上勤めています。
私はアラフォーで、娘が2人。
数年前から夫婦で古い戸建てを買って、いま愛知県内で4軒を貸しています。
この話をすると、たいてい「投資してるんだね」と言われます。
間違ってはいないのですが、そのたびに少しだけ返事に困ります。
その言葉と、うちが実際にやっていることの距離が、どうも合わないからです。
今日はその話を書きます。
「投資」と言われると、うまく返せません
投資と聞いて私が思い浮かべるのは、お金を預けて、あとは結果を待っているところです。
うちも最初は、そういうものだと思っていました。買えば、あとは家賃が入ってくるのだろう、と。
でも、始まってみたら、まったく違いました。
そこからしばらく、うちの週末は物件にありました。
夫は工具を持って出かけていきましたし、帰ってくれば、次にどこを直すかの話になりました。
待っている時間は、ほとんどありませんでした。
うちが実際にやっていること
言葉で説明するより、やっていることを並べたほうが早いと思います。
売りに出ている家を探して、見に行って、いくらまでなら出せるかを決める
直すところと、直さないところを決める
どこまで自分たちでやって、どこから人にお願いするかを決める
いくらで貸すかを決める
管理を誰にお願いするかを決める
現地に行くのは夫です。私は行きません。計算もしていません。
私がやっているのは、「それ、どんなふうだったの?」と聞くことです。
見に行った家がどんな様子だったのか。どうしてその値段なのか。なぜそこを直して、そこは直さないのか。良い悪いを言うのではなくて、そのつど、どんなふうなのかを聞いています。
私に説明しているうちに、夫のほうが「ここ、まだ確かめてないな」と気づくことがあります。 私が指摘したわけではありません。人に話すと、自分で分かるみたいです。
うちは、夫が現場で、私が聞く役、という分担になっています。
こうして並べてみると、うちがやっているのは、お金を預けることではなくて、小さな商売をひとつ動かすことでした。仕入れて、直して、貸して、続けていく。やっていることの中身は、それだけです。
決めているのは、ぜんぶ自分たちです
並べてみて気づいたことがあります。
さっきの項目は、全部「決める」で終わっています。
いくらで買うか。どこを直すか。いくらで貸すか。誰に任せるか。そのどれも、私たちが決めています。
だから、うまくいかなかったときに、他のせいにできません。高く買えば、そのぶん苦しくなります。直すところを間違えれば、そのまま返ってきます。
決めたぶんだけ、結果が変わります。
私はここが、いちばん大きな違いだと思っています。
夫が、こんなふうに言っていました
うちがなぜこの形を選んだのか。夫に聞いたとき、こう言っていました。
「株やFXも、やれないことはないと思うよ。ただ、自分で決められるのが、いつ買うか、いつ売るか、くらいなんだよね。会社の中身も、相場も、こっちからは動かせない。」
「うまくいった年があっても、次も同じようにできる気がしなかった。再現性がない、っていうのかな。そこがどうしても引っかかった。」
株や投資信託が良くない、という話ではないと思っています。実際、うまくやっている方はたくさんいます。
ただ、うちの場合は、自分たちの判断が届かないところで結果が決まるやり方が、続けられる形になりませんでした。
家は、そこが違いました。買う前に見に行けます。傷んでいるところは、自分の目で確かめられます。直せば、直したぶんだけ良くなります。
そして、答えが事前に分かります。 近くの家がいくらで貸せているのか、直すのにどれくらいかかるのか、毎年出ていくお金はいくらか。買う前に調べて、計算できます。
もちろん、計算どおりにならないこともあります。それでも、当てにいく話ではありません。 買う前に、だいたいの答えが出ています。
手が届く範囲が広い。 それが、うちには合っていました。
そのかわり、楽ではありません
ここを書かないと、いい話にしかならないので、正直に書きます。
事業だと思っているということは、手がかかるということです。
1軒目のときは、週末がほとんど物件に消えました。夫は平日も、帰ってきてから調べものをしていました。
見立てを間違えて、思っていたより直すところが多かったこともあります。空いたままの期間もありました。買えば毎月きちんと入ってくる、というものではありません。
夫は、こう言っています。
「楽して増える話じゃないよ。仕事をひとつ増やすのと同じ。ただ、増やす先が自分たちのものになる、っていうだけ。」
うちは、この「手がかかる」ほうを引き受けることにしました。
そのかわり、判断は自分たちで持っています。
そういう交換をしている、という感覚が、いちばん近いと思います。
だから、公務員には向いているのかもしれません
これは夫を見ていて思うことです。
先に書いておきますが、公務員だから時間がある、という話ではありません。 うちの夫も、忙しい時期はほとんど動けませんでした。部署によっては、それどころではない方もいると思います。
それでも向いていると思うのは、急がなくていいからです。
毎月お給料が入ってきます。
だから「今月中に決めないと、生活が回らない」ということがありません。今月動けなければ、来月でかまいません。
良さそうな家がなければ、半年でも1年でも見送れます。
判断でできている仕事なのに、締め切りがない。
ここが、いちばん大きいと思っています。
それに、手を動かすところは、お金を払って人にお願いすることもできます。うちは自分たちで直していますが、そこは必ずやらないといけないことではありません。代われないのは、決めるところだけです。
ここは別の記事にも書いたので、今日はこのくらいにしておきます。
ひとつだけ、いつもの但し書き
公務員の方が家を貸すときの規模の目安や、必要な手続きは、自治体ごとに違います。
「事業」という言い方をしましたが、これはうちの気持ちの持ち方の話です。手続きの上でどう扱われるかは、また別の話になります。ネットで見かける数字が、そのままご自身の職場に当てはまるとはかぎりません。気になった方は、必ずご自身の所属の規程を確認してみてください。
「これなら大丈夫です」と、うちからは言えない部分です。
もうひとつ。この記事は、うちが選んだ理由の話であって、どのやり方がいいかを決める話ではありません。 家を貸すのが誰にとってもいい、ということでもありません。
おわりに
「投資してるんだね」と言われると、いまも少し困ります。
うちがやったのは、増えるものを買ったことではなくて、自分たちで決められる仕事を、ひとつ持ったことでした。
決められるというのは、気楽なことではありません。間違えたら、そのまま自分たちに返ってきます。それでも、返ってくるほうを選んでよかったと、いまは思っています。
もし「投資」という言葉が重くて止まっている方がいたら。やってみると、思っているより地味で、思っているより手が動く話です。
今日はここまでです。
