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【対話】埼玉は明治から鉄道県!?│埼玉県治概要第六章第一節 総説

今回は、埼玉県治概要第六章第一節 総説を現代語訳していきます。埼玉は何もないと他県の方には思われがちですが、そんなことはありません。その一角に鉄道があります。現在、埼玉県には東北新幹線・上越新幹線・北陸新幹線が通っています。西は若狭から北は函館まで大宮から一本で行けます。埼京線も大宮を通っていますが、これが近年羽田空港まで直通で行けるようになる計画があります。そうなると、もう埼玉からはどこにでも行けます。この原点は、明治からです。では、お楽しみください。

■ 対話でわかる「交通と河川、埼玉の総説」

生徒:先生、埼玉って「何もない」ってよく言われるじゃないですか。でも今回の話を聞くと、そうでもない気がします。

先生:まさにそこがこの節のポイントなんだ。冒頭からこう書かれている。「社会の進歩や発達は、交通機関の整備がどのようであるかに左右されることが多く、その便否は地方の消長に大きく影響します」。

生徒:交通の良し悪しが、地域の発展そのものを左右するってことですね。

先生:うん。だから埼玉県では、国道や県道について計画を立てて改修を進めて、市町村に対しても県費補助の規定を設けて改良を奨励してきたんだ。

生徒:鉄道についてはどうだったんですか?

先生:省線(今のJR)として東北本線をはじめ、高崎線、県内を縦貫する川越線、さらに8つの私鉄が開通したことで、地方の必要に応じた鉄道軌道が各地に設けられていった。これらが互いに連絡し合って、交通の利便に役立つとともに、地方の発展に大きく貢献した、と書かれている。

生徒:これって、今の埼玉にもそのままつながってますよね。

先生:これは郷土史には書かれていない話なんだけど、今の埼玉県には東北新幹線・上越新幹線・北陸新幹線が通っていて、大宮から西は若狭、北は函館まで一本で行けるんだ。しかも埼京線も大宮を通っていて、近年は羽田空港まで直通する計画もあるらしい。

生徒:それってすごい話じゃないですか。埼玉からどこにでも行けるってことですよね。

先生:まさに。そしてこの「交通の要衝」としての性格の原点が、まさにこの明治以降の鉄道整備にあるんだ。埼玉は海も大きな鉱山資源も持っていないけど、東京の北に位置していて、東北・上州・信州方面と首都圏をつなぐ要衝として、非常に重要な場所にあった。

生徒:「何もない」んじゃなくて、「結ぶ場所」だったんですね。

先生:そういうこと。それで、この節はもう一つ大事なテーマを扱っているんだ。河川の話。

生徒:交通の話から急に川ですか?

先生:うん、でもこれがちゃんとつながってるんだ。県内を流れる大小多数の河川は縦横に流れていて、水利の便はきわめて豊かなんだけど、水流はおおむね緩やかだから、豪雨の際には氾濫して堤防を破壊したり、橋を流失させたりすることがある。だから埼玉県では治水事業にも力を尽くしてきた、と書かれている。

生徒:前に習った用排水幹線改良事業とか、耕地整理の話ともつながりますね。

先生:そうなんだよ。埼玉の近代化って、便利な交通路を増やすだけでは成り立たなくて、それを支える地盤そのもの――河川の制御が欠かせなかったんだ。水に壊されない土地を維持することが、そのまま道路や鉄道を維持することにもつながっていたわけだね。

生徒:さらに最後には建築の話も出てきましたよね。

先生:うん、近年では時代の進歩や文化の発達に伴って、耐震・耐火・防空の観念が一般に広まった結果、従来の木造建築に代わって鉄筋鉄骨の建築物が次第に増えていって、県内の営繕事業も忙しくなっていった、と結ばれている。

生徒:交通、河川、建築……この一節だけで、埼玉のインフラ全体の話がまとまってるんですね。

先生:まさに「総説」というタイトルにふさわしい内容だと思う。埼玉は名産や名所の豊かさ以上に、道路・鉄道・河川という「結ぶ力」と「守る力」の両方によって発展してきた県なんだ。今、新幹線一本でどこへでも行ける埼玉の姿は、こうした明治以来の積み重ねの延長線上にあるんだね。

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