映画 『北京のふたり』
そもそも海外で気楽に抱くな!アメリカ人。
冤罪で投獄されたアメリカ人弁護士と、中国人女性弁護士が真実を追うサスペンス。異国の法制度や陰謀に立ち向かい、命がけで正義を貫いていく。

中国で逮捕されることの恐ろしさを実感させる作品だが、この映画をきっかけに中国が外国人に対して多少なりともマイルドになっているのなら、それは一つの成果と言えるのかもしれない。中国本土には上海しか行ったことはないが、現地の人間に言わせると「北京を通すと話がややこしくなる」とのことなので、本作のベースにある複雑な構造も、あながち誇張ではないのだろう。

リチャード・ギアというハンサムで中国政府に批判的な俳優を主役に据え、中国人の美人弁護士と協働させるという設定は、発想としてすでに完成度が高い。物語も彼の法廷戦略に焦点が絞られているため、安心して観ていられる構成になっている。ただし、劇中で弁護士を演じた女優が、その後本国に戻れず苦境に立たされたという現実は、作品の後味に別の重みを与えている。
