言葉が出てこない経営者がなぜ、成功したのか?
言葉が出てこないコンビニ経営者は、なぜ成功したのか
私には、吃音(きつおん)があります。
話し始めの言葉が、どうしても出てこないことがあります。
「お、お、おはようございます」と同じ音を繰り返してしまったり、
言葉が喉のところで止まって、何も言えなくなる瞬間があります。
今でこそコンビニを6店舗経営し、障害福祉の事業も営んでいますが、
人前で言葉に詰まるたびに、恥ずかしさと情けなさで消えてしまいたくなった時期が長くありました。
このnoteでは、そんな私が、なぜコンビニ経営者になり、
なぜ障害のあるスタッフの雇用に本気で取り組むようになったのか。
そして、そこから見えてきた「人手不足時代の店づくり」のヒントを、
できるだけ隠さずに書いていこうと思います。
吃音は「性格」でも「努力不足」でもない
吃音は、発達期に現れる話し方の特性のひとつです。
「病気」ではなく、生まれつきの特性・個性として理解されています。
よくある誤解に、「緊張しているだけ」「練習すれば治る」「性格が弱いから」というものがあります。
しかし実際には、本人がどれだけ落ち着いていても、どれだけ準備をしていても、
言葉が出てこない瞬間はやってきます。
吃音がある人の割合は、およそ100人に1人と言われています。
発達障害の特性がある人も含めると、およそ10人に1人。
多くは診断を受けておらず、本人すら自分の特性に気づいていないケースも少なくありません。
つまり、あなたの職場にも、学校にも、家族の中にも、
同じような特性を持つ人が、すでにいる可能性が高いということです。
言葉が出てこないまま、社会に出た
学生時代、私は自己紹介や発表の場が何より苦手でした。
授業で先生に当てられても、答えがわかっているのに言葉が出てこない。
見かねた後ろの席の子が、小声で答えを教えてくれることが何度もありました。
きっとクラスメイトの目には、「わかっているのに答えられない」ではなく、
ただ「頭が悪い子」に見えていたと思います。
出席番号順に当てていく授業がある日は、朝からずっとドキドキしていました。
自分の番が近づいてくる緊張感。そして案の定、その日は3、4回は当てられるのです。
中でも音読の時間は、最悪でした。決まった文章を、決まった速さで、
みんなの前で声に出して読む。吃音のある人間にとって、これほど残酷な時間はありません。
就職活動でも、面接という「初対面の人の前で、時間内に、正確に話す」場面は、
吃音のある人間にとって最も過酷な試練のひとつでした。
自己紹介すらまともにできず、笑われて終わってしまった面接があります。
結局、初めて入った会社は、自分の力で勝ち取ったものではなく、
親の知り合いにお願いして、紹介という形で入れてもらったものでした。
情けなさと、それでも働ける場所があることへの安堵と。両方の感情を、今でも覚えています。
▼ここから先は、コンビニ経営者としての実践知見です▼
ここから先は
¥ 780
この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?
