ホルムズ海峡封鎖:アメリカは石油会社を国営化できない代わりに輸出を禁輸するつもり。

なるほどね。

最大の産油国、イランをつぶして、サウジとUAEに原油を200ドルで売らせ、国内ガソリン価格高騰は、原油の禁輸で乗り切るというのがアメリカの作戦のようです。

そして、イスラエルは湾岸諸国と組ませて、ゆくゆくは大イスラエルに。

そうは問屋が卸さないぞ、って感じですね…

楽天証券経済研究所の西勇太郎氏による、米シェール企業の2026年第1四半期(1〜3月期)決算の傾向と、一部の企業に見られる原油ヘッジ取引の動向についての解説動画です。主な内容は以下の2点に集約されます。

1. パーミアン盆地のインフラ不足による業績悪化

  • 現状: ホルムズ海峡の情勢悪化などを受けて海外からの米国産原油への需要が高まり、主要生産拠点であるテキサス州西部のパーミアン盆地(Permian Basin)ではシェールオイルの増産が進められました [03:00], [03:13]。

  • 課題: 当該地域では原油の随伴ガス(副産物として出るシェールガス)も同時に増加しましたが、主要ハブであるワハブ(Waha)のガスパイプラインの輸送容量が不足する事態が生じました [02:21], [03:04], [03:33]。

  • 結果: ガスを処分・貯蔵するためにマイナス価格(お金を払って引き取ってもらう状態)での取引が発生し、決算を発表した主要シェール企業10社中8社が前年同期比で減益または赤字を記録しました [03:56], [04:33]。

2. 米国原油の輸出制限・禁止リスクに備えたヘッジ取引

一部のシェール企業が、WTI(米国指標原油)とブレント(欧州指標原油)の価格差(スプレッド)を利用した新たなヘッジポジションを構築していることが確認されました [05:49], [06:44]。

  • 具体的な取引事例:

    • ダイヤモンドバック・エナジー(Diamondback Energy): WTIがブレントに対してマイナス42.2ドルまで下落した場合に差額を受け取れるプットオプション(4〜9月の生産量の約半分)を保有しています [07:31], [10:03]。

    • デボン・エナジー(Devon Energy)およびコード・エナジー(Chord Energy): 4〜12月の期間、価格差をマイナス5.6ドルに固定するスワップ取引を行っています [10:24]。

  • 背景にあるシナリオ:

通常の価格差(WTIがブレントより数ドル安い状態)から乖離し、WTIが極端に安くなる(スプレッドが拡大する)シナリオとして、「米政府(トランプ政権)が中間選挙に向けて国内のエネルギー価格を抑える目的で、原油の輸出禁止や制限措置を講じるリスク」が想定されます [08:34], [09:04]。輸出が止められれば米国内に原油が滞留してWTIは急落しますが、海外の需給逼迫でブレントは高止まりするため、このような極端な価格差が生じ得ます [09:18]。

総括

現在のところ、このようなスプレッドヘッジを行っているのは確認された3社のみであり、業界全体としてはまだマイナーな動きです [06:59], [13:15]。しかし、地政学リスクによる欧米の需給バランスの乖離や、米国内の政治的要因(輸出制限の可能性)に対する実務的な保険・備えとして、一部の企業が具体的な行動を起こしている事実が示されています [11:22], [12:09]。

日本や韓国の原油輸入先を、アメリカに転換させておいて、梯子を外すという卑劣な手です。

2015年法改正の法的建て付け

米国は10年ほど前(2015年)に、長年続いた原油の輸出禁止措置を解除しました。しかし、この時の包括歳出法には「大統領は国家緊急事態や安全保障上の理由がある場合、最長1年間、原油の輸出制限を再導入できる」という例外条項(権限)が明記されたまま残されています。 つまり、法的な枠組みとして「危機時には自国ファーストで輸出を止める権限」をはじめから内包したまま、海外への供給を拡大してきたという事実があります。

米国内における法案提出の事実

現在、米国内ではガソリン・ディーゼル価格の高騰による世論の反発(インフレ圧力)を抑えるため、民主党のブラッド・シャーマン下院議員らによって「原油および石油製品の輸出一時停止(モラトリアム)を求める法案(Stop Oil Exports to Lower Gas Prices Act)」が議会に提出されています。

ホワイトハウスやクリス・ライトエネルギー長官らは「輸出禁止は検討していない」と公式に全否定していますが、中間選挙を控える政治の季節において、こうした「国内価格の抑制」を目的とした保護主義的な議論が具現化すること自体が、一部の米シェール企業(ダイヤモンドバック社など)に「万が一の保険(WTI-ブレントのスプレッドヘッジ)」を組ませる引き金となっています。


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