迎え火オペラ【毎週ショートショートnote】
7月13日は我が校の伝統行事である『迎え火オペラ』の日だ。合唱部を創設したオペラ好きの旧顧問の命日であり、お盆の迎え火の日でもあることから、そう呼ばれるようになった。毎年この日は、合唱部と吹奏楽部が合同でオペラを上演する。同時に三年生が引退する日でもあった。
「久しぶりー!」
「元気だった?」
「ダメだよ、そんなに近くで」
「ソーシャルディスタンス」
「それにしても邪魔だな、マスク」
海外でコロナが発生したときは対岸の火事だと思っていたが、日本でも感染者が増加して緊急事態宣言が発令された。学校は3月から臨時休校となり、6月になってようやく登校が再開された。
「コンクール、中止になっちゃったね」
「でも、うちらだけじゃないし…」
「コロナのバカ!」
このまま何もしないで三年生が引退するなんて悲しすぎる。何かできないか?思いついたのがオンライン『迎え火オペラ』だった。音を合わせるのは大変かもしれない。
「でも、私たちならきっとできる」
(410文字)
元ネタは辻村深月さんの『この夏の星を見る』です。
いま読んでますがヤバいです。気づいたら涙がこぼれてます…
田原にかさんの企画に参加しています。
毎週ありがとうございます。
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