36歳、AIとミドルクライシスに怯えて始めた転職活動。大手出身者がAIスタートアップに入社するまで。
36歳にして、はじめてスタートアップに転職をしました。
新卒でNTT東日本に入った僕からしたらスタートアップなんて別世界の感覚。
それも「創業4年目」「AI領域」「社長は25歳」と、これぞスタートアップという感じ。
中でも今ホットなAIスタートアップ。
ホットが故に、玉石混交のイメージを持ってました。
玉がなんなのか、それはまだ誰も知る由もないくらいの市場の温度感なのかと。
今回の転職活動を通し、なぜ最終的にAIスタートアップに転職するに至ったのか?記憶がフレッシュなうちにコンテンツに残しておきたいと思います。
自己紹介
東日本大震災の影響を受けた2011年。
深刻な就職氷河期の中で就活を行い、圧倒的な安定感を持つNTT東日本に奇跡的にご縁をいただき入社。大手に入れることに誇りを持ち、定年まで働き切るつもりでSE業務に従事。
2020年にコロナパンデミックを受けた影響か。働くことへの価値観などガラッと変わってコンサル会社へ転職。マーケティングや営業の基礎など色々学び、同僚にも恵まれ最初の転職は大成功。
そんな中、ミドルクライシスを嘆くyoutubeを見る。36歳の誕生日を迎え、残りわずかな30代をどんな風に過ごしたいかを考え出す。
AIもすごいし、自分が残りの社会人生活どうしたら幸せなれるか。キャリアを考えねば。
と思い転職活動を始めたのが、2026年の2月。
社会の大きな変化に影響を受ける分かりやすい人間です。
残りの社会人生活を意識した転職活動が始まる
そんな感じで始めた転職活動。
AIの影響を受けづらいブルーワーカー系の会社に行くか、ネット上にはない独自情報を持った会社にいくかの二択に絞る。
この時点でAIをかなり意識しているが、AIを生業としてる会社は不思議と選択肢に入らなかった。
そもそもAI業界の解像度がめっちゃ低かった。
AIの導入を支援するコンサルティングはイメージできる。でも、それはアクセンチュアのような会社の主戦場だろう。
では、AIを生業にした事業会社は日本にあるのか?
業務の一部を自動化したSaaSなら見たことあるが、それ以外はまったく知らない。
そんな感じで進む転職活動。
ありがたいことに内定もいただき、ほぼ進路が決まってきた3月上旬のこと。
Youtrustから得た思いがけない機会
転職活動で日課となっていたYoutrustの徘徊。
ある日、NTT東日本の時に一緒に働いた先輩を発見。
めっちゃ懐かしい。ただ、所属の会社が「neoAI」となっている。
neoAI?NTTが新しい子会社作ったのか?と思って調べたら、東京大学松尾研究室発スタートアップだということが発覚。
えっ転職したの???と衝撃を受ける。
この先輩はNTT東日本で花形の人事部を経験し、同期の中で最速で課長をやっていた、いわゆる出世コースの人だった。
NTT東日本で課長まで行った人は転職しないと思ってた。
なんで転職したんだろうと思って、メッセージを送付。数年ぶりに飲みにいくことに。
久しぶりに飲んだら思い出話に花が咲き乱れ、ほぼneoAIのことを聞けないで終わった。
まぁいっかと思ったいた翌日、先輩からLINEを受信。

うーん、AIスタートアップは興味ないな。
と思いつつ、断るのも失礼だし情報収集でいいならと思ってカジュアル面談を受けることに。
カジュアルにカジュアル面談をする
そして始まったカジュアル面談の当日。
画面に現れたのは、neoAIの社長。
25歳。若い。
36歳の僕から見ると11歳下。僕がNTT東日本に入社したころ、彼はまだ中学生か。
ただ、貫禄というかオーラがある。すごく不思議な感覚だった。
面談前、僕が抱いていた一番大きな疑問は
「なぜこの会社が伸びているのか?」
面談の事前に事業は調べていた。neoAIの事業は大きく二つ。
法人向け生成AIプラットフォーム(いわゆるSaaS)
AIのコンサルティング・受託開発
AIのコンサル・受託は売上作りやすそうだから営業さえ頑張ればなんとか伸ばせそう。
ただ、SaaSが伸びている理由がまったくわからない。
ChatGPTやclaudeでいいじゃん!これが面談前の率直な感想。
仮に売れているとしても、AI市場が黎明期だから、さまざまなツールが少しずつ売上をつくれているだけではないか。
社長に会ったらこの疑問をぶつけてみよう
このプロダクトは、なぜ伸びているのか。
その状況を、どう分析しているのか。
そして、この事業と会社を今後どうしていくつもりなのか。
社長の答えはとても冷静だった。
「我々の提供価値はセキュリティ。金融などの業界は外資のツールにデータを預けるのは怖いから国内のツールが選択肢に入る。その中で、我々は多くの金融・交通・電力などの重要インフラの実績を早期に作れた。このノウハウと実績を活かした営業活動で着実に伸びてきている」
たしかに。
変な競合優位性を並べるでもなく、理由はめちゃくちゃシンプル。
社長は追加で
「我々はエンジニア集団。顧客に個別のAIコンサル・開発を行うケイパビリティもある。SaaSとAIコンサルがほぼ同じ割合で売上を作れている」
元々SIerの端くれで、受託とSaaSの両立は難しいよな、と思っていた私はここでも衝撃を受けた。
この段階で、情報収集から本格的にneoAIのことを知りたいと思ってきた。
この後、AI市場においてSaaS(プラットフォーム)とAIコンサル・開発の両方を持っている意味について現実的な話から、とんでもな未来予想まで、さまざまなことを教えてもらった。
面談終了時には選考エントリーが決まっていた。
本気で選考を頑張ろう。
そう思って、その日を終える。
36歳の転職活動が終わり、そして今日に至る
カジュアル面談から2週間。
面接やCOOとのランチを経て、内定をいただく。
オファー面談で25歳の社長からもらった言葉は一言だけ
「生成AI時代に日本を代表する会社を、neoAIで一緒に創りましょう!」
この日に人生二度目の転職活動が終わりました。
内定承諾後は正式な入社を待たず、業務委託としてジョイン。
最初に任された仕事は、
「一ヶ月後に控えたオフィス移転に向け、全社員向けのプレゼン資料をつくる」
そんな大事な式典の作成をいきなりやるなんて。
これがスタートアップなのか、と洗礼を浴びる。
作成に向けて各ファンクションの責任者とディスカッションを行う。
この責任者たちがみんな若い。
人によってはまだ大学院生だったりする。
そして、年齢からは想像できない視座と強度で仕事をしている。シュッと仕事をしている。
「自分の社会人14年間は、いったい何だったんだ」と一瞬思うくらいの衝撃。
同時に、なぜneoAIがここまで伸びてきたのかも、少しずつ理解する。
できたてのAI市場。
この領域ではみんなが数年程度の経験しかない。その中でAIにベットした優秀な若者がズバ抜けるのも不思議ではない。
若いメンバーが新しい技術を試し、使いこなし、顧客へ持っていく。自分たちで提案して、そのまま実装する。
そのスピードは、従来型の大きな組織ではなかなか難しいし、逆にスタートアップじゃないと勝てない領域なのかもしれない。
彼らが生み出す技術やスピードを、顧客価値へつなげる。
採用や育成を仕組みにする。急成長する事業に、組織を追いつかせる。
僕は自分だからこそ出せる価値で勝負しようと改めて決めました。
人生初のスタートアップ。今日も元気に働いている
全社員向けのプレゼンを終えるころには会社にも慣れ、ビジネスサイドで中途採用の自分が貢献できる部分。まったく知らない技術的な要素をはじめとして人に頼るべき部分。だいたいの全体像が見えてきました。
そして2026年7月、正式に社員として入社。
移転したての虎ノ門のWeWorkで、今日も元気に働いています。
転職活動を始めたとき、AIスタートアップは選択肢に入っていなかった。
AIによって仕事や産業が変わるからこそ、その影響を受けにくい会社か、AI時代に価値が上がる情報を持つ会社へ行こうと思っていました。
その考え自体は、いまも間違っていなかったと思います。
変わったのは、僕自身のAI業界に対する解像度。
ただ単にAI SaaSを提供するだけではなく、AIをトリガーにしたコンサル・受託だけをやっている訳でもない。
企業のAI活用を支える基盤を自社でつくり、個別の業務変革・追加開発まで入り込む会社がある。
そして、最先端技術を動かす若い力と、それを事業や組織へ変える経験者の力。その両方を必要としている。
改めて自分の意思決定を振りかえると、AI市場が伸びそうだから、で選んだわけではなく
この会社は黎明期のAI市場のど真ん中で着実に歩みを進めており、現状は勝てている
この先も進むために、ビジネスサイドの経験者を本気で求めている
そう思えたから選び、この決断が正しかったと日々感じています。
これまでの経験がこれからのスタートアップに活かしてもらえていることに喜びを感じつつ、まだ30年と続く自分のキャリアのために、若く優秀なメンバーに学びをもらいながら今日も働いています。
最後に
そんな私が働いているneoAIですが、全ポジション積極採用中です!
